「天然温泉 湯どんぶり栄湯」の進化と継承。若旦那のこだわりとは

12月13日に発売した「SAUNA BROS.vol.7」では“有名施設の進化!”と題して、リニューアルしたことでさらに話題になっているサウナ施設をご紹介しました。2021年の男性サウナ室リニューアルに伴い、銭湯業界初のオートロウリュ+オート熱波を導入。2023年は女性サウナ室に「iki」ストーブを設置するなど、常に進化し続ける東京都台東区にある「天然温泉 湯どんぶり栄湯」。2023年10月には、男性サウナ室をリニューアルした経緯や同銭湯を切り盛りする「若旦那」こと三代目の梅田清治郎さんに、リニューアルのポイント、サウナへの思いをお聞きしました。

目次

男性サウナ室にも進化を。heloを導入したワケ

銭湯サウナに取り入れたのは初!? 

――日本では導入がまだ少ない「helo」が男性サウナ室に設置されました。これまでのサウナストーブでも銭湯としてはじゅうぶんなスペックだったと思うのですが、今回は、なぜ導入されたのですか?

「2023年に女性のサウナ室をリニューアルした際にの『iki』を入れたのですが、これを味わってしまうと普通の遠赤外線のストーブではちょっと物足りないな……と個人的に思いまして(笑)。それが男性サウナ室に『helo』を新しく設置した理由でした。『helo』は上野の『北欧』さんの新しいサウナ室にもありますが、銭湯ではうちが初めてですね」

――「helo」を設置して変わったとは?

「見た目は小さいながらもサウナストーンが100㎏も入っているので、常に一定の温度が保たれるようになりました。15分毎のオートロウリュと1分間のオート熱波によって、湿度に加えて熱もしっかりと感じられて。最上段の席は、かなりの高温になるので、これまでの『湯どんぶり』にはなかったサウナが体験できると思いますね。以前はサウナ室奥にあった遠赤外線ストーブを入口の横に移動したことで、ドアの開閉による温度低下もしづらくなっています」

100kg以上のサウナストーン。おかげでオートロウリュされたら湿度たっぷりのサウナが楽しめます

――男性サウナ室をリニューアル後、サウナ料金の値上げを発表されました。お店としては、お客さまに少しでも安い値段で楽しんでいただきたい、と思いも……。そんな中でも今回、値上げをされた理由は?

「いやぁーもう、正直値上げの決断は苦しかったです。悩みまくったのが正直なところ。ただ『helo』を導入したから値上げした、という訳ではありません。実はまだまだやりたいことがあって……そのために値上げさせていただきました。なので、お客さまには楽しみにしてもえればと思っています」

ストーブ天板には「天然温泉 湯どんぶり栄湯」のロゴが印字されています。ストーブに近づきすぎは気を付けつつも探してみてください

――さらに進化されるんですね。ちなみにどんな新たな取り組みを? あ、もちろん言える範囲で大丈夫ですよ(笑)。

「2つ考えていて。1つ目は男性側露天エリアの外気浴スペースを増設しようかな、と。今ある水風呂の上に、2階をつくってそこを新たな外気浴エリアにしたいなー……って想像つきます(笑)? 言葉で説明しても難しいので、まぁ完成を楽しみにしていてほしいですね! 2つ目は女性露天エリアに常温の水風呂を設置します。女性のお客様から『水風呂が冷たくて入れない』というお声をよくいただくんです。なので、温度違いの水風呂を作ってさらに楽しんでいただきたいですね。女性の利用客ももっと増えてほしいなぁとも思います」

――男性、女性それぞれの露天がまたリニューアルされるんですね。

「そうですね。結果として男女共に露天エリアになります。まだまだやりたいことがあるんですけどね(笑)。例えばコインコインランドリーの部分を待合スペースにしようかなぁ……とか。まだ分からないですけどね。どうしても限りがある中ですが、工夫すればいろいろできると思うんです。できることは積極的に挑戦していきたいですね」

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