押上「大黒湯」浴場の壁画を石川の景勝地に。入浴料の一部寄付へ

東京・墨田区の銭湯「押上温泉大黒湯」が、浴場の壁画を描きかえた。年始の能登半島地震を受けて、新たな壁画のデザインには、石川県珠洲市の景勝地「見附島」も。それとともに、「押上温泉大黒湯」は、入浴料の一部を被災地に寄付することを発表した。

目次

昔ながらと現代を兼ね備えた、どこか懐かしい銭湯

「押上温泉大黒湯」は、東京スカイツリーを真上に見上げる押上にあり、昔ながらの銭湯の雰囲気を感じることができる。

サウナは、遠赤外線サウナとよもぎスチーム塩サウナの2種類。

中でも、よもぎスチーム塩サウナは、温度50~60℃と低温だが、湿度90~100%。天然よもぎやハーブのスチームが、ロウリュをしたあとのようにしっとりと全身を包んでくれる。体への負担も少なく、気持ちよく汗をかくことができ、美容にもリラックスにも健康にもいいスチームサウナだ。また同時に、スチーム蒸気を利用して、よもぎ蒸しも行っており大変好評だ。

また、東京とは思えないほど開放的な大露天風呂もあり、スカイツリーと銭湯のシンボルといえる煙突を眺めることができる。露天スペースは水風呂や、寝風呂もありゆったとくつろげる。昼と夜では、また雰囲気が変わり、風と空気を感じながら四季折々の露天風呂を楽しむことができる。

男女ともに、2階にウッドデッキがあり、スカイツリーを眺めながら、ハンモックや寝転べるイスで外気浴ができる。また、奇数日と偶数日で、入れるお風呂が異なり、男性は奇数日は大露天/偶数日は高濃度炭酸泉に、女性は奇数日は高濃度炭酸泉/偶数日は大露天になる。

能登のシンボル・見附島が浴場の壁に描かれる

浴場の壁画をこの度、新たに描きかえた大黒湯。

そこに、富士山とともに描かれたのは、地震で一部が崩壊した石川県を代表する景勝地・見附島と、珠洲市の郷土玩具として知られる「加賀八幡起上り」。見附島は、高さ28mの大きな岩がそびえ立ち、その様はまるで軍艦がこちらに向かってくるかのような大迫力。能登のシンボルでもある見附島は、弘法大師が布教のために、佐渡から能登へと渡る際に発見したといわれている島。「見つけた」というのが名前の由来とのことだが、先端部分が突き出たその独特な見た目から別名「軍艦島」とも呼ばれ親しまれている。

壁画の描きかえにあたり、絵師の田中みずき氏から「絵で被災地を支援したい」という提案があり、美しい見附島を見ることができるように、復興に向けて力強く起き上がれるようにと思いを込めて、1月9日に描き上げた。田中さんは、「絵は数カ月は変わりません。被災地が早く復興して、美しい見附島をまた見ることができるようになってほしいです」と語った。

また、「押上温泉大黒湯」は、3月31日まで入浴料のうち10円を石川県に寄付することに。利用客は、「一部が寄付されるのなら、たくさん入りに来たいです」と、話す。新しい壁画とともに、能登の復興への祈りを込めたい。

押上温泉大黒湯
■住所:東京都墨田区横川3-12-14
■営業時間:平日=後3:00~翌10:00、土曜=後2:00~翌10:00、日祝=後1:00~翌10:00
■定休日:火曜 ※火曜が祝日の場合、翌日水曜
■料金:大人=520円、中学生=420円、小学生=200円、0~幼児=100円
サウナ=平日:300円/土日祝:330円
※詳細は公式HP(https://www.daikokuyu.com/index.html)をご確認ください

シェアお願いいたします
  • URLをコピーしました!
目次