TWS社長・天野春果連載⑮カジプラはグループワークに最強説

モイ~。

本日も祖師ヶ谷大蔵駅前にあるマイホームサウナ「自問自答」のととのいチェアに横たわりながらこの原稿をスマホでポチポチ書いています。

先日、サウナ施設内でスマホを駆使して原稿作成していることをSAUNA BROS.WEBの記事を見て知った人から「スマホで打ち込むのって時間かかって大変じゃないですか? そもそもサウナ室の空間にスマホ持ち込んでもいいんですか?」と質問を受けました。

まずその件にお答えしたいと思います!

PCで原稿作成したほうがタイピングは早く打てるんですけど、原稿がスラスラ書けるのは、サウナ室→水風呂→下半身にバスタオルを巻いてととのいチェアに横たわってスマホに文章を打ち込むスタイルが僕にとっては一番なんですよね。そして「自問自答」はなんとサウナ室、水風呂、ととのいチェアのあるエリアにスマホ持ち込みOK&使用もOKなんです。

他の施設だとサウナ施設内にコワーキングスペースはあるものの、脱衣所で着替えをして、サウナエリアから一度出て別の部屋に設けられたコワーキングスペースに移動するじゃないですか。僕的にはそんな過程をふんでるとサウナ室→水風呂の過程で浮かんだキレッキレのアイデアや文章が「シュウウウウウゥゥゥゥ~」と風船がしぼんでいくかの如く小さくなっていってしまうんですね。サウナから出て着替えている時間や施設内移動や「ここは仕事をするスペースです!」的なコワーキングスペースという空間にいるというだけで「あれ? さっきまで『このアイデアサイコーじゃん!』って思ってたのなんでなんだっけ?」とか「こういう言い回しで書いたらうまく表現できるなぁと思っていたセンテンスなんだったっけ?」とか薄く消えていってしまうんですよ。

夜寝ていて、夢の中でなんかすごいアイデアが浮かんだことありません? 「これ、今まで思いつかなかった!」みたいなグレイトアイデア。でも朝起きて、それを紙に書き出そうとしても、うまく書き出せない。僕的にはなんかそれに似た状況になっちゃうんですよね。浮かんだらもう瞬時に何かに記録しないと消えちゃう。

「自問自答」が秀逸なのは、「サウナ室」→「水風呂」→「休憩のととのいチェア」→そこにスマホ持ち込みOKのため「アイデア&原稿を即座に書き込み!」の4項目が全て一つの小スペースに集約されているため、最強のサウナコワーキングスペースなんですわ、これが。パッと浮かんだ企画やセンテンスを即座にスマホに書き込み! 「自問自答」のととのいスペースエリアは個室サウナながら他の人と共有なのですが、皆さんそれぞれスマホを無言でいじっているので、基本的に無音。自分の思考回路を音楽や会話音で遮断されることもないんですね。

そんなアイデアをまとめやすい環境のため、集中し過ぎてスマホに企画資料書き込んでるとひどい時には1時間半くらい半裸姿で寝そべってます(笑)。体は完全に冷え切ってしまうので、またサウナに入ってしっかり温まり、水風呂入って、ととのいチェアで「アイデア出し」を繰り返し。朝10時に自問自答入りして、帰るのが20時とかいう日もあります。一日のほとんどをバスタオル一丁で過ごしているもう裸族です。体に良いとは思えませんけど(苦笑)、それほど僕にとってのサウナはアイデア出し&原稿作成に必要不可欠な場所であります。

オーナーから金もらってんじゃないかくらいの「自問自答」推しをしてますけど、一切そんなことありませんから(笑)。でも、「自問自答」スタイルをもっとハイスペックにしてアイデア出しに特化した「サウナ室と同空間にコワーキングスペース」=書斎サウナ施設をつくったら面白いと思うんだよなぁ。サウナ施設施工会社さん、ぜひご一考を!

