<SAUNA BROS.vol.6追想記>オホーツクへの「北のサ旅」も最高

6月30日に発売した「SAUNA BROS.vol.6」。もうお手に取っていただいた方もいらっしゃるとは思いますが……この最新号でも日本全国の実にさまざまなサウナ施設を訪ねて取材させていただきました。

巻頭特集は『夏休みをどこで過ごそう』『いや、秋のシルバーウイークや、なんだったら冬のサウナ旅の情報も!』なんていう貪欲なサウナ好きの皆さんの顔を思い浮かべつつ、いま考え得る中で最も「北」と「南」の、私たちも行きたいサウナ施設を目指しました。

今回は、そんな特集取材のために出かけた、北海道は知床への旅の追想記をちょっとしたためてみました。

目次

空港に降り立った時点でもう最高! 夏の北海道サ旅、開幕です!!

私が子どもだったころは「北海道に梅雨はない」なんて先生たちから断言されていましたが、その“常識”って今でも通用するんでしょうか。ここ数年、ちょっと日本の気候も変わってきた気もしますから。特に夏に向かう今の時期は……暑いわ、ゲリラ豪雨も頻発するわで、数年前と比べたら、ちょっと状況が変わり過ぎていますよね。

そんなことを頭に思い浮かべながら、小雨まじりの羽田空港を出発したのは、東京も梅雨入り間近といわれていたある日の午前7時過ぎ。いやぁ、集合時間も早かったけど、所要時間も短かったですね。もう9時には女満別空港に着いてしまうんですから。

空港から外に出た瞬間、広くて青い空が眼前に開けます。そのとき、私の知識もまだまだイケそうだな、そんな気がしました。この時期の北海道はベストコンディションですね。何より湿気が少ない! 実にカラッと爽やかで、めちゃくちゃサイコー! ほどよく冷たい空気を鼻腔から胸いっぱいに吸い込みます。

手配していたレンタカーの手続きを済ませ、いざ出発です。

今回の取材の目的地は、世界自然遺産の雄大な絶景に浸れる、道東・知床の「北こぶし知床 ホテル&リゾート」と「KIKI知床 ナチュラルリゾート」。女満別空港からだと、春~秋だったら、順当なら1時間半ほどで着く見込みですが……実はその取材は、翌日の朝から行わせていただく予定。

そうなんです。取材前日に現地に入る、いわゆる「前乗り」なわけで、なんと今から今夜の宿に着くまではちょっとしたフリータイム! いろんなところに気ままに立ち寄っていくことが可能なんですね。

どんなことが、どんなモノが、このサイコーな北の地で待っているのか――。期待に胸を高鳴らせつつ、クルマに乗り込みます。

「予感」にしたがって訪れた、ルート沿いの最初のサウナから…大当たり!

今回は3人(編集、カメラマン、ライター)での取材旅なんですが、そのメンバーで軽く相談して決めた最初の立ち寄りポイントに、あっという間に到着しました。

空港からクルマで10分、いや15分くらいのところにある、美幌町の「峠の湯 びほろ」という温浴施設です!

「着いて早々にサウナかよ!」なんてツッコミも聞こえてきそうですが……はい、着いて早々にサウナです。仕方ありません、道中というかルート沿いにあるのですから。もともと“一期一会”の精神は大切にしたいタイプですし、何よりサウナは好きなもので(汗)。

午前10時開店なのですが、9時半くらいには着いちゃったんですね。さて、しばらく待っていたら、徐々に地元の方たちが集まり始めます。平日なので小さな子どもはいませんが、20~30代の方もシニア世代の方もと、顔ぶれはさまざま。

僕らも列に並び、さりげなく周囲をうかがうと、夏季(5~10月)は車中泊用の駐車スペース、ツーリングのライダーがテントを張れる場所を開放していたり。

食堂や休憩室のほかにも地域の人たちがゆったり歓談できそうなスペースもふんだんにあるようです。地方へ行くと、こういう自治体ともつながりがあるように感じられる施設ってありますよね(半・町営みたいな)。そういう雰囲気の施設、個人的に大好きですし、皆さんにもおススメしたいと思っているのですが、その「いい予感」が見事にアタリました!

