「伊予の湯治場 喜助の湯」地元愛あふれる個性派サウナを紹介

愛媛県JR松山駅前の天然温泉施設「伊予の湯治場 喜助の湯」に、3月4日、待望の「サウナ&スパホテル 喜助の宿 松山駅前店」がオープン!

「喜助の宿」は、併設する「喜助の湯」で温泉、サウナ、岩盤浴が入り放題、駐車場料金は無料、1万冊もの漫画が読み放題など7つのサービスすべてを含んだオールインパッケージ(なんと1人4300円から!)が好評の「喜助の宿」。前回前々回の施設紹介とインタビューに引き続き、今回は「喜助の湯」の温泉&サウナの体験リポートです!

目次

駅前にあらわれる「キスケBOX」

聖徳太子も湯に浸かったと言われ「万葉集」や「日本書紀」、「源氏物語」にも登場する日本最古の名湯「道後温泉」や、夏目漱石が書いた「坊っちゃん」の舞台として知られる愛媛県松山市。

そんな松山市の中心JR松山駅前に見えるのが、ボウリングやカラオケ、ゲームセンター、パチンコなどが楽しめる四国最大級の複合型アミューズメント施設「キスケBOX」です。

駅前は、こんな感じ。「となりのトトロ」に出てきそうな木目調の駅舎が牧歌的な味わい。

地下通路を通って路面電車の線路下をくぐると、すぐ目の前が「キスケBOX」。夜になると、色とりどりの鮮やかな光でライトアップを。「トロロ」の世界に、突然「AKIRA」が紛れ込んだ……と言うのは、ちょっと大げさかもしれませんが、レトロ×サーバーパンクなギャップも期待感を膨らませます。

玄関では、2023年に建立された「鬼サウナ神社」がお出迎え。日ごろの健康的なサ活(サウナ活動)に感謝し、健康を祈願するすべてのサウナ愛好家に捧げる新たな聖地に。

知られざるサウナ王国“愛媛”のすごさを実感

「伊予の湯治場 喜助の湯」の温泉料は大人800円、会員が650円(子ども300円、会員150円)。別途、岩盤浴と1万冊の漫画などが読める休憩処の利用料が800円、会員は500円。そのほか受付では、ボタニカルシャンプー、コンディショナー、メーク落とし、化粧水、乳液、洗顔料なども販売しています。

ksc(※前回のインタビューでおお話をうかがってキスケ株式会社でエンターテイメント事業部部長・新規事業開発室長の田中誠さんらキスケのサウナ好き社員3人で発足したキスケサウナクラブ)のグッズ売り場もありました。

平日の昼下がりにもかかわらず、館内は大盛況。すでに大勢のお客さんがロビー横の休憩処でくつろいでおられます。それにしても、ととのわれた様子のマダムのみなさまが多いのは、四国という土地柄のせいでしょうか。

広く知られていませんが、四国はサウナ愛好家が多いことで有名。とりわけ女性は盛んで、サウナ施設の館内着など休養時専用のウェアを販売する会社の調査によりますと(2022年度)、月に1回以上サウナに行くミドルサウナーが多い都道府県で、女性の全国1位が徳島県(月平均7・2回)、2位が高知県(6・3回)、3位がココ愛媛県(6・0回)。香川県は8位で5・0回と四国4県が上位を独占! 翌日お邪魔した地元銭湯でも「四国はお湯がいいから、しょっちゅう温泉に入りに来るわ。サウナも大好きよ~」と常連さん(女性)がおっしゃっていました。そんなサウナ通の四国人をも満足させているのが「喜助の湯」です。

奥に行くと、お食事処「花ゆらり」が。入口に置かれたメニューを見ると、お刺身盛合せ、じゃこ天、瀬戸内海を代表する「鯛めし」など、愛媛の風土を感じられるご飯がズラリ。前述の田中さんによれば「特大ペッパーソーセージにマスタードを添えた本場フィンランド流のサ飯(サウナ飯)、鉄板ジャンボマッカもあります」とのこと。早く食べたい! でもご飯はサウナのあと。