MYホームサウナ「自問自答」はサウナ空間にスマホ持ち込みOKのため、下半身にバスタオル巻いた状態でととのいチェアに寝ころびながら原稿が書けちゃう僕の書斎サウナです
目次

「カジプラ」はKING OFグループワークサウナ

冒頭で一人アイデア出しに最適な「自問自答」のサウナについて書きましたが、個人ではなく仲間と一緒にワイワイとアイデア出しするのに最適なグループワークサウナ施設が川崎にあります。

そのサウナの名は「ホテル梶ケ谷プラザ」。通称「カジプラ」(※以後、カジプラ)です。

川崎フロンターレで活動していた時にはホームゲーム終わりでスタッフやサポーターの皆とよく行ってました。そしてフロンターレを離れた今も、誰かの意見を聞きながら企画を詰めたい時には、その相手を誘って実は今でもよく利用しています。

今まで色んなサウナ施設に行きましたが、カジプラを超えるグループワークサウナには出会っていないですね。フロンターレ時代も含めて、カジプラから生まれた企画は数多くあります。

例えば、2023年5月に行ったフロンターレマスコット・カブレラと陸前高田市のマスコット・たかたのゆめちゃんとの間に生まれた「メーカブー」誕生祭。大型ドローンで誕生する「メーカブー」を試合直前のピッチに空輸して、100人を超えるゴスペル隊が「OH! HAPPY DAY」を歌う中、陸前高田市長が「メーカブー」を掲げた【奇祭】としてJリーグ界隈では盛り上がりました。

対戦相手の浦和レッズサポーターがあまりの奇祭っぷりに呆然とし過ぎてブーイングをするタイミングを逸した伝説のイベントは、ここカジプラでととのえました。

僕と同じプロモーション部で活動していたスタッフ・田代楽(※現在は退職してカナダのプロサッカークラブで活動中)、そしてEXILEの所属事務所・LDHで活動していたマサキくんの3人でカジプラに行き、サウナに入りながら「驚きと壮大さとくだらなさをもって、どうメーカブーを誕生させるか」のアイデア出しを行いました。

話をしている中で「空中から登場するの面白くないですか?」と田代楽が発案。どうやって空中から運ぶかとなった時に「大型のドローンに吊って登場したらオモロイ! オレ、大型ドローンを持ってる人と繋がってますよ」とマサキくん。サウナから出た脱衣所でパンツ一丁姿のマサキくんが大型ドローンの持ち主に即電話してくれて、その場でドローン費用もお友達価格で交渉してくれました。そして実際に、「あの浦和レッズサポーターを沈黙させる唯一の方法はこのやり方だったんだ」と新境地を開拓した奇祭に繋がっていったのでした笑。

それではなぜ、このカジプラのサウナ施設がグループワークのアイデア出しに適している「KING OFグループワークサウナ」か教えちゃいましょう!

2023年5月、誕生するメーカブーを大型ドローンでスタジアム内に空輸して浦和レッズサポーターのブーイングを抑止した伝説の奇祭もカジプラグループワークでととのえました

グループワークに適した利用者数

まず一つ目の理由が「空いている」ということです!!(笑)

これだとカジプラの悪口になっちゃうのでもう少し丁寧にお伝えすると、いつも空いているわけではなく「20:59までは比較的空いている」ということです。

カジプラはビジネスホテルのため、基本的にはホテル宿泊者がメインに使用するサウナ施設なんですね。そのためホテル宿泊者は無料でサウナ利用が可能。宿泊利用はせずサウナだけ利用する人は2,000円かかります。赤坂や渋谷、麻布などにあるサウナ専門施設の使用料金と比べるとまぁ普通ですが、そこは言っても川崎のビジネスホテルのサウナ。少し割高感があるためか、そこまでお客さんは多くないんですね、20:59までは! ただし! カジプラは21時を過ぎると2,000円→1,500円に利用料がプライスダウン。さらに22時を過ぎると1,500円→1,000円にプライスダウンダウンされるため、割引される21時以降は結構込み合うんですよ(サウナのみの利用者は24時まで利用可能)。

