愛媛今治「しまなみ温泉 喜助の湯」の魅力を徹底紹介! 選ばれる理由はサウナだけではなかった

スポーツバイク専門誌で「日本一サイクリストが集まる温泉」を2022年まで4年連続で獲得し、殿堂入りを果たしている「しまなみ温泉 喜助の湯」。なぜサイクリストに選ばれるのでしょうか。理由のひとつが今治がしまなみ街道の終点だからです。

しまなみ街道は、日本初の「海峡を横断できる道」としてサイクリストの聖地のひとつになっています。広島県尾道から出発して、愛媛県今治まで、瀬戸内海に浮かぶ美しい島々と雄大な景色を見ながらサイクリングができる全長約70kmの道には、国内外から多くのサイクリストが訪れます。その終点が今治なのです。

しかし、「しまなみ温泉 喜助の湯」が選ばれるのは単純に今治という「場所」にあるからではありません。来るお客さんみなさんに、最大限楽しんで満足してほしいという心配り、「喜助の湯 ホスピタリティー」がいたるところにあるからなのです……。 今回は「しまなみ温泉 喜助の湯」をじっくり紹介します!

フォトスポットになっている巨大バルーン像。ただいまネーミング募集中! 詳しくはこちら
目次

サイクリストのトランジットに

入口の自動ドアを入る前から、サイクリストにうれしいサービスを発見。ロードバイクについた泥や汚れを洗い落とすことができる、専用のウォッシュスペースがありました。ただのホースではなく、シャワーになっているのもさすがの気配りです。その隣りには、ロードバイクが1台ずつ収納できるカギ付き専用ロッカー。さらに、中に入ると、ちょっとした調整に使える工具の貸し出しサービスまであり、サイクリストが安心して過ごせる設備とサービスが整っていました。

ロードバイク用施錠ができるロッカー
貸し出し用工具

【男性サウナ・温泉】2つのサウナと9種類の温泉!

オートロウリュの「スタジアムサウナ」

男性側にサウナは全部で2つ。ひとつめが、オートロウリュのスタジアムサウナ。広いサウナ室内に強力なストーブを前面に据え、しっかりジリジリ。さらに、1時間に1回のオートロウリュ、その直後に爆風が、天井にあるダクトから吹き荒れます(風神)。もう完全にアチアチです。サウナ室内全体的に熱くなるのですが、椅子が5段もあるのでその日の体調や、コンディションに合った段を選ぶことができます。

露天エリアに誕生した「サウナ小屋」

もうひとつのサウナが露天エリアにできた「サウナ小屋」。「307」の青いネオンが特徴的です。「サウナ小屋」では、セルフロウリュを楽しむことができます。サウナストーンは地元・菊間の菊間瓦を使った「鬼丸」と「鬼玉」(「鬼丸」「鬼玉」についての過去の紹介記事はこちら)を使用、そして今回注目したのが「鬼丸」「鬼玉」と同じく菊間瓦で作られた「鬼壺」です。キスケ株式会社執行役員でキスケサウナクラブの田中誠さんにお話をお聞きしました。

サウナストーンの「鬼丸」と「鬼玉」

「どうしてもサウナ室内がカラカラになってしまうので、何か改善できないかな、というところから誕生したのが『鬼壺』です。中に水が溜めておくと、少しずつ長く蒸発するので、サウナ室の乾燥が少し緩和できます。また、ストーンへのロウリュでは『ジュゥ(数秒)』で終わってしまう蒸気が、鬼壺だとジワジワ蒸気を発するのでマイルドな熱さが長続きするんです。ロウリュに使っているお茶の成分で少しずつ瓦が茶色く、いい色になってきて愛着があります」(田中さん)

茶色くなり趣が増した「鬼壺」

水風呂の配置も最高

水風呂は16度にセッティングされています。そしてこの水風呂、ふたつのサウナ室の真ん中にあるんです。つまり、どちらのサウナ室から出てもすぐに水風呂に入れるということ。こういった、動線が考えられているところにグッときます。

水風呂のわきに桶シャワーも設置されています。熱くなった体に、冷たい水を脳天から受けると……最高に気持ちいいです。

お風呂はすべて天然温泉

「しまなみ温泉 喜助の湯」は、水風呂以外のすべてのお風呂が温泉。地下1000メートルからくみ上げている温泉は、肌にやさしい弱アルカリ泉質です。効能は腰痛、五十肩、皮膚乾燥症、冷え性、喘息、関節痛(リウマチ痛)、疲労回復など。ミネラルを多く含み、よく温まるので、湯上りのぽかぽかが長続きします。

露天エリアの「美肌の湯」
水中ウォーキングができる「歩行湯」

「しまなみ温泉 喜助の湯」はお風呂の種類が多いのもうれしいポイント。西日本最大級の広さを誇る「高濃度炭酸泉」をはじめ、日本初のマッサージ機能付炭酸電気風呂、歩行風呂、岩風呂(美肌の湯)、ジェット風呂、立ち湯ジェットバス、寝湯……などなど9種類。豊富なお風呂のバリエーションで、しまなみ街道を走ってきたサイクリストの体の疲れを癒しています。アヒルの人形がプカプカとひしめく、アヒル湯など、お子さんも楽しめるお風呂もあるので、子ども連れのファミリーにも人気です。

