編集部撮影

「SAUNA BROS.WEB」でもお伝えしているように、SAUNA BROS.では現在、マグ万平さん、柳橋弘紀さん(「のちほど」チーム)とともに、日本各地のとてもノスタルジーを感じるサウナを取材・撮影して1冊の愛蔵版写真集にまとめる「ノスタルジックサウナ写真集」の取材・制作を行っています。

なぜ、この写真集を作ることにしたか、というのにはさまざまな思いや理由があるのですが、そのひとつとして、「いま記録しておかないと、姿を消してしまうモノや風景」が、それらの施設にはまだ残っているから、という側面があります。

サウナは日常生活の中で、普通に「利用するもの」なので、施設さんで使用しているモノや部品が壊れてしまったら、まずは修理するわけです。ただ、出荷する側のメーカーさんのほうでは時代の推移とともに次々と新商品に切り替えたりするわけで、「あの機種や商品の部品はもう作っていないよ」なんてことになったりも。そうすると施設さんのほうでも「じゃあ新しい機種に入れ替えるか」ということになり、そうしたものはいずれ見かけなくなっていくわけです。

でも、日本の各地には、そうした「消耗品」であっても、いまだにレトロともいえそうなものを現役で使っている施設さんがいくつかありまして……。それはすなわち、故障や不調に陥らないよう、普段からとても丁寧に、ピカピカに維持や手入れをしているという証左であり、そうした施設が今回撮影させていただいている「ノスタルジックサウナ」なんですよね。

そうしたモノや、それらが今も使われている風景を写すことは、つまり施設の方の「サウナ」そして「サウナ客」への思いを記録することにもなるんじゃないかなと。そうした中から日本のサウナの素晴らしさをあらためて感じ取りたい、なんて思っているわけです。

ということで、現在、取材を進めている各施設でも、そうしたモノや風景を写真で切りとらせていただいていますが、たとえばこんなところにグッと来ていますよ、というのをちょっと挙げてみようかなと思っています。あくまでも筆者の私見というか個人的主観であり、また数カ所ずつで、かつざっくりな感じなので、もし訪問されたことがある方で「俺はココが好き」「細かいけど、このディテールがいいんだよね」と思われた方がいたら、ぜひツッコミ入れていただいたり、教えていただければ(笑)!

初回は千葉・木更津の「サウナきさらづ つぼや」さんです。

・広い駐車場の向こうに見える、ロッジ風のたたずまいと赤い屋根
この「つぼや」さんですが、訪問するたびに自分の頭の中ではライ・クーダーのスライドギターの音色が鳴り響いてしまいます。どこか映画「パリ・テキサス」のモーテルのシーンなんかを思い出すというか(あくまでも“雰囲気”であって、建物のルックスではないんですけどね)。でも、とにかく味わい深いロッジ風の建物には、もう、たたずまいを見るだけでグッと高揚してしまうんですね。

実は数年前の秋に、相次ぐ大型台風で房総半島全体が大きな被害を受けましたが、その際につぼやさんの屋根も大きな損傷を。修繕してくれる業者さんがいつ来てくれるか分からないという状況下で、お客様を1日でも待たせたくなかったご主人は、なんと自らこの急な屋根にロープでぶら下がり、たった1人で修繕されたとか。今回の取材では、その修繕の痕も含めて、屋根裏部屋ものぞかせていただきました。ものすごく歴史と思いを感じる空間がそこには広がっていました。

・エントランスに配された観葉植物と味わい深いフロントと通路
今回の写真集でお邪魔した施設のいくつかには、共通点があります。そのひとつが玄関をくぐった瞬間に「あ、いいな」と思わせてくれること。こちらのつぼやさんでも同様に“瞬殺”されてしまうのですが、私はここのボタニカルなエントランスと、和服姿でお迎えしてくれる女将さんの姿、常連さんのお風呂道具が丁寧に並べられた壁面などにとても弱いです。

・シンプルだけど機能的でやさしい。ちょっぴりムフフなロッカールーム
けっして新しくはないけれど、サイズのちょうどいいロッカー。けっして新しくはないからこそ、その開閉のスムーズさや使いやすさが心地よいです。実は各ロッカーの奥に貼り紙があるのですが、この貼り紙は消臭効果などが仕掛けられていた代物なんだそう(もう効果は切れているとのことですが)。そんな「おもてなし」が、かつてこの国のサウナに存在していたことを、ここで初めて知ることができたのでした。

また、今ではもうあまり他では見かけない、ムフフ……な美しいヌードカレンダーなんかも掛かっていたりして。あぁ、かつてはこういうオープンな世の中だったなぁと、ちょっと往時に想いを馳せてみちゃったりできる場所でもあります。

・圧倒的にキュンとする浴室・サウナ室

丁寧に清潔に磨かれた、床や壁の白いタイルですが、ところどころ日焼けしていて。そんな感じも実に良き感じ。壁の年季が入った掲示物には、サウナ好きのことが「サウナ党」と表記されていたり、「サウナは友を呼ぶ」と題されてサウナの効能が解説されていたり。そして、ここでしか見かけない形状の洗い場のシャワーは、何度見ても身もだえしてしまいそうになります。さらに、体を洗うボディタオルやシャワーブラシ、石鹸、シャンプーetc.が整然と配置されているのを見ると、もうたまりません。

もちろんサウナ室の熱さ、なみなみとたたえられた水風呂の心地よさは言うまでもありません。

・誰もが心ゆくまで、思い思いに過ごせる休憩室
浴室を出てガウンを身に着けたら、リクライニングのソファがズラリと並んだ休憩室へ。革張りのソファはいつ訪れてもキレイに拭き上げられホコリひとつなく、足を置くオットマンとの距離感もバッチリ。椅子に体を横たえると、天井では大きなシーリングファンがゆっくりと回っているのが目に入る……。

いつでも気軽に小腹を満たせるよう、ドリンクとともにカップ麺やインスタント焼きそばがカウンターにはスタンバイ。がっつり食べたい人には、オーダーできる料理もきちんとあり……訪問者が誰に気遣いすることも気兼ねすることもなく過ごせるようにととのえられた空間は、やはり何にも代えがたいですね。

◆皆さんの声も……TwitterやInstagramで教えてください!
なんだかざっくりになってはしまいましたが、そんな「サウナきさらづ つぼや」さんに長時間お邪魔して、じっくりと撮影を行わせていただきました。ここまでに記したような、目に入るものはもちろん、マッサージスペースの奥だったり、ボイラー室にも足を踏み入れさせていただいたり。そうした中から、とにかくたまらないカットを厳選して、写真集に掲載していきたく思っていますので、もし皆さんも「このカットがあれば見てみたい」「掲載してほしいのはこの部分」などのご意見があれば、お聞かせいただけたらと思います(この記事に関するTwitterの呟きにリツイートや、インスタグラムのコメント欄や引用ストーリーズでお待ちしてます!)

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さて、この「ノスタルジックサウナ写真集」プロジェクトでは、クラウドファンディングも実施しています。この記事や、こちらのクラウドファンディングのページを読んでいただいてご興味やご共感をいただけた方は、ぜひ応援のほど、よろしくお願いいたします!

<次回は愛知県豊橋市の「サウナピア」さんについて、記してみたいと思います>