そのため、サウナグループワークを21時前までに行うと2,000円の利用料はかかりますが、サウナ室に人が少ない!! サウナ受付に「ただ今の利用者〇〇人」と利用者数を表示してくれてるのですが、少ない時で「0人」(つまり僕が一人目)、多い時でも平均5人くらいって感じですかね。

コロナがあけたとはいえ、人が多い時にはサウナ室内で会話することは控えたり、気を使いますけど、21時前はそもそも人が少なく、時間帯よってはサウナ室に僕らだけって状態になるので、会話がしやすいんですよ。みんな裸になって同じ熱さの境遇に身をおいてるからなのか、初対面の人でもカジプラグループワークすると、前からの知り合いのような感じで会話が弾むし意見が盛んにでます

カジプラのサウナは階段を下った地下にあります。男女共にサウナがあるし、マッサージや食事も食べれるのでサイコーなオアシスです

絶妙な広さの「低温サウナ室」

2つ目の理由が「サウナ室の絶妙な広さ」です。

男性用サウナにはサウナ室が「高温サウナ」と「低温サウナ」の2種類あります(女性用サウナは高温サウナが一つ)。高温サウナ室はしっかり熱くて100℃超え。部屋も広くて詰めれば20人くらいは入れる広さ(コロナ以降、人数制限してますけど)。そして低温サウナ室は80~85℃くらいで、収容人数は5人程度。

僕がカジプラでグループワークを行う際、だいたい3~4人なんですね。実際、これ以上人数が多くなってしまうとサウナ室でなくても意見が散乱して細かく深くできなくなってしまうため、グループワークをする時には僕以外に誘っても3人までと決めています。5人定員の低温サウナ室に3~4人皆で入って一つのテーマに対して話していると汗が噴き出すように意見もバンバン吹き出してきます(笑)。サウナ室内にテレビがあるんですけど、これがまた絶妙な音量でグループワークの会話を妨げない程度の心地よいBGMになってる! 施設側は絶対ねらってやってないだろうに(笑)。4人で入っていたら実際あと一人は入れるスペースはあるんですけど、外から室内を確認する低温サウナ室のドア窓が小さくて、中の人数をちゃんと確認できない作り。他の利用者の方は少し中をのぞいて「あっ、いっぱいだな」と思って、広い高温サウナ室のほうに行ってしまうから他の方々に気兼ねなく会話ができるんですね。

それと低温だから、グループワーク参加者が結構長く入っていられます。だいたい12~15分くらいですかね。そしてこの12~15分という「時間制限」があるのもミーティングに適していると感じています。会議室で行う時間制限のないダラダラと話し合うミーティングってしんどいですよね。サウナ室内でのミーティングは、ある意味時間が限られているから自然に自分の意見を端的に話そうとするため、話が横道にずれたり、ダラダラせず核心部分に触れるのが早い気がします。

男性側には「高温」と「低温」の2種類のサウナがあります。高温サウナは100℃超えでなかなかの熱さ! サウナストーンに水を吹きかけるオートロウリュのような器具が設置されているものの、現在は全く稼働しておらず、おそらく故障したままかと。
※許可をいただき撮影しています

「薄暗い」水風呂と休憩時間で頭の整理

3つ目の理由は「薄暗い水風呂&休憩スペース」です。

サウナ室の目の前に水風呂があるのですが、カジプラの水風呂は水深が浅く全身を浸すために少し寝そべるような感じで入るんですね。15℃くらいの程よい水温に全身脱力して少し浮遊するような感じで水風呂に身をゆだねると、グループワークで話したことは、一旦、1回頭から消え去って多幸感だけに支配されます。

