世界を舞台に活躍するトップフィギュアスケーターにして、大のサウナ好き。そんな友野一希選手にさまざまなお話をうかがう当連載。
前回は、渋谷駅から徒歩5分の好立地にある都市型サウナ施設「渋谷SAUNAS」（以下：SAUNAS）の西エリアWOODS（ウーズ）を体験。「ガチ感動」した友野さんは、興奮冷めやらぬ中、数日後、東エリアのLAMPI（ランピ）へ――。アウフグースの達人の妙技に、何やらシンパシーを感じたようです。
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居てもたってもいられず再び「SAUNAS」へ
――前回は、フィギュアスケートのアイスショー「スターズ・オン・アイス」の横浜公演（4月5～7日）出演の合間に「せっかく関東にいるなら」と訪れた「SAUNAS」の話を伺いました。
「実は最初、『SAUNAS』に行くのが怖かったんですよ。いい評判ばかり聞いていたので、“もし自分の好みじゃない施設だったらどうしよう？”って。でも、そこはさすが（『SAUNAS』の総合プロデュースを手がける）タナカカツキ先生！ やっぱり、すごいな～、参りました、と思わされました。渋谷という場所柄、限られたスペースしかない中、あれだけ広さを感じられる、サウナに特化した、サウナ好きのための施設を体感してガチ感動しましたね」
――で、数日後には、居ても立っても居られず再訪を。
「そうですね（笑）。『スターズ・オン・アイス』を無事終えて、イベント出演のため品川の方に移動して、もちろん『スカイスパYOKOHAMA』にも行ったんですけど、『SAUNAS』にも再び（笑）。そもそもは買い物をするために代官山に行って……東京ならではのオシャレなアメリカンなピザ屋さんでご飯を食べて。“ここまで来たら『SAUNAS』に行かない？”と、一緒に買い物をした後輩の大島光翔くんと坂東凛くんを誘いました。僕が行きたくてうずうずしてたんですけど（笑）」
――「SAUNAS」のことは俺に任せろと（笑）。
「『とにかくすごいから！』ってドヤ顔で入って（笑）。その日は行ったことのないLAMPIの方だったので一抹の不安もあったんですけど、すぐに“やっぱ『SAUNAS』いいな～、最高！”ってなりました。渋谷にこんなところがあると思っていなかったみたいで、光翔も坂東くんもテンションが上がっていましたね」
――偶数日、奇数日で男女入れ替えをするため、その日はLAMPIだったんですね。
「まず案内板を見て、LAMPIは4セットで済むんだ～と安心しました。“済む”というのは変かな？ WOODSは5つのサウナがあって“せっかくなら”……と5セット入ってヘロヘロになったので“今日は時間内に4セットを存分に楽しむぞ”という。で、『ここはウナ施設だから、さっさとシャワー浴びて行くよ！』って先輩風を吹かせながら（笑）、さっそくサウナに」
「サ道」の、あの気分が味わえた気がする？
――まずは、どのサウナ室から入られたのですか？
「3FのSOUND（サウンド）ですね。これはヤバかった！ 初めての感覚でした。入って、まず席に着きました。音楽が鳴ってます。“ああ、こんな感じね”……と思っていたら想像を超えてきました。メディテーション系の音楽が流れてる施設ってよくあると思うんでけど、それとは全然違う。座面の下から聴いたことのない音域の重低音が響いてくるんですよ。めちゃくちゃ音質もよくて。ロウリュの音も反響するんです。いろんなところから聞こえてくる感じで」
――座面下の空洞部分には4台のスピーカーがあり、カーブした天井や壁の形状も計算。ストーブ上に設置された円錐形の反射板は、ロウリュ時の「熱の広がり」に加え、「音の広がり」も考慮した設計になっているそうです。
「後輩2人も“えっ!? 何？”って。“聴こえる”というより体の芯にズンズン“響いてくる”。音の本質から攻めてくる、そんな印象でした。あのサウンドシステムは何なんだろう？」
――サウンドシステムを共同開発した音楽家の、とくさしけんごさんは、ドラマ「サ道」の劇伴（サウンドトラック）も担当されている方です。
「そうなんですね、なるほど。ホント、体の中がゾワゾワする……熱を音でも感じる音楽がヤバかったです。心地いい感じと少しの違和感と。聴いているうちに幻覚を見ているような……まさに『サ道』でととのった時に頭がグルグル～ってなる演出のような気分を味わえた気がします。温度もちょうどいい90度ちょっとくらい。時間を忘れるサウナ室でしたね」
――ロウリュはしなかったのですか？
「前回のWOODSと同じくセルフロウリュ用のバカデカイ、バケツがあって。後輩くんも『なんだこれ、最高じゃん！』って言うから『わかってんな～、お前。このバケツが最高なんだよ』って言いながらロウリュをして、熱と音のコラボレーションに身をゆだねました。その後の水風呂も、相変わらず最高で。交代制というのもありますが、男女とも同じクオリティーのものを提供する施設って案外少ないので、そこも『SAUNAS』の素晴らしいところだな～と」
