「みかんサウナ」を独占取材! アンバサダー鮭山未菜美さんも登場

しまなみ街道を自転車で尾道から出発して、愛媛県側本土の終点となる今治。その今治にある「しまなみ温泉 喜助の湯」はサイクリストたちの疲れを癒す施設として注目を浴びています。

サウナと温泉で疲れを癒し、レストランでお腹を満たし、さらに宿泊もできる、充実した施設にサイクリストでなくとも、訪れたくなる施設なのです。(施設について詳しくは次週でご紹介します! お楽しみに!)

先日発表されたニフティ温泉による「全国 サウナランキング」で全国5位に選ばれた「しまなみ温泉 喜助の湯」。(ちなみに、全国1位は同じ愛媛県にある「伊予の湯治場 喜助の湯」でした。「喜助の湯」がサウナにどれだけ情熱を注いでいるのか、うかがい知ることができますね!)このたび、女性露天に新しいサウナができると聞き、独占取材をさせていただきました。

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今回もやはり……地元に根付いたサウナでした

こちらが、女性露天エリアに今月オープンした「みかんサウナ」です。なんて、かわいい見た目! ドアをあけるともくもくとスチームがでてきました。そう、この「みかんサウナ」はミストサウナなのです。ほんのりみかんのいい香りが……癒されます。

中はオレンジを基調とした「みかん仕様」に。椅子もオレンジです。

そして「みかんサウナ」にもまた、地元密着で、地元と共に発展したいと考える「喜助の湯」ならではのコンセプトがちりばめられていました。

なぜ「みかん」なのか

女性露天エリアにサウナを作るという構想から、どうして「みかんサウナ」になったのか、キスケサウナクラブ会員で「伊予の湯治場 喜助の湯」店長でもある臼意卓さんにお伺いしました。

「サウナを新しく作るなら、やっぱり地元に根付いたものにしたい、って思ったんです。地元を大切にするのは、会社の理念でもあるので。また、この施設は県外や国外のサイクリストのお客さまも多くいらっしゃるので、わかりやすいものがいいだろうという意見がでました。そうして考えているときに、愛媛県といえばやっぱり『みかん』だよね、と。『みかん』て、年齢や国籍も越えて、皆にわかりやすいので、ぴったりのコンセプトになったと思っています」(臼意さん)

外観のモチーフは瀬戸内海に浮かぶ無人島

「みかんサウナ」は、コンセプトの「みかん」以外も、地元に根差したサウナ小屋になっています。そのひとつが外観。今治市の瀬戸内海に浮かぶ、小さな無人島「怪島(けしま)」をモチーフにつくられています。怪島は標高42メートルの小さな島ながら、かつて怪島城があり、島全体が城砦化されていた水軍城でした。

装飾でかわいらしくなっていますが、横から見た「みかんサウナ」の形は、怪島のシルエットに似ています。側面が緑で覆われているのも島っぽいですね。屋根の上から生えている木に実っているのはもちろん「みかん」。しかも、この屋上の木は「せとか」という本物のみかんの木を使用しているそうなんです。細かなディーテールまでこだわっています。

「肱川あらし」を再現したスチームサウナ

「肱川(ひじかわ)あらし」とは、世界的にも珍しい自然現象で、愛媛県南部の大洲盆地から海に向かって吹き下りる霧を伴った冷気の強風が、肱川の水温との温度差で蒸気霧を発生し、さらに濃い霧となっていき位に海へ流れ出る現象のこと。

白い霧が町を飲み込みながら瀬戸内海の伊予灘へドウドウと流れ広がる様子は壮大で、ひと目その様子を見ようと、毎年多くの観光客が訪れています。「みかんサウナ」はその白い蒸気霧をイメージしているスチームサウナで、従来のスチームサウナと比べてスチームが濃く、スチームの白さで視界が遮られる感じが強め。それも「肱川あらし」を模してのことでした。

オブジェは愛媛の特産品「砥部焼」を使用

「みかんサウナ」の室内は、かわいらしいオリジナルの砥部焼が飾られています。砥部焼は江戸時代から伝わる愛媛県の伝統工芸品で、白く美しい色が特徴。古くから、職人はその白さを活かして、手書きの絵や模様を描き、明治時代以降は海外でも多く親しまれてきました。

入口にある「みかんサウナ」のタイルも砥部焼です

このオブジェを制作した砥部焼窯元・有限会社すこし屋の松田知美さんにお話しをお聞きました。

「砥部焼は、砥部の町内で取れる石を使っている磁器で、ふだんは家庭用の器を主に作っています。なので、『みかんサウナ』のお話をいただいたときは、『え! サウナに使うの⁉️』と驚きました(笑)。サウナ室なので、薄暗いかなと思っていたのですが、オブジェに照明が当たると聞いたので、あまりピカピカしたものではなくマッドな質感にしました。大鉢にあるみかんは、石膏を使って実際のみかんから型を取ってつくりました。結構リアルにできているので、『みかんサウナ』に入ったときに、ぜひじっくり見てみてください」(松田さん)

松田さんは今回、砥部焼のオブジェだけでなく、壁面のタイルのデザインも手掛けました。

「シックなものにしようかとも思ったのですが、『みかん』というコンセプトがしっかりあったので、タイルでみかんを表現してみました。サウナに入ったときに、少しでも幸せな気持ちになれるように意識しました」(松田さん)

アンバサダーは熱波師・鮭山未菜美さん

熱波師・鮭山未菜美さん

「みかんサウナ」のアンバサダーは、全国随一の人気と言っても過言ではない熱波師、鮭山未菜美さんです! この日、初めて完成した「みかんサウナ」を目にしたという鮭山さん。

「みかんもめちゃくちゃ好きですし、オレンジが好きで、テーマカラーにしているので、お話をいただいたときは、とてもうれしかったです。実際『みかんサウナ』を見てみたら、物語とかアニメーションの世界みたいでしたね。小さなとびらや、飾りのお花や、木や……サウナ室の中のタイルもそうですし、ほんとに細部にもこだわっているなぁと思いました。サウナに来る人を楽しませよう、というホスピタリティーを感じましたね」(鮭山さん)

毎日のようにサウナでアウフグースをする鮭山さんはプライベートではサウナに入ることがあるのでしょうか。

「もともとはサウナが大好きで熱波師になったのですが、今はプライベートでサウナへ行く時間はほとんどなくなってしまいました。でも営業のときに、あおぐのが終わったあとに入ったりしています。前はミストサウナよりは高温サウナのほうを好んで入っていたのですが、仕事でだいたい110℃…高いところでは130℃のサウナ室であおいでいるので、プライベートで入るのはこういうやさしいミストサウナもいいなって、最近思い始めていたんです」(鮭山さん)

ベテランサウナ好きの方はもちろん、サウナ初心者もたのしめる「みかんサウナ」。全国でもここにしかない「みかんサウナ」を、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。

しまなみ温泉 喜助の湯
■住所:愛媛県今治市日吉町1-2-30
■営業時間:朝6:00~深0:00 ※オーバーナイトユースあり

■料金:大人一般700円(土日祝750円)、子ども300円 ※シニア割、学生割等あり。
詳しくは公式ホームページをご覧ください。

撮影/山口京和

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