マグ万平さん、柳橋弘紀さん(「のちほど」チーム)とSAUNA BROS.編集部で制作を進めている「ノスタルジックサウナ写真集」。現在、クラウドファンディングを実施しつつ、同時進行で撮影も行っています。
そんな施設への訪問・取材を行うなかで、あらためて感じた各施設の“グッ”ときてしまうポイントを挙げさせていただく短期集中企画。第4回目は東京・台東区の「サウナセンター」さんです。
お読みいただいたあと、もしよろしければ皆さんからも「こんなところが好き」「ココがたまらない」という声をぜひお聞かせ願えればと思っています。よろしくお願いします!
(このページで、便宜上何点か掲載している写真は、編集部員がスマホで撮ったものです。念のため。写真集では、プロによる思わず息をのんでしまうものを、あますことなく掲載します!)
・屈指の歴史を持つ、6階建てのサウナのビル。1階ですでに……心うるおいます
さて、サウナセンターさんは“現存する都内最古のサウナ施設”と言われています。
現在の建物で「サウナセンター大泉」として開業されたのは昭和54年の11月。昭和54年は西暦に直すと……1970年代ですね(1979年)! さだまさしさんの「関白宣言」やジュディ・オングさんの「魅せられて」、サザンオールスターズの「いとしのエリー」などが大ヒットした年になります。
ちなみに……その年の4月に「機動戦士ガンダム」の放送がスタートしています。実は今から2年ほど前から、サウナセンターさんの入口にファーストガンダムとシャア専用ザクが置かれているのですが、そういう関係で飾られているのかどうかをいつか確認してみたいと思いつつ、いつも気持ち良さのせいで聞かずに帰ってきてしまうんですよね。すみません、ちょっと話がそれました。
そんなエントランスを入るとすぐに、ノスタルジーに包まれます。
革靴をほとんど履かない筆者にとって、いつか使ってみたいモノのランキング上位に入る「自動靴磨きマシン」や、あったかい笑顔で迎えてもらえるフロントの先に広がる脱衣スペースの年季の入ったロッカーたち。足触りがたまらないカーペット……。もうこれらが醸し出す雰囲気だけで、すでにととのってしまいそうになります。そして、館内着を身に着けて浴室に向かうのですが、そのときに目に入ってくるのがこちら。
ほかでは見かけない、オリジナルのピクトグラム。そして、このビミョ~にレトロな書体。実に味わい深くて大好きなんです。この案内板を見ては“今日もこんな過ごし方で、ゆったりしよう”とイメージしたりします。
まぁ、上から順に階を降りてくるんですけどね(笑)。サウナで体も頭もすっきりさせたら5階へ降り、のどを潤しつつ旨いものを食って。それで4階のリクライニングでウトウト……と。で、ここでいつも思うのは「すごく理にかなってるなぁ」ってことなんです。ということで、入館直後の、まだこの1階にいる段階で、すっかり心がうるおいます。
・雰囲気やレトロな味わいはたまらないのに、時代の最先端を行く“ととのい”が!
6階まで一気にエレベーターで向かい、浴室に入ります。もちろん、ここも大好きな空間。好きなところをいくつか挙げていきますね。
体を清めるため、洗い場のシャワーを手に取ります。このときホースが邪魔にならないようにきれいにまとめられている=通称「サウセン巻き」を見ると、頬がゆるみます。
浴室内で、足の裏が全く滑らずしっかりとタイルをグリップする感覚も大好きです。年季の入った浴室ですが、床も壁も、タイルも目地も鏡も、ぜんぜん水アカと無縁。超気持ちいいんですよね。
サウナ室の内部は、実はいろいろとアップデートがされています。位置や広さは変わっていませんが、数年前まで石張りだった壁に木材が貼られたり(創業者のお孫さんにあたる部長さんによると「湿気をほどよく吸い込ませる」狙いだそうです)、座面の高さが調整されたり(「少し高く」したそう。もちろん快適さを追求して)。ほかにもストーブ上の石と鉄板の置き方や設計を独自に工夫されたり、室内の明るさやテレビに焚き火の映像を流すようにしたり……。
まさに“温故知新”という言葉がふさわしいと思うんですが、一見レトロなのに時代の最先端を行っている感じがして、なんともいえない凄みを感じます。
水風呂に、あつ湯の浴槽。内気浴スペース、外気浴エリアに加えて冷凍機とファンが置かれた「ペンギンルーム」などの休憩スペース……サウナ室を出たあと、人によってそれぞれ思い思いの過ごし方ができるのも、めちゃくちゃピースフルです。
・レストランも休憩処も、とにかく安らぐ。さすがの成熟と風格!!
