◆サウナには……“頼り過ぎない”!

――気持ち良さに本格的に目覚めて、そこからはもう「トリコになった」感じですか?

「早かったですね、そこからは(笑)。さっきも言ったようにドラマの『サ道』も見ていたんですが、あのドラマっていろいろな素晴らしいサウナをめぐるお話という視点もありますよね。実は僕ら、幸運なことに全国のいろいろなところに行く機会があるので……(笑)」

――はい、はい(笑)。

「実はサウナの良さを知るまでは、地方によっては『試合会場のほかには興味ないかな』って思っていたところもあったんです。正直、必要以上に気分があがるということはなかったんですけど、それが、サウナの良さを知った以降は逆になったんです」

――あ、それこそ“友野さんだけの愉しみ”ですね?

「はい。『ここは水がキレイな土地らしい』とか(笑)。試合のときは競技後の楽しみになったりしますし、試合以外にアイスショーの公演などもあるので。さらに、サウナ後に食べたいご飯とかも調べたりして(笑)。その土地のこと、その土地のものをより知れるようになりました」

――競技のモチベーションにもなるし、より豊かな時間にもなる。

「そうなんです。だから、本当にいろんなサウナ施設にも行けて嬉しいなっていう最高の日々に(笑)。遠征以外に、地元でもさまざまな銭湯や施設に行ったりもしました」

――いいですねぇ。怒涛のサウナめぐり。

「ふふふ。はい、そうなんです」

――その頃とか今って、どのくらいのペースで行かれてるんですか?

「あ、でも、ペースというか頻度はそれほどでもないです。その頃も今も……週に2回~3回くらいです。実は『頼り過ぎないようにしなくちゃ』という思いもあって。サウナに行ったあとってよく眠れたりすると思うんですけど、あれって実は体を疲れさせているからだとも思うんです。ほど良く」

――あ、たしかにそうですね。おなかが空くのも体力を使うからかも。

「はい。見方によっては、体に無理をさせている、という状態なんじゃないかなって。僕は普段から練習でも汗をかいていますし、もちろん体も使っているので、サウナに行き過ぎたり負担をかけ過ぎるのは良くないなと。それに普段あまりにも行っていると、海外に試合に行った時などにサウナに行かれなかったら」

――コンディショニングにも影響しますね。

「そう思うんです。だから、気持ちいいけれど頼り過ぎないように、って(笑)。ほんと僕にとっては、サウナは“体のケア”というよりは“脳のリスケ”というか、“瞑想”というか。自分で自分を見つめ直す時間というか、本当に何も考えずにスッキリする、特別な時間という意味合いが強いかもしれません」

◆神戸サウナ&スパと最高の思い出

――なるほど。深いなぁ……。そんな友野さんが好きなタイプのサウナ施設って、どういう施設ですか?

「『サウナ室、水風呂、休憩』っていう流れの中でいうと、僕は水風呂に入ったときがすごく好きなんです。なんだろう、うまくは言えないんですが、とにかくあの水に浸かっている時間が好きなんですね(笑)。でも、その瞬間をより心地よく迎えるためにもサウナ室の熱さも大事というか、好きというか。そういう風に考えると……具体的になっちゃいますが『神戸サウナ』(「神戸サウナ&スパ」、兵庫)のようなサウナ施設です」

――「神戸サウナ」! 素晴らしいサウナですが、友野さんの好きなポイントは。

「好きな点をあげていくとキリがないんですが、僕はとくにあのフィンランドサウナが好きなんですね。先ほど“瞑想”って言いましたが、それの助けになるような環境がすごく整っているというか。静かな空間でセルフロウリュしたときの蒸気の音とか、絶妙な調光とか。もちろん熱さや湿度もすごく好きで。以前から大好きだったんですが、この夏にクラウドファンディングもしながらリニューアルをされたんです。僕も少しですが支援させていただいて、それもあって思い入れがさらに深まりました(笑)」

――あのサウナ室では、どんなことを考えたりされるんですか?

「僕の場合は、いろいろ反芻したりはしますね。直近のこと……その日や前の日の練習のこと、シーズンのプログラム全体をイメージしながら翌日以降にどんな練習をしていこうか、とか。そういう、自分との“作戦会議”が多いですね。まぁ、そんなことを考えているうちに、最終的には“無”になります(笑)」

――理想的な過ごし方かもしれませんね。まさに“脳のリスケ”かも。

「いろいろ考えられて、整理もできればスッキリもできるんですが……これまでで一番良かったなって思うのは、めっちゃ頑張ったあとのサウナ室での時間。何かをやり遂げたあとのサウナは最高です。今年だったら、世界選手権を終えたあとの『神戸サウナ』。試合中のいろんなシーン……思い出に浸りながら、これからの可能性なんかにも思いが広がって。いろんな感情や思いをぐるぐるさせながら入ったあの時間は最高でした」