先ほどからワクワクさせられていた館内全体のイイ感じもさることながら、浴室も、入った瞬間に「おぉ、いいね!」と声に出してしまったほど。立派な、大きな木が組み合わされた高いドーム屋根(「切妻屋根」というそうです)が見事ですし、サウナ室も水風呂の水質も、露天風呂横での外気浴もマジで気持ち良くて……うーん、コレはさすがの北海道クオリティー。1時間ほど滞在したでしょうか。クルマに戻ったときには全員がニコニコの、幸先のいいスタートを切らせてもらいました!

車窓に移り行く風景と、この地を開拓した人々の営みに思いを馳せて

この地域も含め、北海道の郊外の街は本当に豊かな自然に囲まれていますよね。というよりは、自然の中に人々が土地を切り拓いて街をつくってきたのが北海道なんでしょうか。この街も、中心部にあるJRの美幌駅(今は無人駅です!)を少し離れると、広大な畑や田園風景に続いて、美しい緑と水が車窓を徐々に支配してくるように。そして目の前には……どこまでも果てしない大空が広がっているんですよね。

あんまり気持ちが良かったせいか、少し気が大きくなってしまい、ランチにちょっといい肉(道産牛)を食べてしまいました(笑)。でも、それでいいんです! サウナ後の、ドライブ合間の、食の王国の「地の物」です。美味しいのは当たり前ですし、何よりこの幸せな気持ちは何にも代えがたいですから……。皆さんならきっと分かっていただけるのではないでしょうか。

さて、時折、助手席や後部座席の人間が周囲の情報を検索しながら、ゆっくりのんびりとクルマは進みます。いくつかサウナ施設や温泉はヒットするのですが、「かなり遠回りになるなら、今回はこのまま車窓を愉しみながら進もう」ということに。

どんなに遠回りになろうと絶対にサウナ施設は外さず進む、なんてときもあるのですが、今回は、なんていうか……この風景の中を疾走するのが心地よかったんですね。

あ、でも、寄りたいというか訪ねてみたいところもいくつかありました。

この「博物館 網走監獄」もその一つです。なぜ「北の果ての地」であるオホーツク海沿岸部に刑務所がつくられたか。ご存じの方も多いと思いますが、明治政府がオホーツク海からの外国勢力の侵攻を防ぎ、かつ原生林であったこの地を開拓するための道路建設に、囚人=それも重罪人たちを労働者として徴用する政策を思いついたからだと聞いたことがあります。季節を問わずに工事が進められ、あまりの過酷な環境や作業に亡くなった人もたくさんいたんだとか。

いやぁ――。こういう言い方をするとアレですが……見入ってしまいました。厳冬季にはマイナス30℃にもなったという山中での作業の様子の展示には思わず背筋がゾッとします。獄舎内もストーブがあったとはいえ、冬はやはり零下だったそうです。その当時の建物や、囚人たちの暮らしぶりなどを蝋人形で再現していたり。その展示がリアルですし、ビジュアル的にやや凄惨なものもあるので、もちろん万人におススメするというつもりはありませんが、いろいろ思いを馳せたり、考えさせられたり。個人的には行って良かったな、と。気づくと2時間以上が過ぎていました。

念願だった築100年の建物、お店にもイン! エモすぎて、やさしすぎて、悶絶!!

博物館を出て、山中をから網走の市街地へと進んでいくうちに、少し暗くなってきました。時計を見ると、まもなく午後4時。

しばらくすると、目の前が開けました。オホーツク海です。

その海沿いの道を、網走と釧路を結ぶJR釧網本線の線路と並走しますが、ある駅前でクルマを停め、しばし休憩することに。その駅が「藻琴駅」。現在はここも無人駅(昭和時代にはすでに駅員はいなくなっていたそう)です。

かつての駅事務室には「軽食&喫茶 トロッコ」という看板がかかっています。

実はここにも、できれば寄りたかったんですよね。この木造駅舎は路線の開通と駅開設(大正13=1924年)時に建てられたものといいますから、なんと築99年! 待合室も風情に満ち、喫茶店「トロッコ」にもかつての客車の座席を使ったテーブルなどがあって味わいだらけ。昭和63年(1988)にここにお店を構えたそうで、創業35年になるそう。雰囲気がとにかくたまりません。

