Ciao! イタリア在住の木村です。
根っからのサウナっ子で日本では毎日のようにサウナに通っていた私が、欧州各地のサウナと外気浴(かぜ)を求めて、月に1度欧州のサウナリポートをお届けしております。
今回は、イタリア・ボルツァーノ近郊のサウナをご紹介したいと思います。(前回の #14オーストリア・ザルツブルク編はこちらから)
ドイツからイタリアに戻ってきてから一度もサウナに行けていない私。ミラノではサウナがそこまで身近なものではないので、しばらくは我慢かと諦めかけていたのですが、たまたま訪れたボルツァーノに面白そうなサウナを発見。早速行ってまいりました。
世界遺産ドロミテ。西の玄関口“ボルツァーノ”
目的地・イタリア北部のボルツァーノは、ミラノからバスもしくは電車で4時間ほど北東に走ったオーストリアとの国境に近い場所にあり、世界遺産として有名な山地「ドロミテ」の西の玄関口として有名な町(東の玄関口は2026年冬季オリンピックの中心地となるコルティナ)です。
さて、そんなボルツァーノですが、ドロミテ観光の拠点とは異なる一面も。私も訪れるまで知らなかったのですが、このあたりはチロルと呼ばれる地域で、もともとドイツ系住民が住んでいた場所。第一次世界大戦後に、チロルの北側をオーストリアへ、南側をイタリアに譲渡された経緯があり、イタリア国内にもかかわらず、いまだ多くのドイツ系民族が住んでおり、町じゅうでドイツ語が飛び交ったり、看板もドイツ語とイタリア語が併記されているエリアなのです。
サウナ好きのドイツ系住民が数多く住んでいるエリアということは、もしかしたらドイツ式のサウナがあるのでは……と思って調査したところ見つかりました。
イタリアにある“ドイツスタイルのサウナ”
やってきたのは、Therme Merano(テルメ・メラーノ)。ボルツァーノ駅からローカルバスに乗り換えて1時間ほどさらに北部にいった基礎自治体(コムーネ)メラーノにあります。
サウナ以外にも、テルメ(※)、プール、フィットネスジム、医療エリアをそろえる大型施設。サウナを2時間利用する場合、26€(約4,160円、2024年2月現在)でした。テルメメラーノのメニュー詳細はこちらから。
※テルメ(Thermē)は、イタリア語で「温泉」を意味する言葉
さて、まず特筆すべきは、なんといってもサウナの様式がドイツスタイルであること。すなわちサウナがヌードエリアとなっており水着着用不可であることです(14歳以上でなければ入室不可)。イタリア国内にまさかドイツ式サウナがあるとは思っていなかったので、正直驚きでした。そして、サウナも特徴的なものばかり。現地スタッフに聞いたオススメは次の通りです。