名古屋の名門「アペゼ」の魅力②男性サウナの進化&深化がスゴい

2023年8月に2カ月半をかけてのリニューアルを行った、愛知県は名古屋市・今池の「リラクゼーションスパ アペゼ」。創業は1970(昭和45)年。当初は男性専用施設“サウナフジ今池”という名称でオープンし、以降、女性用フロアをいち早く開設するなど、半世紀以上にわたってアップデートを繰り返してきた老舗の名施設です。

有名店舗がひしめく、日本のサウナの先進エリア=名古屋でも、まさに「名門」と呼びたくなるサウナ屋さん。

老舗・名門施設がリニューアルや改装をすると聞くと、期待に胸を膨らませるサウナ好きは多いはず。それまで蓄積してきた評判のサービスやホスピタリティーはそのままに、最新の快適な設備や、新たなアイデアなどがプラスされていくのですからね。

そんな「リラクゼーションスパ アペゼ」(以下、「アペゼ」)の魅力について、現在発売中の「SAUNA BROS.vol.7」でも多くのビジュアルとともに掲載させていただきましたが、この「SAUNA BROS.WEB」でも2回に分けてご紹介。

食事処やリラクゼーションなど施設全体の“憩いのスポット”とともに女性浴室のサウナについてリポートした前回に続き、今回は男性浴室のサウナについてチェックしていきたいと思います!

(前回記事=「女性におすすめ!名古屋・泊まれる癒しのサウナ『アペゼ』の魅力」はこちらから。ぜひ、あわせてお読みください)

目次

風格を感じる広い浴室。細部に至るまでの心配りもたまらない!

東海エリア屈指の繁華街である、名駅エリアからも栄エリアからも地下鉄東山線でわずか数駅。この好アクセスがたまりません。’23年8月のリニューアルで、外壁も白から黒へ。地下鉄出口を出てすぐ、見上げた瞬間のシックかつスタイリッシュさに思わずゾクッとします。期待が高まります……。

ちなみにコチラがリニューアル前の外観です

フロントでチェックインを早々に済ませたら、2階の男性浴室フロアへ。

ロッカーエリアは整然かつ広々としています。使いやすいですね。

そのすぐ横には、これまた広大なスペースに、大量に並んだリクライニングソファ。さらに、快適なコワーキングルームも同フロア内に新設されたので……滞在中にこの2階から一歩も出なくても、ずっと快適に過ごせるといえば過ごせます。

美味しいご飯も食べたいし息抜きやボディケアも魅力なので、別フロアももちろん堪能するんですが(笑)。(←それらの紹介は前回記事を参照ください)

さて。浴室に入ると、なんていうか……「品格」というか「上質」っていう言葉がいつも頭をよぎるんですよね。

広い通路。風通しがめちゃくちゃ良くて、日中は明るい陽光がたっぷりと入ってくる空間です。

点在する炭酸泉やあたたかなお湯の湯船。夜は夜で、それぞれの浴槽上で、美しい意匠の照明が必要なだけの明るさをくれます。


体を洗うカランも立ちシャワーも、大きな衝立が設けられ、周囲から「自分の時間」「自分のスペース」を保たせてくれるつくり。シンプルだけど、必要なものがすべて、機能的に使いやすく並んでいます。


一見、不必要にも見えるほど広大なスペース。でも、だからこそ、ここまでゆったりした気持ちになるのかもしれません。そして、ミニマルだけどしっかりと準備・整理された設備。

心安らぐ上品な風格。名門の底力みたいなものに、心も体もいつの間にか……ゆるめられ、ほぐされてしまうんですよね。

新設のサウナ室「THE SAUNA」。考え尽くされた「快適さ」が詰まっていました

温度へのこだわりに、視覚や聴覚、香りも……まさに五感で味わう没入感

それでは、リニューアルで新設されたサウナ室に入ってみましょう。その名も「THE SAUNA」。やはりシンプルで、力強いネーミングに……期待が募ります。

扉を開くと、おっ! そのまた向こうにサウナ室への扉。そう、二重扉です。先述のとおり、風通しが良い(気持ちいい)浴室なので、逆を言うとせっかくのサウナ室の熱も、扉の開閉で入れ替わってしまうこともあるわけで。

それを防ぐためのこだわりなのは言うまでもありませんが……ここまで、そのための“前室スペース”を広く取っているサウナ室はあまり見たことがありません。並々ならぬ思い入れを改めて感じてしまいますね。

2枚目の扉を開くと……いやぁ、いいですねぇ。すごい!

座面の広い、余裕のあるベンチ。ストーブと相対する面は3段、奥側は2段のつくり。L字型にレイアウトされています。

壁や天井は木材製で、山小屋というかロッジとでも呼びたい空間。明るさもグッと抑えられていて、雰囲気もたまりません。

山小屋風の天井なので、中心から左右に傾斜があるのもナイス! 室内上部に昇っていったアツさが、木材や吊るされたヴィヒタのいい香りをまといながら対流して降りてきます。そして、鳥のさえずりや川のせせらぎといった自然環境音が静かに流されてもいます。

ストーブの周囲は重厚感のあるレンガでがっしりと。加えて、前方の壁面は石張りなので、蓄えられた熱の輻射が、体にビンビン伝わってきます。

総じて、熱の圧がしっかりガツンと全身をくるんできて、目や耳、鼻に届く情報も含め……五感すべてが一気に没入感の中に包まれるようなサウナ室です。

アツい蒸気が室内をめぐり続ける3分間。至福のオートロウリュ

温度計の表示は90℃前後でしょうか。でも体感的には最下段ですら、それよりずっとアツく感じます。もちろん温度だけでなく、気持ち良いアツい蒸気=湿度との調整、セッティングの妙なんだと思います。

目を凝らすと、ストーブの上には3基の噴水口。これらが毎時15分と45分に作動するのですが……。

その時間になりました! いやいや、これは「噴水口」というか「スプリンクラー」に近いですね。順に1基ずつ水が射出されるのですが、その勢い、ほとばしり方がスゴい!

それぞれ数秒間ほど水が放たれたあとに、ストーブ上に設けられた3つのダクトから約1分ずつの送風も。つまり、1度のオートロウリュのタイミングで、およそ3分ほどの間、アツい蒸気を含んだ熱風が室内をめぐるというわけです。

室内の上部、そして後側の壁方向から体を撫でるような熱波が! 風の強さなどがほど良いため、ヒリつくような痛さはないのですが……もう、発汗が止まりません。これは凄い。凄すぎる! 気持ちいいです!!

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