ちなみに、隣の「北浜駅」にも、同様にレトロな駅舎の中に「停車場」というカフェがあります。こちらはホーム脇の展望台からオホーツク海も望める(なんと海まで約20メートルの至近さ!)絶好のロケーションなのですが、カフェ「停車場」が定休日だったこと、そして、せっかくならオホーツク海は翌日の取材時に真上から眺めたいなんていう気持ちもありました。

ということで、この藻琴の「トロッコ」にお邪魔したわけであります。

店内には、だるまストーブをはじめ、旧国鉄時代の駅や電車の備品や、旅の途中に立ち寄った人々が「足跡」として置いていった名刺があちこちに。なんとも旅情を誘うというか、エモい気持ちになります。エビやホタテ、カニなどがトッピングされ、鉄鍋で供されるという「流氷ラーメン」という名物メニューを食べてみたかったのですが、食材的にシーズンではないということで叶わず……残念。

ということで、もうひとつの人気メニューである牛乳を使った「酪農ラーメン」、そして「シーフードカレー」と「ピザトースト」をオーダーしました。

どれも、ルックスに違わず、どこかやさしく懐かしい味。とても美味しくいただきました。じんわりと、心にもなにかが沁みてくる感じです。

さぁ、小腹も訪問欲も満たせたし、今夜の宿である斜里町まではあと少し。でも、なかなかすぐにはたどり着けません。冬は白鳥やタンチョウなどが来るという湿地帯の風景や知床連山が目に入ってきてしまうのです。気になったところで、その都度、クルマを停めて、満喫しちゃうのですから、そりゃあ進みませんよね(笑)。

「グリーン」は名サウナの証!? 完全にやられた北海道の底力、奥深さに敬意。

カーナビでは「30分ほど」と表示されていた、次の目的地である斜里町の「グリーン温泉」さんに着いたのは午後5時半ごろのこと。通常より倍くらいの時間を要しました。

この施設はその名の通り、道東エリア(帯広など)でも湧出しているモール温泉を源泉かけ流しで提供していて、宿泊もできるようなのですが、全体的な佇まいは……いわゆる、街に古くからある銭湯サウナの雰囲気ですね。

いや、こちらも最高でした。建物の外観も、フロントというか受付も、暖簾をくぐるのではなくドアを開いて入るスタイルの脱衣場も、そして浴室も――。どこを見ても味わいのある懐かしさが満ちあふれています。

サウナ室も、しっかり熱く、気持ちの良い湿度加減。水風呂も日本百名山の一つ、斜里岳からの山の水をかけ流しです! 

目を瞑り、深く息を吸いながら、北海道はサウナが本当に生活に密着したものなんだろうな、と、あらためて思わされてしまいました。だからこそ、こんなにも気持ちいいサウナが、そこかしこにあるんだろうな、と。

そんな素敵なサウナを、じっくりゆっくり3セットほど満喫させていただきましたが、さすがに緯度が高いと、夏は日が長いんですね。施設を後にしたのは午後6時半過ぎ。このころの東京ではかなり暗くなっていたはずの時間帯だったのですが――。目の前に広がっていたのは……きれいなサンセットの夕空でした。

その後、ホテルにチェックイン。近くのごはん屋さんで、夕食と翌日の取材にむけての最終確認・打ち合わせを兼ねた夕食をとって、1日目は終了したのでした。

あ、打ち合わせが終わったあとは、やっぱり3人でちょっと飲んでしまいまして。とても楽しく今日のサウナの体感を言い合ったり、北海道の魅力を語り合ったり。私も「屋号にグリーンというワードが混ざった施設は気持ちがいいところが多いんだよ」なんて持論をブチ上げたりしてました。

カメラマンの奥さんが北海道出身で、小さい頃にコロポックルを見たことがあるそう、という話題も盛り上がりました。お風呂に入ろうとしてタオルを準備したあとに、一瞬その場を離れたそうなんです。用を済ませて戻ったら、なんと小さいオジサンの妖精が、そのタオルを布団のように体にかけて、眠っていたんだとか……。

いやぁ……実に楽しい出張です。まぁ、ただでさえ北海道は奥が深いのに、やっぱりサウナが絡んでしまうと、最高にならざるを得ないです。

取材本番の2日目も……朝から貪欲に、立ち寄りざんまい!

