陰陽五行にちなんだアウトドアサウナ「OND SAUNA」

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さらには、この3つの個性派サウナが魅力のサウナエリアと併せて、キャンプエリア「OND CAMP(オンド キャンプ)」も新設。サウナはキャンプをはじめ、ツーリングなど、さまざまなアウトドアアクティビティと親和性が高いことから連日たくさんの人たちが訪れています。

武雄市は佐賀県佐賀市と長崎県佐世保市の中間に位置するため、近隣のどこの街を拠点にしてもアクセスしやすい点も、サウナ旅行にはうれしいポイント。

「実際、佐賀県内のほか長崎県、福岡県からのお客さまがたくさんいらっしゃっています。みなさんサウナが好きであちこち巡られているので、お客さま同士、情報交換をされている姿もよく見かけます。そうした人と人との交流を見るのもうれしいです」(スタッフの篠原さん)。

「OND PARK」の駐車場から5~6分ほど歩いたら、左手に見える「OND SAUNA」の受付で料金を支払います(※水着は男女とも500円・ポンチョ800円のレンタルもあり。フェイスタオル・サウナバック・サンダルは無料)。

その先に見える桟橋を渡った長屋門風の建物が更衣室・シャワー室がある更衣棟です。

メインカラーは、檳榔子黒。藍を下染めに檳榔樹の実で染められた最高級の黒染めは、昼間は自然に溶け込み、夜は闇に同化し、降り注ぐ星空を引き立てます。

「OND PARK」内には天文台を備えた「佐賀県立宇宙科学館 ゆめぎんが」もあるほど天体観測にはもってこいの地域。夜には、星空を眺めながら“ととのう”……そんな武雄だからこそできる貴重な経験も、サウナ旅行の醍醐味です。

「このあたりは野生のホタルの生息地であるため、意図的に街灯なども減らしています。そのため駅チカでありながら、満点の星空を望めます」(篠原さん)。

更衣室・シャワー室で水着に着替えたら、3つあるサウナエリアへと向かいます。

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木のサウナ

周りは見渡す限りの森、森、森――。ぽっかりと空いたスペースには、異なる種類のサウナが3つ。先ほどくぐった門(更衣室・シャワー室)を境に別の空間へ……流行りの異世界へ転生したかと錯覚するほど。スタッフさんいわく、「入口そばの共用焚火スペースにいるとロールプレイングゲームの勇者になった気がします」というのも納得のロケーションです。

そして、まず目に飛び込んでくるのが「木のサウナ」。大樹の森を思わせる巨大な木造のサウナ棟が圧倒的な存在感を放つ「樹木の高さに上がって森を見ることで“成長”が感じられるサウナ」です。マンションの2~3階に相当しそうな屋上から昇る煙が靄(もや)のように立ち込め、異世界気分を盛り上げます。

「OND SAUNA」のメインとなる、この男女兼用のパブリックサウナは定員が11名。広々とした室内には、長野県茅野市で薪ストーブの製造・販売を手がける「ケンズメタルワーク」に特注した国内最大級の薪ストーブが鎮座。無骨な表情の大型ストーンバケットも迫力で、“サウナ守”と呼ばれるスタッフさんが定期的に薪をくべてくれるため、温度・湿度とも安定。焚火やスモークサウナのような芳醇な香りが鼻孔をくすぐります。

なお、サウナといえば1人静かに黙浴をするイメージがありますが、「OND SAUNA」ではサウナの本場フィンランドのように家族や友人とコミュニケーションをしながらリラックスした時を過ごすことができる点が特徴。あえて細かなルールが決められておらず、マナーを守っていればスマホの利用もOKとのこと。

そのため、上下2段ある座面も利用者が会話をしやすいよう、オープンかつランダムな設計に。「1人でいらっしゃったお客さまが、いつの間にか誰かと仲良くなっていることもあります」と、藤戸さん。サウナを楽しんでくれるとともに、人と人が繋がることが一番の喜びだと語ります。

「公共性(PUBLIC)」×「自由(FREEDOM)」×「多様性(DIVERSITY)」――つまりは、<武雄温泉保養村という公共の財産を利活用していることから、地域の人たちはもちろん、性別・世代・人種を問わず、誰もが自由に楽しめる場所を築いていきたい。そのためには自然環境や集う人々への敬意と尊重は欠かせない>。それが「OND SAUNA」が掲げるコンセプトです。

「昨今はインバウンドのお客さまも増えてきたので、タトゥーのある方も利用可能としました。せっかく屋外でアウトドアサウナ施設をやるからには、次のステップに進むことが必要だろうと。みなさんコンセプトを理解し、マナーを守ってくださっているので、特に問題も起こっていません」(篠原さん)。

