「外気浴(かぜ)をもとめて」#15イタリア・ボルツァーノ編

目次

SOUTH TYROLEAN BIO HAY SAUNA

干し草の匂いが室内いっぱいに充満したサウナ。45〜60℃と少し低めの温度で、ゆっくりリラックスができます。また、壁面にはのどかな山岳風景の巨大な写真と干し草を収穫する農家の映像が流れる造り。かなりオリジナリティー溢れるコンセプトで個人的にもイチオシ。

干し草いっぱいのサウナ室 Photo: South Tyrolean Bio hay sauna by Alfred Tschager

STEAM BATH “PASSERSTEIN”

次におもしろいな、と思ったのがこちらのスチームサウナ(温度42〜45℃で、湿度100%)前がよく見えないほどの豊かなスチームの中、小川の映像がスクリーンに流れます。高温度のサウナ前の、肩慣らしにぴったり。

黒ベースでシックで綺麗な室内。Photo:Steambath “Passerstein” by Alfred Tschager

FINNISH SAUNA

そしてフィンランド式サウナ。こちらは中庭にあり、90〜100℃とかなり高温度。収容人数100名の大箱です。開放的な大きな窓がついたサウナ室。アウフグースも1時間に1回開催されます。イタリア語でアウフグースの説明を受ける機会も少ないので、貴重な体験です。

また、私が訪れた際、欧州はちょうどカーニバルの時期だったため、アウフグースもカーニバルのスペシャル仕様。途中で窓のブラインドが閉まり、暗い室内で流す大音量の音楽をBGMに17分のロングセットアウフグースでした。瞬発的な熱さはドイツのサウナほど感じませんでしたが、長時間のアウフグースが終わる頃には汗びっしょりでした。

また、アウフグース終了後にはハーブティーやオレンジなどのフルーツを中庭で振る舞ってくれるのもありがたいポイント。お客さん同士で、お茶を飲みながらサウナ後に団らんしている様子に、どこかイタリアっぽさが感じられます。

大箱のフィンランド式サウナ。South Tyrolean Bio hay sauna by Alfred Tschager

他に、もう1つフィンランド式サウナがあるなど、合計6つのサウナと、水風呂や温水プールなど充実な設備。そして休憩スペースも豊富。今回、私は2時間の滞在でしたが、丸一日過ごしたくなるような居心地の良さでした。

綺麗な休憩スペース。Photo: New Relax area by Alfred Tschager

テルメメラーノ、イタリアに住む日本人の方にもぜひオススメしたいサウナでした。週末トリップにもってこいの距離感なので気分転換にちょうど良い施設。私もまたゆっくりと時間をかけて再訪したいと思います。

プールエリア。綺麗な内装です。Photo: TM Special Night by Alfred Tschager

あとがき

今回のサウナ飯は、近くのレストランでフレンチフライを。ドイツ系民族も数多く住んでいるエリアなので、気のせいか味のレベルも高く感じました。サウナ後の塩分摂取もできてちょうど良い一品でした。

ドイツ人にとってのソウルフード。フレンチフライ

【木村 光留(きむら・みつる)】
ミラノ工科大学の戦略デザイン修士課程で学ぶ大学院生。14年働いたCS放送局を退職して渡欧。サウナが好きすぎてサウナ番組を作ったこともあり。(twitter: @buraraorange)

1 2
シェアお願いいたします
  • URLをコピーしました!
目次