友野一希「スケートときどきサウナ」第15回/25歳、泳いだ夏

世界を舞台に活躍するトップフィギュアスケーターにして、大のサウナ好きでもある友野一希選手にさまざまなお話をうかがう当連載。

前回は、東京のド真ん中、東京ドームシティ内にある大人気の天然温泉施設「東京ドーム天然温泉 スパ ラクーア(Spa LaQua)」で起こったとある奇跡の物語を語っていただきましたが、今回はコチラ! 全国のサウナ好きから絶大な指示を得ている、東京都墨田区錦糸町の「スパ&カプセル ニューウイング」を友野さんが、ついにデビューいたしました!

(過去記事を未読の方は、以下の各リンクから、ぜひあわせてお読みください。<#1> <#2> <#3> <#4> <#5> <#6> <#7> <#8>  <#9>  <#10> <#11> <#12> <#13> <#14>)

「ラクーアで起こった奇跡」は前回の連載で紹介
目次

ついに行ったぞ、錦糸町のあの施設!

――前回の「ラクーア」に続いて「ニューウイング」デビューもされたようで。

「周りのサウナ好きから『絶対に好きだよ』、『めっちゃいいから!』と聞かされていたとおり、よかったし好きでしたね。『ワンピース・オン・アイス』のリハーサルを(千葉県の)船橋で行っていたので、割と近いなと思い、総武線に乗って行きました。錦糸町駅から徒歩3~4分で、写真でよく見ていた、あの建物の前に着いて……『わ、これか~!』ってなりました(笑)」

――憧れの施設はいかがでしたか?

「昨年(2022年)の夏にできたばかりの新しいサウナが、めっちゃ熱くて好きでしたね。昭和ストロングスタイルと言いますか、『ラクーア』にあったような湿度系のサウナも好きだけど、カラッカラ(に乾いているサウナ)もいいな~と(カラカラサウナ。通称“カラカラジール”!)。あんなにこだわってカラカラな空気を作ってる施設もあまりないなと感動しました。ストーブの奥には、天井すれすれの高さに1人用の半個室のスペースもあって、そこがさらに熱い! そこもよかったです」

――残りの2つのサウナにも入りましたか?

「セルフロウリュができるサウナ(テルマーレ改)もよかったですし、もう1つの座席にヒーターが収納されているサウナ(ボナサウナ)も身体中が温まって気持ちよかった。一人、心の中で“うん、これこれ”なんてつぶやいていました(笑)。最後の仕上げに、ちょうどいい感じでしたね。テレビも取り付けてあって、全体的に手作り感のあるところや“好きなものをつめ込んだぞ”という感じも僕的には好きなポイントでした」

――先ほどのカラッカラのほかに、友野さんが注目した「ニューウイング」ならではのこだわりは?

「(“カラカラサウナ”では)ドアを開けたときに入ってくる冷気が温まる仕組みになっているから、サウナ室の温度が下がりにくい、とか。『ニューウイング』さんのように昔からやられている施設ならではの技術があるのか、新技術を取り入れているのかわかりませんが、かゆいところに手が届く気遣いがすばらしいなと」

――扉が開いても熱が下がらないし、息苦しくもない。ジールヒーターという設備を使って換気させているそうです。

「錦糸町という街に建つ施設らしい古き良き部分も残しつつ、進化も――深い方の深化も遂げている。愛を感じたと言いますか……施設の熱意を感じました。激戦区で長年愛されている理由が分かった気がします」

――ドラマ「サ道」にも登場した吉田健支配人は、お客さんの声に、常に耳を傾けて、その要望に極力応えようと努力しているそうです。

「支配人さんの愛情と熱意が、そこかしこから伝わりますよね。サウナはもちろんお風呂もいいですし。ちょっと熱い方の浴槽も、その“チョット”っていうところが肌感としてよかった~。ミストとか送風とか、色によって選べるととのいイスとか、遊び心も感じました」

――泳ぐか、泳がないか迷う巨大な水風呂も特徴ですが、泳ぎました?