5階のレストランも最高です。メニューがとにかくすべて美味しいんですよね。私は一番人気の「ハムエッグ」か「生姜焼き」を定食にすることが多いんですが、そういう“どこにでもあるメニュー”が本当に美味しいのが、こちらのスゴいところなのかな、といつも思います。そして、昼間なら、広くとられた窓から明るい光がさんさんと差し込んでくるのも、ものすごく安らぎます。
4階のリクライニングスペースは、いつ来ても本当に静かな空間。まぁ、これは6階や5階でも基本的に同じです。浴室では、その気持ち良さに時々ちょっとはしゃいでいる人を見かけることがありますが、そういう方もほどなく周囲の空気をつかんでくれることが多い気が。施設全体が成熟しているというか、やっぱり「さすがだな」と……。
・歴史と伝統に加え、あくなき探求も……まさに“温故知新”の施設!?
今回、あらためて部長さんにお話をうかがいながら撮影を行いましたが、その中でハッとしたというか、「うわ、すごい」と思ったことがあります。サウナセンターに入社して数年が経ったころ、お父様である現社長から送り出されて、やはり名店である「ウェルビー」に“修業”に行ったことがあるそうです。
「今池店と福岡店に、それぞれ1カ月ずつお世話になりました。いろいろと勉強になることが多くて、本当にありがたかったんですが、そのときにウェルビーの専務さんに“サウナセンターの良さを分かるかい?”と聞かれて。“教えていただけますか?”と答えたら“俺はその答えを持ってるけど、それをあなた自身で探してみなさい”と言われたんですよね。それ以来、ずっと考えているんですが、まだちょっと確信を持てないんで(笑)、しっかりと自分で答えを見つけるまで頑張りたいなって思ってるんですよね」
ご自身もやはりサウナ好き。社長と一緒にほかの施設に行かれることもあれば、仕事を上がるタイミングで常連さんが来店したら、あえてサウナ室をご一緒して、そのあといろいろと話をされたりもするそうです。
「一緒にサウナへ行ったときに、社長からは“悪いところは見ずに、いいところを探せ”と言われますね。この店でお客さんと一緒に入るのは、いろいろお話ししてくれるからです。“ココがちょっと……”とか」
日々、自分の目でも確認しつつ、常連さんの感覚を大切に。そして快適なものを貪欲にリサーチも。やっぱりサウナセンターは“温故知新”の施設なんですよね。
◆この最高のサウナを「貸切」でご利用いただけます。皆さんの声、お待ちしてます!
この「ノスタルジックサウナ写真集」プロジェクトでは、クラウドファンディングも実施しています。この記事や、こちらのクラウドファンディングのページを読んでいただいてご興味やご共感をいただけた方は、ぜひ応援のほど、よろしくお願いいたします! なお、ご支援への返礼品として、いくつかの施設さんに“貸切で入っていただける権利”もご用意しているのですが、この「サウナセンター」さんの貸切権がついたコースもあります。ぜひチェックしてみてください!
また、冒頭にも記しましたが、サウナセンターさんの「こんなところが好き」「ココがたまらない」という声を、皆さんからもお聞き出来ればと思っています。この記事に関するTwitterのつぶやきなどへのリツイート、インスタグラムのコメント欄や引用ストーリーズなど、お待ちしてます!
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<次回は沖縄県宜野湾市の「大山サウナ」さんについて記してみたいと思います>
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