
青森の夏を代表する「青森ねぶた祭」と、温泉・サウナ文化。その二つの“熱気”を一つにしたコンセプトサウナ「青森ねぶたサウナ」。温泉宿「青森屋 by 星野リゾート」内に設けられており、ねぶたの迫力と祭囃子に合わせたオートロウリュ、しゃっこい(水温約15℃)水風呂、ねぶたモチーフのサウナグッズ、りんごジュースとサ飯まで、青森ならではのサウナ体験を通年で楽しめる。
祭りの熱気をそのままサウナに「青森ねぶたサウナ」
「青森ねぶたサウナ」は、日本を代表する火祭り・青森ねぶた祭をテーマにしたコンセプトサウナである。サウナ室は青森ヒバを用いた香り高い空間で、正面には第7代ねぶた名人・竹浪比呂央氏が主宰する「竹浪比呂央ねぶた研究所」に制作を依頼したねぶたが構える。題材は、水や雨を司る神として知られる「龍王」。迫りくるようなねぶたの存在感が、サウナ室の中心的な景色となっている。
サウナヒーターは、フィンランド発祥の世界的サウナ&スパブランド「HARVIA」製を採用。囲いには、青森ねぶた祭の山車を曳く際に握る持ち手をイメージした紅白のデザインを施し、山車が目の前に迫るような臨場感を演出する。サウナ内には祭囃子が流れ、その盛り上がりに合わせてオートロウリュが作動。熱と蒸気が一気に押し寄せ、ねぶた祭さながらの熱気を体感できる構成となっている。
サウナマットには津軽藩の家紋や牡丹の花をモチーフにした柄を用い、12分計には祭りを盛り上げる「跳人(はねと)」の姿をデザイン。さらに、ねぶたの武者や、夏の風物詩「金魚ねぷた」をモチーフにしたサウナストーンなど、細部まで青森ねぶた祭尽くしの世界観で統一されている。



地下水を汲み上げた「しゃっこい」水風呂
サウナ室の目の前には、地下水を汲み上げた水風呂を用意しており、豊かな自然に囲まれたロケーションの中で、四季折々の景色を眺めながらクールダウンできる。
水風呂の深さは約70cm、水温は15℃前後。なめらかな肌触りの地下水に身体を沈めると、熱を帯びた体が一気にリセットされる。青森の方言で「冷たい」を意味する「しゃっこい」水風呂として、サウナとの温冷交代浴を楽しめる。
金魚ねぷたと花笠をかぶる、オリジナルサウナハット

熱から頭部を守り、髪や肌へのダメージやのぼせを防ぐサウナハットも、「青森ねぶたサウナ」の世界観に合わせたオリジナルデザインを用意。モチーフは青森の夏を彩る「金魚ねぷた」と、跳人が被る「花笠」の2種類。
金魚ねぷたサウナハットは、真っ赤な色合いと大きなヒレ、印象的な目がポイントで、ポリエステル素材により肌触りの良い仕上がりとなっている。花笠サウナハットは、青森の寒冷な気候で育った丈夫なウール素材を使用し、鮮やかな花の色合いと、小さな鳩のチャームまで再現。どちらも祭り会場にいるかのような気分を高めてくれるアイテムである。
料金は、金魚ねぷたサウナハットが3,780円(税込)、花笠サウナハットが11,000円(税込)。青森ねぶた祭尽くしの空間で、頭まで祭り仕様に整えることができる。
青森のサウナ滞在を彩る「サ飯」と「サドリ」
サウナ後は、発汗によって失われた塩分や糖分を身体が求めると言われ、味覚も敏感になる時間帯である。その「サ飯(サウナ飯)」として青森の郷土料理を楽しめるのが、青森屋の大きな魅力である。
ビュッフェレストラン「のれそれ食堂」では、夕食時に「鮪の漬けまんま」を提供している。にんにく醤油に漬け込んだ鮪をご飯にのせた一品で、さっぱりとしつつもにんにくの風味がサウナ後の身体に染み渡るサ飯である。とろろや茗荷などの薬味を添えて味の変化も楽しめるほか、天ぷらなどの揚げ物も用意されており、しっかり食べたい人にも応える内容である。
夜遅い時間帯に再びサウナを楽しんだ後は、館内の「ヨッテマレ酒場」で提供する「丸っとにんにくまんま揚げ」もおすすめである。名前の通り、にんにくのパンチが効いたメニューで、ととのった身体にパワーをチャージしてくれる。
青森には、早朝の漁を終えた漁師が公衆浴場で身体を温める文化から生まれた「朝風呂」の習慣があり、その流れを感じられる「朝ウナ」も体験できる。朝のサウナの後は、「のれそれ食堂」の朝食で、好きな具材をのせて楽しむ海鮮丼「うめじゃ丼」を味わえる。魚介の旨味を存分に堪能できる、サ飯としても魅力的な一杯である。
サウナ後の定番ドリンク「サドリ」も充実している。青森屋のウェルカムドリンクとして人気の「りんごジュースが出る蛇口」では、りんごジュースそのものを楽しめるほか、館内の売店で購入できるオロナミンCと合わせて「オロりん」を作ることができる。炭酸の爽快感とりんごの甘酸っぱい風味が、サウナ後の喉と身体を心地よく潤してくれる。



「青森ねぶたサウナ」満喫プラン
青森屋では、「青森ねぶたサウナ」を中心に、サウナと青森文化を一日を通して楽しめる滞在プランを提案している。
例えば、チェックイン後に館内の「じゃわめぐ広場」で季節のイベントを楽しみ、ウェルカムドリンクのりんごジュースで水分補給してからサウナへ向かう流れである。夕方には「青森ねぶたサウナ」でととのい、「オロりん」で喉を潤してから、「のれそれ食堂」で海鮮サ飯「鮪の漬けまんま」を堪能。
夜は「みちのく祭りや」で青森四大祭りのショーを観て気分を高め、その余韻のまま再びサウナへ。翌朝は「津軽弁ラジオ体操」で身体をほぐしてから「朝ウナ」に入り、「うめじゃ丼」で締めくくる。最後に季節の馬車に乗って癒やされ、チェックアウトとなる一日である。サウナと祭り、温泉と食文化が立体的につながる構成となっている。
青森屋 by 星野リゾート
■住所=青森県三沢市字古間木山56
その他詳細は公式HP(https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/aomoriya/)よりご確認ください