カジプラのサウナは地下にあるため、窓がありません。外から光が入ってこないどころか、浴場が洞窟のように奥が深く、そもそも暗いうえに無駄な照明がついていないんですよ。水風呂のある位置は浴場の一番奥にあるため、薄暗く、そしてとても静かなため、本当に洞窟の奥深くに発見された神秘的な聖水に浸っているような感覚になります(少し大袈裟か笑)。そんな薄暗い水風呂を出てサウナ室前に無造作に置かれたととのいチェアに座って休憩していると、血の巡りが戻ってきた感じで再びグループワークで話されたことが頭の中を駆け巡ってアイデアの整理整頓TIMEに突入。水風呂で一度思考をOFFにしているためか、ととのいチェアに座って再び思考を始めるとライトの電源をONにしたかのようにパチッとアイデアがクリア&整理されます。こういうのって僕だけなんですかね。

サウナ後に受付で下駄箱のカギを受け取る際に差し出されるヤクルト。この心遣いがあってなぜオートロウリュ器具を修理しないのか一度オーナーと半日くらい話がしたいです!
1回利用でスタンプ1個押印してもらえるスタンプカード。10回行けば1回無料って考えると、1回の利用料金は1,800円ってことですね。一緒に行った人のスタンプも同一カードに押印してもらえるのが嬉しい。それにしてもこのカード見るとカジプラ利用は見事なまでに複数人でのグループワークサウナばかりだな(笑)

企画の取りまとめは街中華「鶴軒」のサ飯

最後の理由は「サ飯」です。

カジプラでグループワークサウナを大体時間にして90~120分くらい行った後、汗もかいて腹も減るので、サ飯を食べながら企画の細かい詰めを仲間としたいところ。そんな場所がカジプラの目の前にある歩道橋を渡った麓にある中華「鶴軒(カクケン)」さんです。

「鶴軒」は歩道橋わたってすぐのところなので、カジプラに車で来てもそのままカジプラの駐車場に停めたまま歩いて来れちゃいます。

そしてこの「鶴軒」、マジでうまいです。

梶ケ谷の駅から少し離れているからなのか、めちゃくちゃ混んでる場面にはまだ出くわしてないですけど、今まで食してきた街中華の中でも1、2を争う美味さです。しかもすべての料理がリーズナブルでハウチー(中国語で美味!)。特に餃子と麻婆豆腐が絶品で毎回注文してます。

グループワークの仲間とサウナ入って、企画を練って、サウナ後に美味しいものを一緒に食べれば「よし、この企画みんなで楽しく良いものにしていこうぜ!」って雰囲気にもなるってもんです。

企画がうまくいくかいかないかって、企画自体の内容も大事ですけど、それ以上にその企画を進行する人たちとの一致団結力が大事じゃないですか。

学生なら文化祭やゼミ、社会人なら会社のプロジェクトなどでグループ力を高めたい人たちはカジプラグループワークサウナ&「鶴軒」ぜひ試してみてください!

これがきっかけでカジプラと鶴軒が混雑しちゃうのは嫌ですけど笑

次号ではついにベールを脱ぐ「もうひとつの南葛SC」=南葛Sauna Clubサウナクラブの活動全貌についてお届けします! 日本スポーツ界でおそらく初となる新たな地域密着アクションです!

それでは皆さんモイモイ~。

鶴軒って「カクケン」って読むんですね。この原稿書くまでずっと「ツルケン」って呼んでた……(汗)。厨房の方は中国語で話しているので本場中国の料理人なんですかね。企画の最終の詰めを鶴軒の美味しい中華をみんなで食べながら行えば、もうイベントは成功したようなもんです!

天野春果(あまのはるか)
東京都出身。1993年からワシントン大学でスポーツマネジメントを学ぶ。帰国後は富士通川崎フットボール(現川崎フロンターレ)に就職。以降、”J最強企画屋”としてサポーターに愛されてきた。27年間勤めた川崎フロンターレを退社後、新会社Two Wheel Sports(略してTWS)を設立。代表取締役社長に就任した。
※天野春果連載「企画屋アマノ〜アイデアのととのえ方〜」はこちらから

自問自答 祖師ヶ谷大蔵駅
■住所:東京都世田谷区祖師谷3丁目32−14 YAMATOYA BLD 1F
■営業時間:24時間営業
※男性専用、会員制のサウナ施設
※その他詳細はこちらから

シェアお願いいたします
  • URLをコピーしました!
目次