シニアの方や、足が不自由な人でもお温泉を心から楽しめるようにと、浴場内で使える杖が浴場入口に置いてあります。4点でしっかり地面を押さえる杖なので、浴場でも安心して使えます。

「以前に、足の不自由な方が、片足でピョンピョン移動しながらお風呂に入っているのを見たことがあるんです。危ないな、と思ったのと同時に、そういった方も安心してお風呂を楽しめる場所を作りたい、と思ったのがきっかけで、この杖を置くようにしました。歩けるけれど、濡れた浴場を歩くのがちょっと不安だな、という方にも使っていただけています」(田中さん)

ありそうで、なかなかないこのサービス。まさに、あったらいいなを形にしている「喜助の湯ホスピタリティー」を感じます。

男女浴場の入口にある4点支持杖。誰でも自由に使えます

【女性サウナ・温泉】2つのサウナと10種類のお風呂!

ニューオープンした「みかんサウナ」

3月に「みかんサウナ」がオープンし、女性側のサウナも2つになりました。(「みかんサウナ」については前週の記事で詳しく紹介しています。まだお読みでない方はぜひこちらをご覧ください!)

オートロウリュが楽しめる広い「スタジアムサウナ」

もうひとつのサウナはスタジアムサウナです。女性のサウナ室としては広~い! 男性側のスタジアムサウナと同じく、座れる段差が多いので、初心者は下の段へ、熱いの好きさんは上段へと、好みによって座る場所を変えることができます。1時間に1度のオートロウリュウと天井ダクトからの熱風も男性サウナと同じというから、サウナ好き女子にとってはうれしいですね。座面が広く、あぐらや、体育座りスタイルをしても、足が落ちないところも、気が利いています。さすがです。

女性の方が広い!? 女性だけのお風呂!?

女性浴場もお風呂の数が多く、男性と同じ種類のお風呂があるのはもちろん、女性浴場だけにあるお風呂も。それが「翡翠(ひすい)風呂」です。中国では「王の石」として、ダイヤよりも価値があるとされる「翡翠」をぜいたくに浴槽に使用。古代から世界中のさまざまな民族で「お守り」や「魔除け」として大切にされてきた「翡翠」は、パワーストーンとしても人気です。「翡翠風呂」でヒーリング効果を。

男性、女性の浴場を回ってみて気付いたのですが、女性浴場の方が広いんです。それに、ととのい椅子も女性の方だけリクライニングできるデッキチェアが設置されていたり……。

「キスケの社長が『女性を大切にしなさい』という考えなんです。なので、女性だけのお風呂があったり、浴場が広かったり、椅子があったり。女性側もサウナを2つにしようという話も出ていたので、今回「みかんサウナ」をオープンできてうれしいです。浴場もですが、ロッカーも女性の方が広いんですよ」(田中さん)

男性の利用者の方が多いため、男性側の方が女性側よりも広くつくられている施設が多いなか、「喜助の湯」は会社の方針として女性側にも十分な広さと設備をととのえていました。サウナ好き女子からの拍手がいまにも聞こえてきそうですね!

充実したサービスの有料エリア(2階・3階)

2・3階には低温サウナ、ラウンジ、コワーキングスペースやリクライニングルームなどがあります。ここは中学生以上が利用できる大人のためのエリア。昨年リニューアルされ、おしゃれで機能的に生まれ変わりました。入浴料+500円で2階と3階ラウンジを自由に利用でき、館内着、大判バスタオル付き。では、2階・3階フロアを見ていきましょう!

2階くつろぎスペースのハンモックチェア

セルフロウリュもできる「低温サウナ」

階段を上るとすぐ、2階にあるのが男女で利用可能な「低温サウナ」です。基本は横になって楽しむスタイル。室温は60度前後で、熱いサウナが苦手な人も無理せず汗をかくことができます。中に入ると正面にストーブ、ストーブに向かって左側には、あの快適クッションyogiboが! 薄暗い室内で、じっくり、しっかりリラックスすることができます。

「クールダウンルーム」でリフレッシュ

低温サウナで汗をかいたら、隣にある「クールダウンルーム」へ。ここは月に1度テーマを決めて演出を変えているそう。取材に訪れたときは、柑橘系のさわやかな香りが体を包み込んでくれました。

ひとりでのんびり「リクライニングルーム」

3階にある「リクライニングルーム」は、1人1台テレビ付きのリクライニングチェアを完備。ひとりでゆったり、のんびり、自分時間を過ごすことができます。女性専用チェアも用意されています。

友達ともくつろげる「シェアスペース」

3階に上がり奥に進むと、暖炉を囲んだつくりのシェアスペースが。開放的なつくりで、仲間とボードゲームをしたり、静かに読書をしたり、ひとりでぼーっとしたり……好きなように過ごすことが出来ます。また、3階ラウンジ専用のマンガがなんと約1万冊もあるほか、フリードリンクもあるという充実っぷり。施設内にレストランがありますが、夜に到着するお客さんのことも考えて、電子レンジ、熱湯ポットなども自由に使うことができるようになっていました。心配りが「喜助の湯ホスピタリティー」です。