2日目です。それぞれ朝食をとったり、セイコーマートで買い物したりして、朝7時半過ぎに集合しました。

本日の取材は朝の10時から。いつも浴室を清掃されている時間帯に、特別に(清掃との兼ね合いを見つつ)、撮影とサウナを体験させていただく、という形です。その前後に、やはり知床エリアの魅力を体感したいと考え、この集合時間になったのですが……まずは、近くの「天に続く道」へと向かってみました。

それは斜里町の峰浜エリアの丘の上を起点として、国道334号から244号へと続く全長28.1キロにもおよぶそうです。実際に行ってみると、その名の通り、果てしなく続く真っすぐな道路が、まさに天へとつながっているように見えます。

左右、そして天地に広がる大自然や田園風景のパノラマも壮観ですが、何よりこの「道」は人が切り拓いて造ったもの。前日訪れた「網走監獄」で見聞きしたことなども頭を一瞬よぎったりして。先人たちに思わず畏敬の念を感じてしまいます。

思わずこのまま28キロものロード・トゥ・ヘブンを走り出したくなりますが、いやいや、取材です。向かいましょう。

オホーツク海沿いをひた走ります。

すると、右前方から、何やら猛烈な水音(!?)が聞こえます。 

驚きました。大きな滝です。海沿いの国道に面して、こんな壮大な瀑布があるなんて――。やはりすごいな、世界自然遺産。

調べてみると、幅は30メートル、高さというか落差は80メートルもあるそうで……日本の滝百選にも選ばれているそうです。

知床連山の雪解け水が増すこの時期は、最も迫力があるそうで、「いい時季に訪れたんだな」と思いきや、冬はこの滝が凍りつくらしいです。その光景もまた……すごいんでしょうね。見たいなぁ。

なんて見惚れること数分。いよいよ取材時間が迫ってきました。さらにシーサイドを北上すべく再びクルマに乗り込み、約15分。ついに今回の旅のメーンとなる地にたどり着きました。

圧巻の絶景。自然に包まれているかのような開放感に、翔びました!

まずは「北こぶし知床 ホテル&リゾート」です。

取材にご対応いただく担当の方に謝辞とご挨拶を済ませ、まずは撮影&サウナの体験です。8階の大浴場へと向かうと、その最高なサウナ室がありました。床も座面も壁も天井も、室内全体が美しい木で造形されています。直線的なデザインの「KAKUUNA」(カクウナ=写真上)は“流氷”。カーヴィーにうねった加工が視覚的にも楽しい「UNEUNA」(ウネウナ=写真下)は“木の洞窟”がイメージの源。ともにこの知床の大自然がモチーフに取り入れられているということ。

3段のベンチの前面には大きな窓があつらえられており、どこまでも続く水平線と大空、大地の果てが一望のもとに見下ろせます。厳冬期の2月には、この海いっぱいに流氷が押し寄せるそう。これ以上ない「ザ・絶景」が眼前に広がります。

いつまでも見ていられそうなこのロケーション。あのTTNEが監修したというだけあって、このサウナ室の美しいデザインが生み出す世界観やストーブの熱さや調湿具合、そして水風呂や外気浴の環境も実に心地よいです。

つまり、ちょっと信じられないくらいの至福な時間と空間だな、と。そのリポートは現在発売中の「SAUNA BROS.vol.6」にも記させていただきました。ぜひ、このウェブ記事とともに誌面でもその魅力を確認のうえ、よろしければ実際に足を運んでみてください。

本当に素晴らしかったです! 前日からずっと感じてきた、自然の雄大さと人の造るものが見事に融和している気がして、ちょっと感動したというか。外気浴スペースに出たとき、正直、私は……翔ぶかと思いました!

さて。もう1軒、続いて訪問させていただいたのが、ここからわずか数百メートルほど山側に入ったところにある「KIKI知床 ナチュラルリゾート」。ここも同じくTTNEの監修で、今年の1月に浴室全体をフルリニューアルしたそうです。

雄大なオホーツクのオーシャンビューを愉しめた「北こぶし知床~」からクルマでわずか数分ほど走っただけで、今度は北の「森」の魅力を体感できてしまう……。そんな感想を持ちました。今回の取材行程は、はからずも知床=世界自然遺産に“包み込まれる”かのようなサウナ施設のハシゴをしてしまったようなものかもしれません。

いざ大浴場へ! 