さ、さっそく温泉&サウナへと向かいましょう。

110℃の高温サウナ「炎」がたまらない

脱衣所は男性がロッカーが303個、女性が304個と十分すぎる広さ。天井も高く開放感があります。仕切られた洗面台は男性が5名分、女性が13名分。ドライヤーは、アメニティ用品が充実した温泉およびサウナ施設ではおなじみとなったNobbyです。

巨大な天然露天風呂も気になりますが、まずはかけ湯をしてサウナへ向かいます。

ちなみに、こちら「伊予の湯治場 喜助の湯」は、某温泉ランキングで中国・四国エリア総合ランキングで第1位を獲得。さらには同サウナランキングでも、全国1位を獲得した四国の雄。

男女ごとにサウナの趣が異なるのが特徴で、男性露天エリアにある「鬼サウナ」は、愛媛が全国に誇る名産品のひとつ菊間瓦を使用。「サウナストーンを調べたら国外輸入しているものがほとんど。それで地元愛媛でサウナストーンを作れないかと探したときに“菊間瓦だ!”とひらめいたんです」とは、先の田中さん。「吸水性、耐久性に優れていてサウナ室内の乾燥を防ぎ、息苦しさの緩和やアロマの持続効果もあります」(田中さん)。

鬼サウナは4名が入れる約110度の高温サウナ「炎」と、同じく4名が入れる約90℃の「蒼」が。いずれもオートロウリュを楽しめます(『炎』は毎時20分と50分、『蒼』は10分と40分に実施)。

最初に青鬼がテーマの「蒼」へ。「炎」と比べると若干温度設定が低いため、じんわりと心地のいい汗が。気持ちが落ち着く青色の照明と水のせせらぎの音で思わず瞑想を。長年つもりに積もった邪念を振り払ってくれた……気がします。

そして「炎」は、赤鬼がテーマ。「蒼」で温まった後は、県内屈指110℃の高温で一気に。燃え盛るような赤い照明とパチパチという焚き火の音が流れ、体の芯までガツンと熱が伝わります。もはや邪念も吹き飛びました。

サウナのそこかしこに地元愛媛への愛が

サウナのそこかしこに地元愛媛への愛が

一方、女性露天エリアにある「霞」は約45℃のミストサウナ。美と健康意識の高い女性に好評で、サウナの本場フィンランドの伝統的な建物を彷彿とさせるファンシーな見た目も人気。「季節ごとに変わるアロマの香りもリラックス効果を高め、ミスト効果で肌や髪にも優しいサウナとして評判」(田中さん)だとか。

また男女とも設置されている「熱波 蒸し処」は、フィンランド式のスタジアムサウナで、県内屈指の広さ(最大収容人数は40人!)。男性は約90℃、女性側は約80℃、オートロウリュと、男性はセルフロウリュも。座面が5段あるため各段ごとにさまざまな温度が体感できて、テレビ付き。何度でも入りたくなりたくなる、万人が好むサウナです。

こちらのサウナストーンも菊間瓦を使用。大量のマイナスイオンを発生するので、発汗作用とデトックス効果が。アロマ水は、愛媛県産の「新宮茶」を使用するなど、前回のインタビューで溢れる愛媛愛を語ってくれた田中さんの思いが感じられます。

この3月に新しいサウナと水の滝が完成

この3月に新たなスポット「水の滝」が男性浴場に完成!

露天エリアにある水風呂は、お一人様サイズの壺湯。内湯エリアには2種類の水風呂があり、「清冷泉」は16℃。500mの地下から汲み上げた地下水を源泉かけ流しで利用されている「しお清水」は23℃。「蒼」、「炎」の温度差があるだけに、この水風呂の違いがうれしいです。

そして水風呂から出て、体を拭いたら水風呂横のスペースで外気浴。ととのいイスは、男性が内気浴スペースに6脚ほど、外気浴スペースに14脚ほど。女性は5脚ほど(※男女とも流動的)。個人的には「蒼」から「炎」をハシゴ。火照った体をキーンと冷ましてくれた「清冷泉」からの外気浴という流れが最高の心地よさでした。