薪ストーブの炎に照らされながら縦に切れ込みの入った小窓から見える武雄の景色を眺めていると、あっという間に時間が……。

サウナ室から出て1mほど上段に水深1.3mの立ったまま浸かれる水風呂があり、先のスタッフさんの言葉どおり、これが最高の水質。個人的な感想としましては、とろみもありつつ、炭酸感もある、そんな極上の肌触りでした。

さらに3.5mほど階段を上った屋上の外気浴スペースでは、周りを囲む森の木々と同じ高さで森林浴を楽しむことができます。高さがあるせいか、ここで感じる風がまた気持ちいいのなんの。

「サウナ、水風呂、休憩と、一段一段、階段を上っていきながら日々の自分を振り返っていただきたいとの思いを込めました。屋上は周りの木々の香りに加え、煙突から香る薪の匂いも“ととのう”ためのアクセントになると思います」(藤戸さん)。

このサウナ棟の珍しい構造、どこかで見たような……と思えば、福島県会津若松市にある国の重要文化財「会津さざえ堂」でした。巻き貝のようにグルグルと曲がりくねったらせん状の作りのサウナ棟は、記憶にある限りここ「OND SAUNA」の「木のサウナ」しか知りません。

「とはいえ、奇をてらっているわけではなく、どのサウナも至ってシンプル。自然の中でサウナ本来の楽しみを味わっていただけたら」(藤戸さん)。

<木のサウナ>
・基本2,500円 90分から
・最大4,070円 150分
(ともに税込。15分延長ごとに+500円)

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火のサウナ

「火のサウナ」は、外気浴をする際「焚火のまわりに集うことで“情熱”を与えてくれるバレルサウナ」。こちらのサウナは「OND SAUNA」の敷地奥に位置。ストーブの向こうにある大窓から外の景色を楽しみつつ、森と会話するような感覚が味わえます。

蒸されること10分。木の温もりを感じる丸みを帯びたサウナ室内が安心感を与えてくれます。窓の外を見れば、もうすぐ夕暮れ。

施設内を流れる小川の横に焚き火スペースを備えているので、こちらで休憩。川のせせらぎやパチパチと跳ねる薪の音が心地いい……。家族や友人・仲間たちと温かい火を囲みながら休日の憩いのひとときを過ごせそうです。

「気の置けない人たちとワイワイ語り合うのもよし、商談などでご利用いただくのもよし。気分を開放できる、アウトドアならではのサウナだと思います」とは、前回に引き続き「OND SAUNA」スタッフの篠原さん。

<火のサウナ>
完全予約制の貸切プライベートサウナ。定員は4名。
・11,000円 135分制(※「木のサウナ」も楽しみたい方は+1,000円、1人で楽しみたい方はソロ割 7,700円 135分制。すべて税込)

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金のサウナ

続いて、森の中の現代アートのような雰囲気を醸す、全面鏡張りの「金のサウナ」へ。金属フレームを通して「自然と向き合うことで“秩序”によって守られている」ことを体感することができるそうで、サウナ、水風呂、休憩を繰り返していると、過去と未来を行き来するかのような不思議な感覚を味わうことができます。

「夜など、ある種の恐怖も感じる自然の中に人工物を置くことで安心できる。“秩序”があることのありがたみを再確認できる空間を目指しました」(藤戸さん)。

まるで「新世紀エヴァンゲリオン」の第5使徒・ラミエルのような外観。自然の中でステンレス製の光り輝く立方体のサウナ棟が忽然と建っている違和感は、そうした狙いがあってこそ。

逆に、室内は温かみのあるパイン材仕上げ。ほっとする淡い色合いはもとより、ストーブから一段上に設けられたベンチによって、しっかりと足元まで温まる構造も抜かりありません。

ストーブは「ハルビア LEGEND 125」を使用。サウナ好きから家族連れまでシーンに応じて熱量を調整することが可能で「火のサウナ」と同じく定員4名の完全予約制貸切プライベートサウナとなっています。

<金のサウナ>
・11,000円 135分制(木のサウナも楽しみたい方は+1,000円、1人で楽しみたい方はソロ割 7,700円 135分制。すべて税込)

なお、藤戸さんによれば、残る「五行」のうち「土のサウナ」と「水のサウナ」も計画中とか。

「土のサウナ」は「解毒」がテーマ。地面に潜り太陽の恵みを感じることで、心身を浄化し、自然との調和を取り戻すことを目指した空間をイメージ。「水のサウナ」は「受容」をテーマに、水というフィルターを通して森の姿を映し出し、自然と一体となる感覚が味わえる空間を構想しているそうなので、完成が待ち遠しいです。

「土は、サウナに入る人が実際に一度、地中に潜って……とか、水は火と相反するものだからこうして……とか、みなさんがあっと驚くようなサウナを考えています。お客さまからもアイデアをいただくことも多いですね」(藤戸さん)。

そして、サウナ後の火照った体は、「OND SAUNA」の受付でクールダウン。ソフトドリンク各種、生ビールやハイボールといったアルコール類も置かれていて、横を流れる小川のほとりで飲むことができます。

武雄産のレモングラスが入った「たけポサワー」は、ここでしか味わえない新サウナドリンクなので、トライすることをお忘れなく!