1万冊のマンガ。随時新刊を追加、入れ替えを行っているそう
ラウンジには無料で誰でも使えるパソコンも完備!
バーカウンター。右手がフリードリンク

誰でも利用できるフリースペースもサービスいっぱい

待ち合わせにピッタリのくつろぎエリア

男女の暖簾の間にあるくつろぎエリア。広々としているので、サウナあがりののんびりタイムや、待ち合わせの場所にピッタリです。コンセントプラグがたくさん設置されているのも利用者にとってはありがたい! こんなところにも「喜助の湯ホスピタリティー」を感じます。

小さい子専用のキッズルーム

小さなお子さんも安心して遊ぶことが出来るキッズルーム。子どもが走り回って迷惑をかけないか、段差が多いから危険じゃないか……とサウナや温泉へ行くことを遠慮してしまいがちなパパママにはうれしいキッズルーム。子どもがワクワクするような、森の中の秘密機器をイメージした作りになっています。

SHIMA cafeでいっぷくタイム

オロポやビールといったサウナあがりにたまらないドリンクや、ソフトクリームやパフェなどのスイーツを売っています。愛媛の食材にちなんだ限定のスイーツがあるのも特徴です。

サ飯はここで! レストラン「かめや」

3月4日にオープンしたレストラン「かめや」。愛媛にある創業50年の老舗店「かめやうどん」の新形態のお店です。ビールや焼酎、サワーなどアルコールを取り扱っており、おつまみ料理もあるうえに、天丼や親子丼、定食系もあるので「お酒も飲めるし、がっつり食事もできる居酒屋」な感じ。お店のイチオシはもちろん「うどん」、そして「から揚げ」。のどごしのいいうどんと、大ぶりのから揚げは、絶品です。

カプセルホテル「喜助の宿」

「しまなみ温泉 喜助の湯」には「サウナ&スパ・ホテル しまなみ温泉 喜助の宿」というカプセルホテルが併設されています。

宿泊者だけが入ることができる「喜助の宿」エリアは、有料エリア3階、シェアラウンジの奥にあります。宿泊者は、ラウンジなどの有料エリアはもちろん、サウナや温泉にも入り放題!

カプセルは男女ドミトリータイプ。書庫を想わせるシックで落ちついた内装になっています。

3種類から自分好みの硬さの枕を選べるサービス。カプセルホテルと思えない「喜助の湯ホスピタリティー」がここにも。自分好みの枕で、ぐっすり休むことができますね。

カプセルエリア内にあるキャリーバッグ置き場。出張やサ旅などでカプセルに泊まった経験のある方なら分かっていただけると思うのですが、これ、ものすごくありがたいんです。キャリーバッグをフロントに預けなくて済むので、荷物の出し入れに思案したり、時間を取られることがなくなります。ここにも「喜助の湯ホスピタリティー」を感じてしまいます。

カプセルエリア内にシャワーエリアも。温泉の営業時間後に到着した人や、お風呂に入れない人も、シャワーがあるので、その日の汗を流すことができます。

地元愛と遊び心、ホスピタリティーがつまった施設

1マイルガイドブック

施設を紹介してきましたが「しまなみ温泉 喜助の湯」が、地域密着を目指しているのにはお気づきになりましたか? 菊間瓦のサウナストーン、みかんサウナのみかん、砥部焼、カフェのスイーツ、男性サウナ小屋で使っているお茶ロウリュも愛媛県新宮村産のお茶を使っているそう。ほかにも、自転車で行きやすい地元のスポットを紹介したカードを自分で選んで、自分だけのガイドブックを作ることができる「1マイルガイドブック」という無料サービスも。地元を盛り上げたい想いが形となっているサービスです。

フリースペースの無料マッサージ機

「しまなみ温泉 喜助の湯」に来ると、なんだかワクワクした気持ちになります。それは、遊び心と新しい発想にあふれているから。その根底にあるのは「来るお客さんみなさんに、最大限楽しんで満足してほしい」という思いです。その思いを体現した、細やかな「喜助の湯ホスピタリティー」にも、心をわしづかみにされてしまいます。冒頭の、サイクリストが選ぶ温泉殿堂入りも納得。ファミリーでも、カップルでも、ビジネスでも、サ旅でも、きっとこの施設を後にするときは、満足したにっこり顏になっていることでしょう!

しまなみ温泉 喜助の湯
■住所:愛媛県今治市日吉町1-2-30
■営業時間:朝6:00~深0:00 ※オーバーナイトユースあり
■料金:大人一般700円(土日祝750円)、子ども300円 ※シニア割、学生割等あり。
詳しくは公式ホームページをご覧ください。

サウナ&スパ・ホテル しまなみ温泉 喜助の宿(しまなみ温泉 喜助の湯内)
■料金:1泊3500円より ※18歳以上
詳しくは公式ホームページをご覧ください。

撮影/山口京和

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