フィンランドのサウナ文化である「アヴァント」を求めて、全国からサウナ好きがやってくるという北海道十勝にある新得町へ行ってきました。「アヴァント」とは、凍った湖に穴を開け、サウナで体を温めた後にその穴に入水することで入る体をクールダウンさせるという、本場フィンランド発祥の方法です。そんな貴重な体験が日本でもできるということで、その様子を徹底リポートします!
フィンランドと似ている!? サウナで盛り上がる北海道・十勝
どうして、サウナの本場フィンランドの文化「アヴァント」が北海道十勝で体験できるのか。それは、十勝がフィンランドの自然環境に似ているからです。
十勝は、北海道の中心部にあり、帯広市などの19市町村で構成されています。道内14振興局の中で1番広い面積を誇ります。農業や酪農が盛んで、野菜や肉、乳製品まで豊富な食料に恵まれているため”グルメの宝庫”としても名高いエリアです。北海道土産としても有名なマルセイバターサンドを作る「六花亭」も十勝ブランドです。
サウナの本場フィンランドと十勝は自然環境がよく似ていることから、街を全体でサウナを盛り上げる「十勝サ国プロジェクト」を立ち上げています。とくに、帯広市内には「北海道ホテル」をはじめとする人気サウナ施設がひしめき合っていて、全国からサウナ巡りに訪れる人も多い注目のスポットです。
十勝のパワースポット「くったり湖」でアヴァント体験
そんなサウナタウン十勝でアヴァントが体験できるのは、ほぼ北海道のど真ん中に位置する新得町の「くったり湖」。くったり湖近くには「湯宿くったり温泉 レイクイン」があり、宿泊はもちろんことながら、日帰り入浴(もちろん男女共にサウナ室を完備)も可能な施設があります。
羽田空港から帯広空港までは約1時間30分、その後、車で約1時間移動すると目的地のくったり湖に到着。新千歳空港からも電車や車を利用して訪れることも可能です。道中は白樺並木や十勝岳や日高山脈など、北海道らしい豊かな自然の風景に癒されます。
くったり湖は十勝川のダム湖で、夏はカヌーやサップなどのアクティビティーを楽しんだり、秋は紅葉が湖面に映る絶景が見ることができ、季節ごとの自然を満喫できるスポットです。くったり湖の象徴でもある岩の絶壁は、アイヌ語で「カムイロキ」=神の座と呼ばれているそう。他にも、熊が冬眠前に集結するという言い伝えもあるなど、アイヌの世界では聖地のような場所です。
冬になるとマイナス20℃を超え、水面が凍る環境を活かして、2022年にはくったり湖でサウナとアヴァントが体験できる「北海道アヴァント」が誕生しました。