「いわゆるオロポよりも甘みが少なくさわやかな味で、サウナ中、サウナ後の飲用にピッタリです。“ポ”にもひと手間加えています。手前みそですが、本当においしいので、みなさんに召し上がっていただきたいですね」(篠原さん)。

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OND CAFE(オンドカフェ)

「OND SAUNA」を少し下った場所にある「OND CAFE(オンド カフェ)」で提供される「ととのうコーヒー」やダッチパンケーキなどもサウナ向き。

「コーヒーは、東京・世田谷区下北沢にあるスペシャルティコーヒー豆専門の焙煎所『Belleville』と開発したオリジナルブレンド。ダッチパンケーキは佐賀県産の小麦粉と卵をふんだんに使用した人気メニューです」(藤戸さん)。

なるほど。コーヒーのさっぱりした喉越しと外はカリカリ、中はモチモチの触感がたまらないダッチパンケーキのほどよい塩気が“ととのった”後の体にはちょうどよかったです。

ほか、先の「OND SAUNA」の受付では吸水性抜群の肉厚サウナポンチョ(8,900円)やコーデュラ生地のパークハット(6,600円)、MOKUタオル(1,600円)、Tシャツ(3,000円より)などオリジナルグッズも販売(※すべて税込)。連休で訪れた人は、サウナ友達へのお土産にも事欠きません。

また、より自然の中に身を投じたいのなら、「OND SAUNA」と隣り合わせに新設された「OND CAMP」に宿泊してサウナに……というプランもオススメです。

キャンプサイトは、車を横付けできる電源付きのオートサイトやソロ・デュオ用の区画サイト、フリーサイトなど5種類を用意(※すべて砂利敷きかウッドチップ敷き)。

・使用料 タープ・テント1張につき1,000円、大人(中学生以上)800円から(※区画により変動)

メンバー構成や目的、天気によってサイトを選べるうえに、テント(10,000円)やタープ(5,000円)はもとより、寝具、ランタン、焚火台などキャンプに必要なものはすべてレンタルできるので(テント・タープ以外は100~1,500円)、ご家族連れやキャンプ初心者、旅行者でも安心です。

「炊事棟やトイレに近い場所がいい、静かに過ごしたい、川のせせらぎが聞きたい、1人で気ままに……。さまざまなニーズにお応えできると思います。レンタルテントの設営などはスタッフがお手伝いしますので、お気軽にお申し付けください」(篠原さん)。

宿泊者には13:00のチェックインから翌日中(※チェックアウトは~翌11:00)まで利用できる、お得な「キャンプサウナチケット」特典もあり。キャンプ好きのサウナ好きは行くしかないでしょう!

・キャンプサウナチケット 「木のサウナ」は120分 2,000円、「金・火のサウナ」は135分 8,000円​​​ 土日祝限定(ともに税込)
※以上すべて、詳しくは「OND SAUNA」、「OND CAMP」のオフィシャルHPでご確認を。

「もうすぐ訪れる夏には野生のホタル、クワガタやカブトムシ、秋にはトンボ、そして紅葉。ほかにも春の桜、渡り鳥など、四季折々の自然や生き物を楽しむことができます。冬に冬で、むしろアウトドアサウナの醍醐味が味わえる季節。ぜひリピートしていただいて、武雄の自然と一体になってください!」(藤戸さん)。

「OND CAMP」から車ですぐの「OND HOTEL」は日帰りの利用も可能。ほかにも武雄温泉エリアにはサウナ施設がたくさんあるため、キャンプがてらサウナ巡り……というゴールデンウイークの過ごし方も一考なのでは?

「今後は近隣の温泉・サウナマップ、お食事マップなどを作って、ゆくゆくは武雄市全体を盛り上げていきたいです。スタッフ一同、心よりお待ちしております」(篠原さん)。

OND SAUNA スタッフの篠原さん(左)と藤戸さん

次ページからは「OND PARK」をはじめとする「OND」ブランドで地元・武雄市を活性化する朝日I&Rホールディングス株式会社代表取締役会長・野畑龍彦さんの取り組みと地元に対する熱い思いを紹介します。

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