男性浴室、女性浴室にそれぞれ2つずつ……計4つのサウナ室は、どれもとても魅力的です。まず、露天エリアに設けられたサウナ小屋「イグルーサウナ」は、薪ストーブへのセルフロウリュがたまりません!

ベンチも含めて、室内全体が濃い色の板材で覆われ、調光も抑えられた「クロウナ」は、座面に座ってすぐに、じっくり静かに自分と向き合うことが可能です。

続いて、こちらのサ室は、幅が広く高さもあるベンチに体を横たえることができる、その名も「ネウナ」。もちろん室内の人数によっては難しいときもありますが、ここに寝転がって豊かな熱を感じたときの気持ち良さは……なんともいえないものがあります。

セルフウィスキングが愉しめる「ウィスキングサウナ」も快適。上記3つのサウナ室に比べて温度はややマイルドですが、その分、湿度が高めのセッティング。体の芯からあたたまることで、気づけばしっかりと玉の汗が!

水深120センチで広さもある水風呂には、「WACCAボタン」という、押すと頭上から勢いよく水流が降り注ぐギミックも仕込まれていて実に爽快(「WACCA」はアイヌ語で水という意味だそう)。森からの風が心地よく通り抜ける休憩スペースも十分な広さがあって……。この「KIKI知床~」魅力も挙げていけばキリがありません。こちらもぜひ「SAUNA BROS.vol.6」でも確認してもらえたら、と思います!

憩いと至福。旅の終わりに訪れた、ととのいの時間

午前10時から、施設がオープンする午後3時まで。限られた時間ではありましたが、実に濃密に、この魅力的な2施設を隅々まで撮影&堪能させてもらいました。

でも、サウナ好きの一人としては、正直……純粋にもう少したっぷり味わいたかったなという気持ちもあります(笑)。

そんな、後ろ髪がひかれるような思いを振り切ろうと、またも3人で軽く打ち合わせて、時間が許す限り、さらに知床を北上し、魅力を堪能しきってみようということになりました。

「このクルマで行けるところまで行って、分け入ってみよう」と……。今思えば、完全に知床ハイ、サウナハイになり、ZONEに入っていたような気がします(笑)。

でも、行って良かったです。

大きな空に壮大な山々。萌えるグリーン。樹々からの木洩れ日。体を、耳をなでていく涼風。普通にキツネが目の前を横切ったり、こちらを見つめるシカと目が合ったりも。そして最後は大海原を望む断崖で深呼吸……。

いやぁ、本当に心安らぐ、至福の時間を過ごさせてもらいました。(途中、クマに注意の看板に、ちょっとだけビビったりして、大きな声を出し合ったことはナイショです)

さて、楽しかった取材も旅程もすべて終了し、一路、再び女満別空港へ。ここでなんと、うれしい誤算が! 往路で存分に寄り道を楽しんだぶん、復路は真っすぐに戻れたわけです。そのため、フライトまで1時間ほど余裕が生まれまして……。

急いで検索すると、空港まで約20分というエリアに「大空町ふれあいセンター フロックス」という温浴施設があることが分かりました! こちらも、名前から類推すると……半・町営のような施設さんかと思われます。大好物なわけで、迷うことなくINすることに!

やや小じんまりとはしていますが、しっかり熱くて静かなサウナ室に、なめらかな水質の水風呂。地元の皆さんも気持ちよさそうに入っていて、思った通り、やっぱり最高のサウナ施設でした。きっちり1時間……「最後の仕上げ」をさせてもらいました!!

ということで、取材としても、非日常旅としても、本当に充実していたオホーツクへの今回のプチトリップは……めちゃくちゃ憩えまくった2日間でした。

本文内でも記したように、「北こぶし知床 ホテル&リゾート」、「KIKI知床 ナチュラルリゾート」の情報や写真は、「SAUNA BROS.vol.6」にも巻頭特集として掲載しています。よろしければ、ぜひそちらも楽しんでいただければと思います!!

撮影=岡本武志 (※一部写真は編集部撮影)

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