◆季節とシーズン。サウナとスケート

――さて。最近の友野さんのサウナ事情もうかがいます。いよいよ本格的にシーズンに突入されましたが……。

「そうですね、グランプリシリーズなど、大きな試合が続くようになってきました」

――友野さんにとっては、この時期=秋や冬の感じ方が、私たちとはきっと違いますよね。ただの「季節」ではなく、スケートの「シーズン」……“さあ本番だ”みたいな感じもあるんでしょうか?

「まさに、そんな感じです。この時期になると、何をしていても常に頭のどこかでスケートのことを考えちゃってます。だから、シーズン中のサウナはオフのときに比べて、僕にとってはより大事な、貴重な時間かもしれないですね。サウナにいるときだけは、マインドリセットができるので」

――大事な時間。

「そうですね。ずっと同じ場所で練習して、1日1日を追いこんで、次の試合に向けて……という日々が続くので。試合が終わって、その結果が良くても悪くても、いったん、少しだけ“無”になれるというか。あ、追い込むと言っても、そんなに悲壮感があるわけではなくて(笑)、“もっとこうしよう”とか“だんだんノってきたから、次はこんな練習をしてみよう”とか、ポジティブなことのほうが多いですけど」

――でも、そうすると……サウナがなかったら、どうしていたんでしょう?

「ほんと、僕もそれ、ときどき思います。どうしてたんでしょうね、サウナがなかったら(笑)。うん、どうしていたんだろう……。何かしらの違う形でリラックスする方法はあったと思いますけど」

――何かしらの、違う“没頭できるもの”とかですかね。

「人によっては、それが音楽だったり、映像を見たり。あとは、美味しいものを食べたり、とかしていらっしゃいますからね。あ、でもゲームをする、なんていう選手が多いかな。意外とみんな、外に出たがらないんですよね。僕もサウナに出会ってなかったら……ほとんど外出しないで、ゲームしたりNetflixをずっと見てたり。そんな感じだったかもしれません(笑)」

――サウナがあって、良かった?

「はい。間違いなく(笑)。僕の中では、不動の一番の存在です。なんか難しいこと抜きで……もう、何か、すべてを洗い流せる場所ですから。(結果が)悪かったときは、厄を汗と一緒に流して落とすというか、“またがんばればいい”って前向きになれますし。良かったときも天狗にならないように……“隙”みたいなものが生まれがちなので、それを洗い流すという」

――いいですね、その感覚。

「半分趣味ですけど、良くも悪くも、常に自分をリセットできる場所。救いになってますし、それこそ力をもらえています」

――分かりました。では……競技は別として、感覚的に一番気持ちのいい季節はいつですか?

「あぁ~、それは難しいですね。やっぱり冬が好きな気もするんですけど……いや、でも冬は意外と寒すぎる(笑)」

――そうですね(笑)。

「でも、ガンガンにアツくなった体が冷めるというか引き締まる感じがやっぱり好きなんですよね。だから、ちょっと肌寒い……くらいのコンディションがいちばんいいんですよね。なので、ちょうど今くらい=秋から冬にかけてのサウナがいちばん好きかもしれないです」

――夜の冷気とか、気持ちいいですよね。

「実は僕は、あんまり夜遅くとかは行かないんです。とくにこの時期は。なんとなく自分に余裕があるときにしか行かないので、練習を夜までやったときはどちらかというとすぐに家に帰って寝たくなっちゃうので(笑)。お昼過ぎくらいまでに練習が終わった日とかに行くことが多いかもしれない」

――夕方くらいまで、って感じ?

「そうですね。最後のセットを終えるくらいに、晴れた日は夕焼けを見たりしてることが多い気がします。あれ、好きなんですよね。日が沈むのを眺めている時間。“ふわ~っ”とか“いいじゃ~ん”とか言いながら」

美しい夕焼け(友野さん撮影)