群馬県・甘楽郡下仁田町に世界遺産リトリート「荒船いとわ」が、2024年3月15日(金)グランドオープンした。都心から約2時間、世界遺産「荒船風穴」のふもとに佇む一棟貸しの宿だ。歴史文化と自然の原風景が混じり合う場所で、ととのう体験とは……?
世界遺産のふもとでのリトリート宿泊体験
「荒船いとわ」は群馬県の下仁田町にあり、自然と歴史に包まれ、現代社会の喧騒から解放される場所。これまでは、“集まり住む”「集落」だったが、これからは、”訪れ泊まる”「宿場」へという想いのもと、サウナ、瞑想、ヨガ、自然浴などのリトリート体験が可能な施設となっている。日常のストレスを解き放ち、自分を見つめ直し、新たな一歩を踏み出せるような、そんな場所だ。
群馬県・甘楽郡下仁田町にある世界遺産「荒船風穴」のふもとの屋敷集落は、「荒船風穴」から吹く天然の冷風を利用し、カイコの卵の貯蔵庫として絹産業における根源を担っていた。現在も当時と変わらぬ冷風を体感することができるが、 そんな自然と人の営みがせめぎあう荒船高原の「屋敷地区」も今では限界集落となっている。
集落としての役割を終えようとしているものの、そこにある自然や、重ねてきた歴史文化を後世に残すために、時代の変化を受け入れつつ、現代に必要とされる場所へ変える必要があった。
世界遺産「荒船風穴」のふもと、豊かな自然の中で五感をデトックスできる施設。5つの空間を通して、「ほどいて、むすぶ」というコンセプトをもとにさまざまな体験を提供している。
プライベートサウナ&湧水かけ流しの水風呂などこだわりの5つの空間
リトリートヴィラ「荒船いとわ」は、1日1組限定、一棟貸しのヴィラ。5つの空間から構成されているこのヴィラでの時間の過ごし方はもちろん、食事、自然体験など、すべては利用客次第で、さまざまな楽しみ方が可能。そう、どう使うかは、あなた次第。ここからは、5つの空間を紹介していく。
心を空にする「無心庵(むしんあん)」(サウナ)
地元の鏑材(杉、桧)と、荒船の岩をモチーフとしたサウナ小屋。
サウナ小屋内には、ハルビアのストーブを設置。セルフロウリュも可能だ。桑の葉のウィスキング、アロマロウリュ、キューゲル、シンギングボールも提供予定。
荒船高原の湧水かけ流しの軟水風呂は夏でも14℃、冬は10℃以下のシングルになる。ここまでの低温が実現できるのは、荒船風穴ならではの貴重な水源を使用しているからだ。
世界遺産「荒船風穴」から吹く冷気を感じながらの外気浴で自然の恵みを体感してほしい。
日常を再認識する「茶飯事(さはんじ)」(リビング)
「荒船いとわ」の各空間の中心になる起点の空間。ここから全ての体験が始まっていく。
食卓や団欒など、日常で普通の何気ない静かな所作体験。 料理をする、食卓を囲む、人と話す、風呂に入るなど……人々の営みの空間となっている。
「日常」を再定義することにより「非日常」体験をさらに増幅させてくれる。
自分に向き合う「こもり箱」(寝室)
繭ごもりのような絹のカーテンに包まれた空間。
絹ファブリック、桑の葉アロマに囲まれた空間、そしてシモンズ製のベッドによる上質な睡眠体験を。
絹産業遺産群にある施設ならではの空間で、かつてない寝心地の良さをぜひ体験してほしい。
感覚をひらく「ひらき箱」(土間)
内外の境界がずれたような空間での「刺激」による非日常体験を。
荒船の黒泥色の岩、下仁田ジオパークの地層を彷彿とさせる壁面と、鏑材から切り出した丸太チェア、荒船の植生を取り入れた観葉植物など、荒船の自然を凝縮したようなサンルームを設置。
ワーケーション、創作活動、読書など、新たな自分と向き合う瞬間にぴったりな空間だ。
感覚を解き放つ「離心庵(りしんあん)」(瞑想ルーム)
荒船の自然を彷彿とさせるアート空間では、開放的な瞑想体験を。 日常に溢れる騒音から離れ、自らと向き合い、感覚を解放する場所。
ヨガ、ピラティス、瞑想、フィットネス、ボディケア、読書などの体験を楽しむことができる。
5つそれぞれの空間を通して、 絹産業の所作に重ね合わせたコンセプト「ほどいて、むすぶ。」を感じながら、非日常体験を味わってみては。
世界遺産リトリート 荒船いとわ
■住所:群馬県甘楽郡下仁田町南野牧10713
■宿泊人数:最大14名
■料金:平日=60,000円(税込)から/1泊、祝前日=70,000円(税込)から/1泊、繁忙期(GW、お盆、年末年始など)=80,000円(税込)から/1泊
※そのほか、詳しい施設情報は公式HP(https://arafune-itowa.com/)よりご確認ください