過去の友野さんの連載を未読の方はぜひあわせてお読みください<#1><#2><#3><#4><#5>
※記事中の写真はすべて友野さんが撮影したものです!!
2023年の初戦
国体で訪れた八戸での……収穫(!?)
――先月、今年初の試合(八戸国体)を終えられましたが。
「はい。去年の全日本選手権が終わってから、実は調子がすごく良くて。そんな状態での試合だったし、今季は世界選手権にも出ることもあって、自分としては結構、力を入れて臨みました。ショートでは1位で、でもフリーはなんていうか、ちょっとボロボロになっちゃいましたけど(笑)。
たぶん調子が良すぎたからこその“隙”みたいなものが出ちゃったのかなって。練習でもほとんどミスがないから、逆にミスが出たときの練習や心がまえみたいなものが準備できてなかったというか。フリーで最初のジャンプでミスが出て、そこから崩れてしまったんです。
どれだけいい状態でも失敗することはある、それを念頭に入れておかなくちゃいけなかったなって。それと、いろいろできてしまうから大技に重点を置くような調整になってしまっていたのか、少し細かいところがおろそかになっていた気もするんですね。だから今回は……結果はアレでしたけど、いい経験にはなりました」
――いろんな気づきが得られた試合だったと。
「はい。本当にいい勉強になりましたね。あとは、もともと国体は個人的には大好きな試合なんです。ほかの大会とは違ってチーム戦ということもあるし、選手同士でリンクサイドに立って応援したり、全然雰囲気が違うんですよね。引退する選手をハイタッチして送り出したり迎えたりもして。
今回は、選手は声出しも解禁になったので、久しぶりにその国体の良さみたいなのを感じられて楽しかったですね。だから、ミスをしてしまったけど滑っていて楽しいんです。みんなが応援してくれることが、本当にいいなって」
――素晴らしいですね。選手同士が。
「はい。それぞれが思い合ったり、リスペクトし合ったり。スケートの良さみたいなものをあらためて感じましたし、本当にいい競技だなって思いました」
――分かりました。さて、試合や遠征のたびにうかがって恐縮なんですが……八戸ではサウナには行かれましたか?
「あ、行きました。サウナ好きの選手たちで。ほんとにリンクのすぐ近くにあるスーパー銭湯に。何人で行ったんだろう……6人ですね。“チームサウナ”で行きました」
――ちなみにどなたですか?
「えぇと……いつもの山本草太でしょ、それに今回は、大島光翔、壷井達也、森口澄士、あと佐藤駿ですね」
――いいメンバーですね(笑)。そして「チームサウナ」なんですね?(笑)
「はい(笑)。みんな、それぞれ好きなので。割りとよく一緒にも行きますね。澄士なんかは結構多いかもしれないです。大学の後輩でもあるんで、ほんとに以前から。彼は地元が京都なので、一緒に京都の銭湯のサウナや『ルーマプラザ』に行ったり」
――八戸で行ったのは「熊ノ沢温泉」さん?
「はい。本当に地元密着というか、ローカルの方たちに愛されている施設さんで『すみません、お邪魔します』っていう感じで。シンプルでいいところでした」
――ホッとする感じだったり。
「そうでしたね。サウナ室が熱いって何かに書いてあったんで、ちょっと内心ビビりながら、みたいな(笑)。でも、気持ちよくて良かったです。ただ、少し驚いたこともあって」
――なんでしょう?
「露天風呂のエリアで凍っているところもあったりして。いやぁ、雪国はやっぱりスゴイなって。僕らが行った時は吹雪いたりはしていなかったんですが、やっぱり街は一面が雪っていう感じでしたからね」
――今年は全国的に寒波もすごいですからね。
「はい。ちょっとビックリしましたね。でも本当に寒くて、持っていたタオルをちょっと振って回すと凍るんです。みんなで振って回してました(笑)」
――あ、このお写真ですね。ほんとだ、すげぇ!
「いやぁ、そういう意味でもいろいろと思い出もできたし(笑)、ごはんも美味しかったですし。この国体のあとは2月に2試合に出場して世界選手権を迎えるっていう感じなんですが、試合としても楽しかったし、いい教訓というか勉強にもなりましたんで。ミスはミスとして捉えて反省して今後に生かしますが……、いい国体だったし、ポジティブに捉えていい経験ができて良かったなって思っています」