サウナ後は海へ――そして最強に!
――肝心のサウナはいかがでしたか?
「15人くらいは入れる大きめのメインの小屋と、赤い壁と青い壁の小さな小屋が2つあって。そのときは青が一番、熱く感じましたけど、セルフですから、人によっていくらでも温度を変えることができますし。バシャバシャ水をかける人もいますし。その自由な感じも『ソンパサウナ』の魅力なのかなと思いました。ほかに人がいなければ、もうちょっと薪を足してパワー系も味わってみたかったです」
――で、サウナで温まった後は海へザブ~ンと。
「水がキレイかどうかと聞かれると分からないんですけど(笑)、せっかく来たんだから『えいっ!』って飛び込んで。10℃を割るくらい……1月の日本と同じくらいの気温でしたが、めちゃくちゃ冷たかったです!」
――海沿いだし、寒そう~。
「あまりの冷たさに、水から出た後は最強になれましたね。あれほど外気を何も感じなくなったのは初めての経験でした(笑)。ちゃんと階段も手すりもあるので安全は安全なんですけど、意外と深さがあったので恐る恐る入って。でも、周りには泳いでいる人もいて。これが本場か~って。あちらの方は、そもそもの体の作りもスペックも違うんだろうなということを実感しました」
――休憩は屋外で。ととのいイスも、いろんな人たちの善意によってたくさん置かれているようですね。
「小屋のそばにはベンチやイスが置いてあるので、ゆっくり休憩することができました。夜だったので景色は見えなかったですけど、星はすごくキレイだし、夜風は気持ちいいし、何より雰囲気がいい。しかも、青いサウナの横にはなぜかピアノとか楽器が置いてあって、誰かが何かしら曲を弾いているんですよ。この感じいいな~、本場ならではの空間だなと感動しました」

ご飯もおいしい、フィンランド最高~

――フィンランドのサウナ愛好家はどんな印象でした?
「観光客もたくさんましたが、みんなお酒を飲みながらワイワイしていて、でも変に騒ぐ人もいませんし、サウナを楽しむ人たちのコミュニケーションの場として機能している。繰り返しになりますが、フィンランドにおけるサウナの歴史と、それが生活一部であることを肌で感じましたね」
――「ソンパサウナ」に食堂はありませんが、“サ飯(サウナ飯)”は食べましたか?
「サ飯ではないですが、ヘルシンキのカフェで頼んだフィンランド名物のサーモンスープがめちゃくちゃおいしくて! 滞在中、何杯食べたかわからないくらいドどハマりしました。ほかの料理も日本人に合う味付けでしたし、僕が大好きな北欧の家具もそこいらじゅうで売っているし、どこにでもサウナもあるしでホント、フィンランド最高! 直行便1本で行けるので、今度またプライベートで旅行したいですね~」

――飛行機で日本から13時間(かつては9時間ほど)。「日本に一番近いヨーロッパ」と言われています。
「今回は都市部のみを訪れましたが、もっと秘境にあるサウナとか、『神戸サウナ(&スパ)』(兵庫県神戸市)の脱衣所で流れている映像に出てくるような森の中のスモークサウナも行ってみたいです」
――日本と同じく国土の70~80%を森や山々が占めていているところ。風呂(サウナ)の文化があり、シャイで他者に気づかいができるところ。時間を守るところ。玄関で靴を脱ぐところなどなど、フィンランドと日本との共通点はたくさんあります。いつかはフィンランドのサウナへ……と思っている人は、ぜひ出かけていただきたいですね。
「確かに、やさしくて親切で人柄もよかったですし、自然に対する向き合い方も似ているなと思いました。そういう共通点があるからか、どこへ行っても居心地がよかった。サウナもおしゃべりしている人はいるけれど、騒がしくないし、ちゃんとマナーも守る。サウナ好きな人は行って損はないと思います」