――それも興味深いですね。どんなアイテムですか?
福島 3つありまして。1つは革のウォレットなんですが、これは銭湯に行くときのことを想定して作りました。銭湯へ行くときって、身軽に……できれば手ぶらで行きたいんですが、これとスマホ、携帯電話だけポケットに入れていけばいい、というイメージです。
ドライヤーを使うときに20円とかかかるじゃないですか、銭湯って。そういったコインや回数券が取り出しやすい、ポケットや仕切りを設けています。
――うわ! これいいですね。ものすごく特化した機能ですけど(笑)。
福島 いや、自分たちで言うのもなんですが…コレ、すごい便利ですよ(笑)。かなりオススメというか自信作です(笑)。で、このサイフは近所へ行くとき用なんですが、ちょっと離れたところの施設に行くとき用のバッグというかサコッシュも作りました。
福島 お財布とかスマホ、携帯電話に加えて、タオルや体を洗うためのアイテムなどが入るのにちょうどいいサイズ感にしています。ほかにポイントとしては……帰り道に濡れたタオルを入れるときのために水に強いナイロンのポケットを付けました。それとこのサコッシュは、巾着型になっているので肩掛けだけでなく、手に巻き付けて持っても様になるんです。
――これもすごいですね。なにより、想定が細かい(笑)!
田代 はい。ブランドさんに「こんな機能で、こんなふうにしたいんです」って持って行ったときに一瞬ポカンとされたりはしましたが……。でも、分かっていただける方は確実にいらっしゃると思います(笑)。
福島 それともう一つ、Tシャツです。これはロンT(長袖)にしているんですが、サウナで発汗したあとって、季節問わず帰り道は少し肌寒いことがありますよね。湯冷めしないように、というのが理由です。それと、こちらはフィンランドの「Pure Waste」さんというブランドにお願いをしたんですが、こちらのブランドは服を作ったときに出る端布(はぎれ)を一度ほどいて、糸から再び生地を作ってるんですね。そういう姿勢が素晴らしいなと思っていたので、今回、一緒にお取り組みをお願いしました。
田代 繰り返しになりますが、サウナ好きに「これこれ、こういうのが欲しかった」と思ってもらえる仕様にしようと。けっして汎用性が高いものを目指したわけではないんです。でも、品質やクオリティーを含めてこだわった結果、「これ、なんでサウナ用なの? 普通に欲しい」と言われるくらいのものが出来てしまった気がします(笑)。
――こだわりと愛ですね。ものすごくピースフル(笑)!
福島 ありがとうございます(笑)。ほかにもさまざまなブランドさんにご出展いただいていますが、皆さん、そういった「こだわりがあっていいモノ」を作るといった、サウナへの思いが熱い方々にご協力いただくことができたかなと思っています。
田代 会場でアイテムを手に取っていただいたときに、サウナをまだ知らない方にも興味をもってもらえると同時に、サウナがすごく好きな方にも「やっぱりサウナっていいね」と感じていただけるものが揃いました。
◆「サウナ」をきっかけに盛り上がりと広がりが!
――お話をうかがう限り、かなり力が入っているというか、ルーティーンのお仕事とは別にこの企画をやられるのは大変だったろうな、と思ってしまいます。ちょっと昨年も含めて振り返ってみて、このイベントで福島さんや田代さんが得られたものって?
福島 そうですね。おこがましいかもしれないですけど、来ていただいた方に喜んでいただけるのが一番嬉しいんですよね、やっぱり。昨年感じたこととしては、現在のようなご時世で、「サウナ」というテーマでいろんな人が集まるコミュニティみたいな場を作れたことはとてもいい経験になりました。リアルの場での盛り上がりというのは、私たちが大切に考えていることの一つなので。
田代 私は…「こんなに人が集まるんだ」という驚きがちょっとありました。もちろん、盛り上がってくれると信じてはいたんですが(笑)。それと同時に“収穫”も2つありまして。1つは社内にサウナ好きが想像以上にたくさんいて、彼ら彼女らが姿を現した(笑)こと。それぞれ「隠れサウナ―」のように、静かに一人で楽しんでいたサウナ好きが「そんな面白いことをするならぜひ一緒に」と手を挙げてきたんですね。「三越伊勢丹サウナ部」は最初(2020年)、5人でスタートしたんですが、昨年のこの「おとなの遊び時間」のイベントを挟んで、どんどん規模が大きくなって。現在は150人ほどになっています。
――うわ、アツいですね、そのお話も。
田代 もう1つ、社外でも新しい出会いが増えたという点です。これまでお付き合いのあった方とサウナの話題で距離感がより近くなったり、まったくお付き合いのなかった企業やブランドの方からも「サウナイベント、行きました」とご連絡をいただいたり、ご提案をいただくこともあって。社内外でのこうした活性化や新たなつながりができたことは、間違いなく大きな成果だったな、と思います。
――広がりと深みができる…いいお話、ありがとうございます。今年のイベントも、そうしたエピソードも頭の片隅に入れつつ、ぜひうかがいたいと思います。最後に…差し支えなければ、お2人の好きなサウナをうかがってもいいですか?
福島 いえいえ。今回は「SAUNA BROS.」さんにもご出展いただいています。ありがとうございます!
で、僕の好きなサウナは…「神田セントラルホテル」さんとか、「ザ・ベッド&スパ 所沢」さんですね。どちらも決して新しい施設ではないんですが、とても丁寧に手入れをされていて。セントラルホテルさんは、本当にいつ行っても目の前で誰かが清掃をされているイメージですし(笑)。ベッド&スパさんは、昔からある設備を生かしながらお客様を楽しませる工夫などがそこかしこにあって。露天部分の浴槽内に水中リクライニングシートがあったりして、そういうこだわりとホスピタリティーを見てしまうと…なぜだか嬉しくなるんですよね(笑)。
田代 私は東東京に住んでいまして、日々、近くのサウナや銭湯に行きつつ…旅行したときにその土地にあるサウナに行くのも好きです。近場でよく行くのは「サウナ&カプセルホテル レインボー新小岩」さん。めちゃくちゃ熱いサウナ室と「ふくろうサウナ」という名の中温のサウナ室があるんですが…どこが好きかうまくは言えないんですが(笑)、なんか好きなんですよね。
――理由をうまく言えない…すごくわかります(笑)。本日は本当にありがとうございました。ぜひ会場に行きたいと思います!
(※商品は会場でご購入できるものと、オンラインストアで購入いただけるものがあります。詳しくはイベント特設サイトでご確認ください)
ちなみに…SAUNA BROS.のブースもあります。SAUNA BROS.STOREにある商品のほか、新アイテムも販売予定です!
【おとなの遊び時間~よ湯こそ、三越サウナ倶楽部へ~】
会期:2022年3月16日(水)~3月21日(月・祝)※最終日は午後6時終了
会場:日本橋三越本店 本館7階 催物会場・本館屋上
※本館屋上は3月19日(土)~3月21日(月・祝)午前11:00~午後5:00、最終日は午後3時終了