――入った瞬間、いやお店を見つけた瞬間の外観からかっこいいです!
昔ながらの銭湯(大黒湯)があって、黄金湯はこういう造りで、見た目でもはっきりと個性を際立たせることができたのかなと思います。もともと、大黒湯と黄金湯ではお客さんが全然違うというのは思っていたのですが、その個性も感じますね。このあいだ、夜に地震があって、このあたり一帯が停電にったんです。うちは2軒とも停電になってしまったのですが、黄金湯のお客さんは、ご協力していただいて、すぐに皆さん外に出たんですけど、大黒湯のお客さんは……「(停電で)真っ暗な銭湯なんて、なかなか入る機会ない」ってむしろ楽しんでいました(笑)。モーターが動かないし、ガスもできないし、だんだん湯舟が寒くなるから早く出た方がいいですよー、って声をかけてもなかなか出なくて(笑)。
――ご近所なのにそういうお客さんの個性って面白いですね!
そうですね。大黒湯は、アットホームというか、そういう感じですね。
――黄金湯に入ってきて気になるのが、DJブースです……。
大黒湯との差をつけるという意味もあるのですが、修繕前から音楽好きなスタッフがレコードを流すことはしていました。その時に、お客さんに喜んでいただけて、番台を通さずにお客さんどうしで音楽の話をするという光景があったんですね。それを見てこういうコミュニケーションが生まれるんだな、こういうのいいなって思って。そこから発展してDJブースになったのですが、黄金湯に来たお客さんがお風呂以外でも「幸せだな」って感じていただけるもののひとつが音楽であったらいいなと思います。
――ところで、こうしてお話を伺っている間もお客さんが絶えませんが、スタッフもみなさんイキイキしているのが印象的です。
20代や学生といった、若い方が多いんですがみんな一生懸命やってくれます。スタッフ特典で、お風呂に入れるというのがあるんです。でも以前は求人を出しても全然連絡が来なかったのですが、今は、働きたいと思ってくれる方が増えました。大黒湯はオールナイト営業、黄金湯は朝湯もはじめたので、多数のスタッフが働いてくれています。
――スタッフの接客をみていると、笑顔でお客さんの目を見て話しているんですよね。私もお客さんとして黄金湯を利用することが多いのですが、いつ来ても気持ちいい接客をしていただいてもらっています!
ありがとうございます。黄金湯や大黒湯で働いていることを誇りとしているスタッフが多く、みんながんばってくれています。街中にある銭湯なので、お客さんとのコミュニケーションは大切ですよね。その日いちにち、嫌なこととか、いろいろあっても、今日ここの銭湯に来て「疲れが取れた」「幸せだな」って、そういうのがちょっとでも感じられる場所であったらいいなと思っています。
――きっと朋子さんのその思いがスタッフの方にも伝わっているんですね。
次回は黄金湯のサウナについてお聞きします。
【黄金湯】銭湯営業時間
平日・日曜・祝日:午前6:00~午前9:00(朝湯)/午前11:00~深夜0:30
土曜日のみ:午前6:00~午前9:00(朝湯)/午後3:00~深夜0:30
定休日:第二・第四月曜日
※水曜は男女入れ替え日
●料金(入浴料)
大人480円、中学生380円、小学生180円、幼児80円
●サウナ利用
(平日)女性は入浴料に+300円/男性入浴料に+500円 ※2時間まで
(土日)女性は入浴料に+350円/男性入浴料に+550円 ※2時間まで
貸しタオルセット+200円ほか、さまざまなオプションあり
【黄金湯 お宿】
《休憩プラン》 利用時間:午前11時~午後4時(チェックアウト)料金:3,800円~
《宿泊プラン》 利用時間:午後5時~翌午前10時(チェックアウト)料金:5,800円~
予約:黄金湯HP[予約]ページより
撮影/田中健児