友野一希「スケートときどきサウナ」㉑オフショットトークです

世界を舞台に活躍するトップフィギュアスケーターにして、大のサウナ好き。そんな友野一希選手にさまざまなお話をうかがう当連載。

今回は、7月3日(水)に発売されるSAUNA BROS.vol.8で友野さんが訪れた九州ロケの番外編。WEBでは、スペースの都合で泣く泣くカットした写真とともに「御船山楽園ホテル らかんの湯」(以下「らかんの湯」 佐賀県)と創業42年の老舗「カプセルホテル サウナサン」(長崎県)での裏話を。本誌を読む際のガイドとして、どうぞ!

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目次

佐賀・「らかんの湯」で極上空間に身をゆだねる

5月14日。福岡空港から向かったのは、武雄温泉がある佐賀県武雄市。ここには、言わずと知れた極上施設「御船山楽園ホテル らかんの湯」があるのです。

福岡空港から車で1時間と少々。アイスショーなどの練習や出演でお疲れの中、「憧れだった」サウナ施設の訪問を前に、友野さんは元気満々。車内では、直近で訪れたサウナの話とともに、SAUNA BROS.スタッフから次々と飛び出すフィギュアスケートに関する疑問・質問を的確に解説。技の違いや、その組み合わせ、プログラム、採点について、これ以上ないくらいわかりやす~く教えてくれた友野さん。さすがは、世界を股に掛けるトップアスリート。言語化するのが上手なんだな~と唸るスケート素人の一同でした。

正午前に「御船山楽園ホテル」へ到着。同ホテルは、御船山楽園という江戸時代の武雄領主・鍋島茂義が創りあげた50万㎡(15万坪)もの敷地からなる壮大な池泉回遊式庭園の中にあります。

幻想的なエントランスでも撮影をしました

入口ののれんをくぐりロビーに足を踏み入れると、突如さまざまな色のランプに囲まれた異空間が。ランプは人の動きに連動して輝き方が変わるインスタレーション方式。こちらは、アート集団「チームラボ」が手がけたインタラクティブアート「森の中の、呼応するランプの森とスパイラル -ワンストローク-」という作品で、季節によって異なる演出を見ることができ、この時点で、「らかんの湯」の期待値が否応なしに上がります。

「らかんの湯」へ向かう廊下のほか、一見無造作に置かれたインテリアは、国内外の有名デザイナーのものばかり。「イスとかソファー、テーブル、全部ほしい! 最近インテリアにも興味があるので、この時点でたまらないです」と興奮気味の友野さん。

詳しい「らかんの湯」の紹介は、後ほど配信する記事にゆずりますが、ドラマ「サ道2021」(テレビ東京系)にも登場したサウナだけに、主人公・ナカタさん(原田泰造)の行動を真似るなど、テンション爆上がり。中でも、まるで水墨画のような御船山の大自然をバックに鎮座する世界最大級(横2m×縦1.8m!)の薪ストーブに衝撃を受けた様子。

サウナ後は、「御船山楽園ホテル」内にある他のチームラボ作品も堪能。「アートや何気なく置かれたインテリアを見るだけでも価値があります。おまけに素晴らしいお風呂とサウナも。大満足でした」(友野さん)。

カメラマンを撮影する友野さん。写真も上手でした

次に、「らかんの湯」を出て向かったのは、車で5分ほどの場所にある武雄神社。樹齢3千年(!)という御神木「武雄の大楠」からパワーを。聞けば、友野さんは寺社仏閣も好き。「サウナ友達や後輩はいますが、こういう場所に、一緒に来てくれる人はあまりいないので楽しかったです」。

畏怖すら感じる神秘的で迫力ある「武雄の大楠」の前で

そこからは、武雄温泉駅近くの「ステーキハウス児玉」さんで遅い昼ごはんを。地元の名産・佐賀牛の「特上ランチ」の、あまりの肉のおいしさ、やわらかさに感激。もちろん野菜もシンプルな味付けなのにおいしい。目の前で調理する鉄板料理に「贅沢かつ、最高のサ飯ですね~」(友野さん)と舌鼓を打っていました。

