サウナ人気の高まりとともに、全国各地で次々と新しい施設がオープンしています。それとともに、これまでブームをけん引してきた人気施設もさらなるアップデートを!

SAUNA BROS.では、これまで数々の素晴らしい施設を訪ねてその魅力を取材・掲載してきましたが、うっかりしていると……新たな心地よさをご紹介しそびれてしまいます。

ということで、最新号である「SAUNA BROS.vol.5」では、そうしたリニューアルを敢行された施設をあらためて訪問するとともに各店の“仕掛け人”たちにもお話をうかがってきました。

「フィンランドサウナ」をフルリニューアル!
すべての部材にケロ材を使用した『本場のサウナ小屋』が誕生!

日本中にファンがいる「神戸サウナ&スパ」も2022年7月にリニューアルを実施。その内容は、4つあるサウナ室のうち、中温サウナ室である「フィンランドサウナ」のフルリニューアル。

「『神戸サウナ&スパ』は、1995年1月17日の阪神大震災で大きな被害を受けましたが、1997年に現在の建物となって再出発することができました。以来、皆様の応援もあって今に至っています。およそ25年、四半世紀を経て、その感謝の思いも込めて『フィンランドサウナ』をリニューアルすることにしたんです」(総支配人・津村浩彦さん)

目指したのは「本物のサウナ」をあらためて造ること。「木の王様」とも称される「ケロ材」(北極圏産の樹齢数百年を超えた立ち枯れのパイン材)を壁、屋根、そしてベンチとすべての部材で使用し、フィンランドの湖畔に佇む本場のサウナを完全再現しようというもの。

「ケロ」は厳しい気候条件下で非常にゆっくりとしたスピードで成長する(1センチ成長するのに20年以上かかるそう!)ので、もともと材の“密度”が非常に高い。また完全に乾燥していることにより、さらに堅く引き締まっており、断熱性が非常に優れているそう。北極圏に位置するフィンランドという地で、マイナス40℃の外気と100℃のサウナ室内の温度差を、このケロだけで遮断し熱を逃がさないというのだからサウナの素材としての実力はお分かりいただけるのでは?

「(ケロは)高温や湿度による変形などもほぼないんですよね。この『最高の素材』で、皆様に『最高のサウナ』を味わっていただけないかと思いました。さらに、今回はクラウドファンディングも実施しまして、お客様と一緒に、新しい心地よさをつくりだしていきたい、と」(津村さん/以下同)

照明、座面……細部に至るまで、徹底的なこだわりが!

扉を開いたら、そこには最高のサウナがありました

そんな津村さんの言葉どおり「最高のサウナ」が、昨夏、爆誕した! 素材だけではなく、設計や居心地にも徹底的なこだわりがあふれている。

以前は広く設けられていた窓も小さくなり、室内の照度もギリギリまで抑えられた。完全に自分の世界、安らぎに入り込める世界観が構築されている。また、天井の高さも低くなったような……。

「相対的にストーブが体よりも低い位置にくるように、小屋の床面を上げたんですね。扉を開いて、数段のステップを上がっていただくようにしました。それによって、足までしっかり、まさに全身をあたためていただけます。静かで落ち着く空間で、じっくりご自分と向き合っていただければ」

2段式のベンチの上段に座れば、天井と頭との間は、握りこぶし2つ分くらいだろうか。ロウリュによる熱い空気に体全体がホールドされ、気持ちの良い汗がすぐに出てくる。ケロの芳醇な香りも相まって本当に居心地がいい。

細部が見やすいように少し明るくして撮影! 天井の高さや蒸気がまわるように傾斜された設計などがお分かりいただけますでしょうか

扉の外には桶から水を浴びるガッシングシャワーも新登場。紐を引っ張って、アチアチの体に頭上から「バシャ~ッ」と水が落ちてきたときの快感たるや! ちょっと心がウキウキする……こうした遊び心を忘れないのも「神戸サウナ&スパ」の魅力だ。

「フィンランドサウナ」を出るとすぐ左に「桶」と、紐が!

紐を引っ張れば……バシャ~ッ! キモチいい~!!

“オールド”ではなく“アンティーク”
これからも「良きもの」はそのままに、最高の空間を追求

サウナストーブはエレメントのみ交換し、富士山の溶岩石を使ったストーンも以前のまま。津村総支配人いわく「いいものや大切にしているものは、決して替えません」とのこと。

富士山の溶岩のサウナストーンにロウリュすれば、たちまち蒸気が室内をかけめぐります!

「もちろん『新しい楽しみ方』や『新しい心地よさ』はどんどん取り入れていきますが、古くても良いものはメンテナンスして大切に残していきたいと思っています。味わいみたいなものも『心地良さ』としてはとても大事なことなので。

歴史を重ねても古いわけではない……。“『オールド』ではなく『アンティーク』だな”と思っていただける施設になること、皆様にとって常に価値ある空間であり続けることを常に目指しています」

フィンランドサウナを出れば、そこには11.7℃の水風呂。「1月17日」の記憶、そしてそれ以降の感謝を忘れないためという温度設定も、その「シャキッ!」とした気持ち良さも、もちろん変わらない。

11.7℃の水風呂に陽光と風を浴びる休憩スペース。最高です!

「サウナやお風呂、水風呂で。そして六甲の風を感じながらゆっくりくつろいでいただいて、もしイヤなことやモヤモヤがあれば汗と一緒にキレイに洗い流していただければと。その思いや皆様への感謝の気持ちはずっと変わりません」

連日30分おきにロウリュ&アウフグースの行われるメインのサウナ室に「塩サウナ」や「ハマーム」。開放感のある「ハンガリアンバス」をはじめとするさまざまな浴槽。そしてレストランやリクライニングスペース。館内のあちこちで感じられる快適さやホスピタリティー。くつろぎの殿堂は、進化と深化を常に重ねている。

とてつもなく広いメーンサウナをはじめ心地よいスポットは、従来のまま

もちろん、代名詞的な「ハンガリアンバス」も不変です!

最後に……これを書いているのは2023年の1月19日です。

一昨日から始まった“新しい四半世紀”も、きっとここにくれば、ずっと快適さを提供してもらえるはず。そんな気がしています!


【神戸サウナ&スパ】

住所:兵庫県神戸市中央区下山手通2-2-10 営業時間:24時間営業 年中無休 料金:2,900円(※学生証提示=2,200円)[★リフレッシュコース=1,900円(1時間)★モーニングコース=2,300円(受付前5:00~8:00、前10:00まで利用)★ナイト3hコース(受付後11:00~翌5:00、3時間利用)等、各種コースあり] ※男性専用施設(同じ建物内に女性専用施設「神戸レディススパ」あり)

「神戸サウナ&スパ」のリニューアル、アップデートに関する記事は、SAUNA BROS.vol.5でも掲載!
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撮影/長谷繁郎、岡本武志