冷たい水の滝が体に当たることで、サウナで高まった体温を下げ、心と体のリフレッシュを促してくれる「喜助の滝」も完成(取材後完成し現在稼働中!)。せっかくの機会、どちらも味わってみたかった! とにかく愛媛の人たちがうらやましすぎます。

一度味わったら癖になる「喜助の蒸(ジョウ)」

「伊予の湯治場 喜助の湯」は「現代の湯治場」をコンセプトに作られただけに、もちろん温泉も素晴らしい限り。活火山が存在しない四国では貴重な源泉かけ流しを実現。毎分200リットル以上の豊富な湯量と約46℃の源泉温度が、源泉かけ流しを可能にした「椿の湯」をはじめ、人口炭酸泉、歩行浴、ジャグジー、電気風呂など多彩なお風呂が旅行や仕事の疲れを癒してくれるでしょう。

それでもって、2階には愛媛県最大級の岩盤浴施設「喜助の蒸(じょう)」も! こちらは館内着で楽しむエリアで、男女で一緒に入ることができます。

壁面に敷き詰められた、本場韓国産の炭が放つ遠赤外線によって発汗効果が促進される「炭の蒸」(室温は70~80℃)。

炭の蒸

こちらも韓国の伝統的サウナを再現した「薬草の蒸」。番椒(トウガラシ)、紅花(ベニバナ)、生姜(ショウガ)、桂皮(シナモン)など天井から吊るされた10種類の薬草の香りと有効成分が発汗とリラックス効果をもたらしてくれます(60℃)。

薬草の蒸

ほかにも、まるで雲海のようなナノミストの霧が幻想的な岩盤浴「雲海の蒸」(50℃)や9種類の効能が異なる薬石を使用した、仰向けになって利用する穴蔵式タイプの岩盤浴「薬石の蒸」(40℃)。ミネラル岩塩で造られた壁面が浄化作用を高め、美肌やアンチエイジングに効果が期待できる女性専用岩盤浴「美の蒸」(40℃)。6℃前後に調整された室内で、温まった体をひんやり冷やしてくれる「涼の間」。全部で6種類。どれも一度味わうとクセになること間違いなし! サウナとはまた違った気持ちよさでした。

女性専用休憩エリア

「喜助の宿」を拠点に愛媛観光をしてみては

これに加えて、1万冊もの漫画が読めるバラエティーに富んだ数々の休憩処やワーキングスペース、マッサージチェアも利用できて800円は、本当にお得! 1階にあるお食事処「花ゆらり」に出前も頼めるのだから、半分ココに住んでもいいくらい。近所にあれば絶対にココで仕事をするな~。

冒頭でも言いましたが、「喜助の宿」に宿泊すれば温泉、サウナ、岩盤浴に入り放題。駐車場料金は無料、1万冊もの漫画が読み放題など7つのサービスが用意されていて、1泊の料金は通常価格で1人4300円から。これはもう、訪れてみるしかありません。

前回「ココを拠点に、松山市および愛媛県全体を楽しんでいただきたい」とは田中さん。この春どこに旅行するか迷っている方がいらっしゃったら、愛媛を候補に挙げてみるのはいかがでしょうか?

伊予の湯治場 喜助の湯
住所: 愛媛県松山市宮田町4番地 キスケ BOX1階
営業時間:前5:00~深2:00(最終受付は深1:00)このうち前5:00~10:00は朝風呂サービスタイム(第3水曜は朝風呂休)
料金:朝風呂サービスタイム:平日=一般700円、会員550円(前10:00以降も施設利用可能)、土日祝は+50円
※料金など詳しくは公式HP(https://www.kisuke.com/yu-matsuyama/)でご確認ください


岩盤浴 喜助の蒸
「伊予の湯治場 喜助の湯」施設内
料金など詳しくは公式HP(https://www.kisuke.com/yu-matsuyama/information/jou)でご確認ください

サウナ&スパホテル 喜助の宿 松山駅前店 
住所: 愛媛県松山市宮田町4番地 キスケ BOX2階
営業時間:チェックイン=後3:00~11:00 チェックアウト=翌前10:00
料金:予約サイトでご確認ください(楽天トラベル予約サイト
※男性専用施設 ※連泊の際も1日ごとの精算になります

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