鮮やかな手さばきにスタッフ一同見とれてしまいました

長崎・地元で長年愛される真髄に浸る

昼食の後は、長崎県佐世保市に移動。佐世保港を見渡せる「千尽公園」で撮影。夕陽に照らされる公園では、アスレチック施設で遊ぶなど、「お仕事ですが、久しぶりの休日気分です」(友野さん)と、大満足。

さすがアスリート。軽々とアスレチックを楽しんでいました

その足で、今回のロケのもう一つのメイン、佐世保駅徒歩5分ほどの「サウナサン」へと向かいます。

入口では、1982年12月創業の歴史を噛みしめ、「こうした施設の“変わらない”よさが僕は好きです」(友野さん)。また、「サウナサン」のイメージキャラクター・“サンちゃん”にも興味津々。にこやかな笑顔出迎えてくれた支配人の足立支配人に、施設の成り立ちやサンちゃんの由来など、次々と質問をする友野さん。サウナが好きなんだな~と改めて思うSAUNA BROS.スタッフ。

そして、百聞は一見に如かず。「とりあえず入ってみてください」という足立さんの案内で、いよいよサウナへ。本日は、軽くワンセット。こちらも詳細は後ほど紹介しますが、清掃の行き届いた館内、寸分違わぬ角度でセッティングされたカランに驚き。「ここを見ただけで、すでに施設さんの愛情を感じます」(友野さん)。

「サウナサン」の魅力を、文字通り肌で感じた後は、レストランで晩ごはん。大人のファミレスと呼ぶにふさわしいメニューを隅々と眺めた結果、「どれも食べたい」友野さんをはじめスタッフは、ちゃんぽん、酸辣湯麵、護衛艦あしがらカレー、フライライス(焼き飯)とおかずを頼みシェアすることに。前にSAUNA BROS.公式Xでもちょっと触れた、誕生日のお祝いもさせていただきました。

サウナサン足立さんが子供のころから食べているという地元のケーキを準備してくださいました!

その夜は、そのままカプセルホテルで就寝。翌朝、施設オープン前の撮影に備えます。

翌朝10時からは、3セットをこなしつつ、サウナ、薬草スチームサウナ、和香(わこ)サウナを存分に。撮影終了後は、休憩スペースで普通に爆睡を。SAUNA BROS.Vol6でロケした富山県「The Hive」、「スパ・アルプス」でも寝ていたように、「いつの間にか爆睡しているのは、いい施設さんだった証拠」(友野さん)だそう。

なお、館内は2020年3月にリニューアル。「これまでのサウナサンの雰囲気が好きだった方にも満足してほしいですし、新設したコワーキングスペースで新しいサウナ施設での過ごし方を楽しみたい方にも利用していただきたいです」と語る足立支配人に「古きよき部分を残しながら進化するサウナサンさんにまた来たいです」と再訪を誓う友野さんでした。

その後は、佐世保駅みなと口、目の前にあるレンガタイル敷きのポケットパークで撮影。本誌を見て、友野さんと同じ場所で写真を撮るのもいいでしょう(※サウナサンは男性専用ですが、レディースデーもあり。友野さんも食べたカレーはテイクアウトできます)。

「落ちないように気をつけてください」と何度も言ってしまった時の様子

ロケの最後は、「佐世保バーカー本店」で〆。1950年代に日本で初めてハンバーガーが上陸したと言われる佐世保のソウルフードをいただきました。

SAUNA BROS.Vol.8では、スタッフが選びに選び抜いた九州ロケの写真を60枚ほど。友野さんのあふれるサウナ愛とともに、リンクとはまた違った、やわらかな“素”の表情をお楽しみください。

【友野一希(ともの・かずき)】
1998年5月15日生まれ。大阪府出身。
4歳よりスケートを始め、ジュニア時代から表現力の豊かさには高い評価が。見ていて楽しくなるその演技で“氷上のエンターテイナー”“浪速のエンターテイナー”と称されることも。2023-24シーズンはシリーズ第4戦中国杯第4位。1月に行われた「国民スポーツ大会」ではショート・フリーで逆転優勝を。オフシーズン中は、さまさまなアイスショーに出演。エンターテイナーぶりを発揮する。上野芝スケートクラブ所属。


文/橋本達典
写真/編集部

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