アトムくんと行く「全裸」で入る刺激MAXソンパサウナ!
ヘルシンキにいる間、#7でも登場した元Jリーガーで現在フィンランドリーグ・HJKヘルシンキ所属のプロサッカー選手、田中亜土夢くんが時間を合わせてくれてヘルシンキサウナツアーを敢行しました。
「アマノさん、今まで経験したことのない刺激的なサウナに連れて行きますよ、イッヒッヒ」とまた悪魔的な笑みを浮かべる沼田さん。車で移動中、アトムくんはそのサウナ体験者でどんなサウナか知っているんですけど、「まぁ行けば分かりますよ、イッヒッヒ」と教えてくれないんですよ。もう水曜日のダウンタウンで目隠しをされて連行されるクロちゃんみたいな状況。車はヘルシンキの中心地からどんどん離れていき、なんか治安が悪そうなエリアに入っていくんですよ。言い方は適切じゃないかもですが、下手を打ったチンピラがドラム缶にコンクリート詰めされて海に捨てられるような、人気のないところへ突き進んでいくんです。
沼田さんが「はい着きましたここです」と到着した場所にサウナらしき施設は全然見当たらない。
「ここから先、着替える場所がないので、ここでサウナに入る格好に着替えてください」と。
「ちなみにここのサウナは『全裸』で入る人が多いです。まぁ、全裸でなく水着でも大丈夫です」と。
そう、ここは「ソンパサウナ」と呼ばれる海の近くに手作りの掘っ立てサウナ小屋を建ててこの施設利用者たちがボランティアで運営しているかなーり、ヒッピー色の濃いサウナでした。
クラリオンホテルのサウナとのギャップが激しすぎて、気後れした僕は裸で……とはいかず水着に着替えていざソンパサウナへ!
掘っ立てサウナ小屋に近づくと、若い人からかなり年配の人までまぁまぁ人が集まっていました。ここで驚いたのが「自分で入るサウナの薪は自分で薪割りするように」とソンパサウナの常連さんらしき方に声をかけられ、集められた廃材木をノコギリで程よい長さに切る作業をするように促されます。
アトムくんは慣れているらしく、僕が常連さんに指導を受ける前に既にノコギリを手に持ち、ギコギコ切り始めてましたね。このソンパサウナは施設利用料なるものはなく、誰でも無料でサウナ利用ができます。その代わり利用者は労働すると(正しい!)。
しばらく作業した後、サウナ小屋の前に入場待ちをする列に並んだのですが、僕の前のフィンランド人のオバさん、サウナに入る前から裸でした。もう日本では絶対ありえない状況に興奮度MAX(いや、裸に興奮した訳ではなくシチュエーションにですよ)!!
順番がきて掘っ立てサウナ小屋内についに潜入! 中は4畳くらいですかね。そのスペースに入れるだけ入るのですが、イメージとしては朝の満員電車のような人口密度。席に座れなくて立っている人もいます。人数で言うと10~12人くらい。年季の入った薪ストーブが出入り口付近に鎮座し、利用者が好きにロウリュできます。僕の左隣は、真っ裸のフィンランド人のおじいさん、右隣は素っ裸のフィンランド人のオバさん、向かい側の席にはこれまた素っ裸のロン毛の青年。その隣には20代くらいのうら若き女性がこれまた生まれたままの姿で座っています。隣の人と肌が触れ合い、汗を共有。ギュウギュウパンパンなサウナ室内に飛び交う楽しげな会話。「裸の付き合い」って言葉がありますけど、もうその究極形でしたね。男女が裸でいることによる変ないやらしさなど微塵もなくて身も心も素っ裸になってさらけ出して人と向き合う。人と語らう。ナチュラルに開けっぴろげ。心の中にモヤモヤするものがあって固く閉じてしまった心の扉も全開放できちゃう! 日本にいるときにそんな心境地で人と向き合ったことなんてあったかな。「全てが初体験!! こんなカタチのサウナがあるのか!!!! フィンランド最高! フィンランド万歳!」心の中でずっと叫んでましたね(笑)。
ソンパサウナの室温はそんなに高くなく、75~80°くらいなので普段より長く入っていられるんですが、気持ち良いほどの開放感をいつまでも味わっていたくて30分くらい入っていました(笑)。