<連載>外気浴(かぜ)をもとめて~欧州サウナ紀行~ #5 ハンガリー・ブダペスト編

Ciao! ミラノ在住の木村です。

日本では毎日のようにサウナに通っていた私が、今度はヨーロッパ各地のサウナと外気浴(かぜ)を求めて、月に1度欧州のサウナリポートをお届けしております。

今回は欧州が誇る温泉都市ハンガリー・ブダペストへ行ってまいりましたので、その模様をリポートしたいと思います。(前回のレポート #4 スイス・チューリッヒ編はこちらから)

実は、日本に住んでいた前職時代、温泉番組を担当していたこともあり、サウナと同じくらい温泉も大好きな私。仕事はもちろん、プライベートでも時間を見つけては日本各地の温泉を巡っておりました(お気に入りの温泉は、雰囲気とグルメも含めて大分の別府温泉)。

欧州に住んでいると、ゆっくりとお湯につかる機会がどうしても少ないのが大きなストレス。まれに温水プールに入ることがあっても、ちょっとぬるめのお湯で、熱い温泉につかれることはなかなかありません。今回、4月のイースター休暇を使って、温泉大国ハンガリーの首都ブダペストへ行ってまいりました。

目次

温泉大国・ハンガリーへ

ハンガリーは東欧に位置し、ミラノから飛行機で2時間弱。ハンガリーは約350か所の温泉施設があると言われる、まさに温泉大国。また、温泉以外にも、食べられる国宝「マンガリッツァ豚」やフォアグラの名産地としても有名な国です。

訪問にあたり、ブダペスト市内の温泉施設を調べていたところ、観光客に人気の温泉施設の名前がいくつか挙がってきました。ヨーロッパ最大規模を誇る「セーチェーニ温泉」をはじめ、「ゲッレールト温泉」、「ルカーチ温泉」などなど。どこも歴史ある建物で魅力的な温泉施設ばかり。

その中で、今回は「ルダシュ温泉」に行ってまいりました。というのも、たまたま現地で知り合ったブダペスト在住の日本人の方にお聞きしたところ、「ルダシュ温泉」はサウナ施設が充実しているとのこと。これは期待せずにはいられません。

世界で最も美しい眺めの露天風呂「ルダシュ温泉」を訪問

こちらが外観。なんとこの温泉、オスマントルコ占領時代の1556年にできた歴史ある温泉なのだそう。

今回、2日かけてなんとか訪問することができました。ブダペスト1日目(イースターの前日)は長蛇の列により訪問をあきらめ、翌日(イースター当日)に出直し、無事入館(公式サイトから事前にチケット購入可能です。訪問予定のある方はあらかじめ購入することをお勧めします)。

数あるブダペスト市内の温泉施設の中から「ルダシュ温泉」をおすすめするポイントはこちら。屋上にある露天風呂からドナウ川とエリジェーベド橋の絶景を楽しめること!

「ルダシュ温泉」の露天風呂から見た“ドナウの真珠”ブダペストの夜景

「世界で最も美しい眺めの露天風呂」と形容されることもあるという「ルダシュ温泉」。ちなみに、この横にバーカウンターがあり、ハンガリービール(BORSODIをはじめ、ビールだけでも7銘柄)が購入可能です。このほか、湯温が42℃の、熱いお湯が好きな日本人好みの浴槽があります。

サウナは全部で5つあり、Steam chamber(スチームサウナ)、Finnish sauna(フィンランド式サウナ)、Aroma sauna(少し温度が低めでアロマの香りが漂うサウナ)、Hot air chamber(リラックスミュージックが流れるフィンランド式サウナ)とSalt chamber(塩サウナ)。サウナ好きも満足する充実のラインアップです。

施設の方にお伺いしたところ、それぞれの温度と湿度は以下の通り。各温度帯がありますので、普段あまりサウナに入らない方でも無理なく楽しむことが可能です。

・Steam chamber(スチームサウナ)…温度45~50 ℃、湿度80~100%
・Finnish sauna(フィンランド式サウナ)…温度80~100℃、湿度10~30%
・Aroma sauna (アロマサウナ)…温度40~50℃、湿度45~55%
・Hot air chamber(音楽が流れるフィンランド式サウナ)…温度60~80℃、湿度10~30%
・Salt chamber(塩サウナ)…温度30~40℃、湿度10~40%

フィンランド式サウナ。サウナ室内もかなり綺麗でした

サウナ室Hot air chamberでは、寝ころがってリラックスしている方も多数いました。

そして驚きだったのは、サウナ室が人いっぱいだったにもかかわらず静かだったこと。温泉に入ったあとに満員のサウナ室で流れる静かな時間が、日本に似た感覚で、懐かしい気持ちになりました。

ほかにも、サウナで火照った体を冷やすための水風呂や、プールなどの施設も充実しておりました。

おそらく12℃くらいの水風呂。個人的には好みの温度です

また、古典様式のプールも。プールサイドには椅子やベッドが配備されており、サウナ→水風呂→プール→休憩、のループが楽しめます。

雰囲気のある古典様式のプール。1階と2階部分のプールサイドには休憩用の椅子が多数

日本の温泉地でも、サウナや水風呂が充実している施設はありがたいのに、異国の地でここまでの充実っぷり。温泉でリラックスしたあとに全身で感じられる、ドナウ河畔での外気浴。忘れられないサウナ施設がまた1つできました。

ドナウ川沿いに広がる世界遺産群を眺めながらの露天風呂(昼)

あとがき

イースター休暇という、日本生まれ日本育ちの私にとって、慣れないタイミングでの旅行。休暇中は家族と過ごすのが一般的であるため、ブダペスト市内は閉まっているお店もちらほらありましたが、温泉施設が営業していたのは非常にラッキーでした。

今回の旅では欧州に駐在している日本人の方々とよくお会いしました。イースターという時期も手伝ってのことだと思いますが、温泉都市ブダペストが欧州に住む日本人にとって心のオアシスなんだろうなぁと感じながら帰路につくのでした。

【木村 光留(きむら・みつる)】​
ミラノ工科大学の戦略デザイン修士課程で学ぶ大学院生。14年働いたCS放送局を退職して渡欧。サウナが好きすぎてサウナ番組を作ったこともあり。お気に入りは、出身地・静岡県にある「サウナしきじ」。(twitter:@buraraorange)

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