「泳ぎました(笑)! 25歳にもなって恥ずかしいかな~と思いながらも、あの開放感はなかなかないですし、初めての施設でしたし、せっかくなら……と。結果、広々とした水風呂はやっぱりいいなって。冷ための温度も好きで(15~18度ほど)、家の近くにあればしょっちゅう来るのにな、と思わせてくれる施設でしたね。それと何度も言いますが、サウナ愛を存分に知れた施設でした」

友野さん撮影

2023年のサ活総括と2024年の話

――今回の「ニューウイング」をはじめ、新規サウナ施設の開拓に忙しかった2023年も、もうじき終わります。サ活を始めて以降に感じた、ご自身の変化は何かありますか?

「レジャーというか遊びの一環だったサウナが、いつの間にか“日常”になっていましたね。いいおっちゃんに一歩ずつ近づいている気がします(笑)」

――では、そんなおっちゃん見習いにお聞きします(笑)、今回の「ニューウイング」など老舗施設の魅力はどこでしょう?

「昔からある施設って、最新の“軽くて丈夫”みたいな建材じゃないところに魅力を感じます。サウナ室の床に敷き詰められた石にしてもズッシリとしているし、お風呂の大理石でも噴水でも凝っているな……お金がかかっているな~って(笑)。たとえばバブルだったり、その時代だからこそ作れた施設を見て回るのも、サウナのひとつの楽しみ方かなと思いますね。最近また新しい施設がたくさんできてきて、自分もそこを体験するという機会も増えてきて。ベテランのサウナ好きの方は、全国のサウナ施設の栄枯盛衰も見てきていると思いますので、自分もまずは楽しみつつ、そういう先輩方に近づいていきたいです」

――将来、自分でサウナを建てたいと言う思いは? 本誌「SAUNA BROS.」の取材でも、毎回スタッフ同士で「この石と木か~」なんて言いながら、めっちゃ裏側まで見ているんですけど。

「(笑)、いや、分かります!  僕もそういう目で見ますから。作る作らないは別として、シンプルにいい施設は、やっぱりいい石と木と……ここ1年くらい、自分が好きなサウナ施設の共通点を考えた時に出てきた答えがそこだったので、ストーブの裏側とか見て、“えっ、ココも石なの!?”とか、ついつい観察しちゃいますね。大阪の『(サウナ&スパ カプセルホテル)大東洋』でも横浜の『スカイスパYOKOHAMA』でも、いろんなところをジロジロ見ています(笑)。単純に、いい施設ってどんな考えでどんなこだわりを持ってやっているのかを知りたいので」

――基本はサウナを楽しみながら、視線はどんどんバックステージに。

「なっていますね。最近はドアの位置とか高さ、空気の流れとか。そういうところも自分なりに研究もしているので、いつかサウナ施設の裏側を覗く企画もやってみたいです! 『スケートときどきサウナ特別編 サウナ室を知ろう!』みたいな。たぶん、取材では(あごに手を当てて)ふんふんうなずいているだけだと思いますけど(笑)」

――来春オフシーズンになったら考えます! 最後にスケートとサウナ、2024年の豊富を。

「スケートの方は、2023年で自分のことが分かってきてコントロールできるようになってきたので、2024年は最初から安定した演技をやっていきたいですし、サウナの方は原点に帰って……じゃないですけど、最近はまた大阪のサウナも開拓しているので、そのお話もしたいですね。あと、この連載でも何度か言っている僕の大阪(関西)のホーム『神戸サウナ(&スパ)』、東京(関東)でのホーム、『スカイスパYOKOHAMA』についても語りたいです! 」

ーー2024年も楽しみです!

「2023年も『スケートときどきサウナ』、読んでいただいてありがとうございます。2024年もサウナ施設から銭湯系サウナまで、とことんサウナを楽しみつつ、心と身体のメンテナンスをしていきます。これからもどうぞよろしくお願いします!」

兵庫県の「ヨキサウナ」での1枚

【友野一希(ともの・かずき)】
1998年5月15日生まれ。大阪府出身。4歳よりスケートを始め、ジュニア時代から表現力の豊かさには高い評価が。見ていて楽しくなるその演技で“氷上のエンターテイナー”“浪速のエンターテイナー”と称されることも。2022-23シーズンは、全日本選手権で3位。世界選手権6位。今シーズンもさらなる高みを目指す。先ごろ行われたGPシリーズ第2戦、カナダ杯第4位。シリーズ第4戦中国杯第4位。上野芝スケートクラブ所属。

文/橋本達典

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