2021年12月に発売した「SAUNA BROS.vol.3」で同僚の佐々木千隼投手、岡大海選手と座談会形式で、そして2022年7月に発行した最新号「SAUNA BROS.vol.4」では単独で誌面に登板。千葉ロッテマリーンズ、いや、プロ野球界きってのサウナ愛好家、石川歩投手の月イチ連載がこの「SAUNA BROS.WEB」でスタートします。
更新日は背番号にちなんで毎月12日に(今後、可能な限り12:37にアップ予定)! サウナについてのあれこれを、これから毎月うかがっていきます!
◆まずはサウナ歴、サウナの思い出を
――またサウナのお話がうかがえて、とてもうれしいです。
「いや、僕の方こそサウナは好きで、サウナの話を聞くのもするのも好きなので。よろしくお願いします」
――前回お話をうかがったときに、それはうすうす感づいていました(笑)。そもそも石川選手が本格的にサウナへ行かれるようになったのは学生時代っておっしゃっていましたね。
「そうですね。それまでも時々は入っていたんですけど、意識的にサウナに行くようになったのは大学(愛知・中部大学)2年くらいの頃ですね。その頃はホント……週5くらいで入っていました(笑)。愛知の守山にある『竜泉寺の湯』へよく行っていました」
――あ、名古屋守山本店ですね。あの、夜景が綺麗な写真で有名な。大学(春日井市)からも近いですね。
「そうですね。きっかけはよく覚えていないんですけど、そのスーパー銭湯で、湯舟に浸かってサウナ室に入って、そのあと水風呂に入った時の気持ちよさが、『あぁ、すごくいいな』って思って。最初の頃は休憩を挟まずにサウナ室と水風呂を往復していました(笑)」
――すごいですね。週5日ペースですか。
「行ってるときはそのくらい行っていましたね(笑)。体がめちゃくちゃ軽くなるし。それで通うようになってハマってしまったというか」
――大学2年というと、そこからもう14~15年くらいになるわけですが、以来ずっと?
「そうですね。社会人(東京ガス)時代も、まぁ、ちょいちょい行っていました。地元でも、遠征先とか大会とかあると、地方でも行きたかったところに行ったりして」
――東京ガス野球部は、練習は大森グラウンドでしたっけ?
「そうですね。だから『平和島クアハウス』(現・「天然温泉 平和島」)とか、大井町の『おふろの王様』とか。遠征先でいえば、名古屋へ行ったら『ウェルビー』とか」
――ウェルビーいいですよね。栄も今池も名駅も。ずっと行きたかったんですか?
「いや、実は栄とかには大学4年の頃に行ったことはあって(笑)。以来ずっと好きなんですけど。僕は今池も好きですけど、やっぱり栄が好きですかね」
――あ、失礼しました(笑)! そりゃそうですよね、春日井なら名古屋まで、そりゃぁ、行きますよね。当時は週5日ペースですもの。
「いえいえ(笑)」
――で、プロ入りしてからは?
「まぁ、同じような感じです。遠征先でも行ってましたし、大森や大井町近辺も引き続き行っていましたし」
――千葉からも?
「そうっすね、土地勘もあるし(笑)」
◆ズバリ、サウナの魅力とは!?
――なるほど。でも、先ほど「体が軽くなる」っておっしゃっていましたが、それってスポーツ選手にとってはめちゃくちゃ重要なことですよね。
「そうですね。あと、僕にとって、サウナはほかにも重要な効果があって。あの、試合で投げた後って、ちょっとアドレナリンが出過ぎちゃうのか、眠れないんですよ。体はすごく疲れているのに。それが、サウナに行くとスッキリして落ち着くのか、すごく寝やすくなって、よく眠れるんです。睡眠の質もいいのか、起きたあとの疲れの残り方も全然違うんですよね」
――それって……じゃあ、石川選手にとってはマストじゃないですか、サウナ。
「そうなんです。僕、投げたあとはサウナ行かないと寝れないんです(笑)」
――って言うより、あんなにマウンド上でクールというか、ポーカーフェイスなのに、アドレナリン出まくってるんですね。
「いやいや(笑)、はい。出てると思います」
――では、コロナ禍になって困ったんではないですか?
「そうなんですよ。だいぶ参りました……」
――あの、連載スタートにあたって、サウナにまつわる写真を見せてくださいってお願いしたら、テントサウナの写真を送ってくださいましたが、これは?
「これは……僕のですね。それこそコロナ禍でサウナへ行けなくなって、それで、去年買ったんです」
――行かれないのなら、自分でやるぞ、と。
「はい。やっぱりどうしても入りたかったんで(笑)。自分に合うかどうかいくつか試したりして、これを買いました」
――いかがですか? テントサウナ。
「良かったですよ。この写真は時期的には去年の春くらいのものですかね。キャッチャーの江村(直也)と、DeNAベイスターズに移籍した有吉(優樹)選手と一緒に行ったときのものですけど……テントサウナは自由度が高いのがすごくいいなって思います。温度とかも自分たちの好きな設定にできるし、ロウリュも周囲のほかの皆さんに気兼ねなく楽しめるし」
――春くらいですか。水風呂というか、クールダウンは?
「あのときは相模原の、けっこう山深いところの川沿いでやったんですけど、適温でしたね。水温は11~12℃くらいだったかなと思うんですが」
――いやぁ、冷たい! キンキンじゃないですか!?
「そうですね。でも、テントサウナの温度というか、体感温度自体、かなりアツくできるんで。自分たちの好きなように(笑)」
――なるほど(笑)。
「本当に自分たちのプライベートな感じで楽しめて、かなりいいなって思います。自然の中に行くこと自体、かなりいい気分転換にもなりますし」
――じゃあ、結構、それからも?
「いやぁ、それが……なかなか行けないんですよね(笑)。できれば月1回くらいは行きたいんですけど、なかなか(苦笑)。一度、長野の『The Sauna』へ行きつつ、途中でテントサウナもやって、みたいな計画も立てたことはあったんですが、実現できなかった(笑)。タイミングさえあれば、ぜひ行きたいんですけどね。どんなに時間がかかろうと、距離があろうと、それは苦じゃないんで」
◆生活圏での「サウナピンチ」。その活路は……?
――やはりオフの期間とかでないと難しい、ですかね……。そうすると、シーズン中は厳しいですね。
「そうなんです。厳しいんですよ。でも、最近は貸切タイプとか個室タイプのプライベートサウナも増えてきてるんで。それはちょっとありがたいなって」
――たしかに!
「完全に他の方との接触がないので。ちょっと寂しい部分はありますけど、そういう意味での安心感があるところが出来てきているっていうのは、本当にありがたいです。なので、ちょっと検索して、行ける範囲でそういう施設へ行ったりしてますね」
――今のこの時代、プロスポーツ選手には、本当に必要かもしれません。
「テントサウナと同様に、完全にマイペースでできるというのも魅力ではありますよね。ルーティーンや動線とか、自分好みにできるっていう」
――石川選手の中で、施設選びで大事なポイントってありますか?
「僕は、そういうソロタイプのサウナでも、やっぱりシャワーだけじゃなくて水風呂があるところがいいです。これは必須かな。あとはサウナ室もセルフロウリュができたらうれしいですね」
――やっぱり「熱く」できて、全身を水で包まれて「冷たく」したい。
「そうっすね。で、それプラス外気浴があったら最高なんですけどね。あとは、それぞれのクオリティーが高ければ言うことないですけど、それは望みすぎなんで(笑)」
――はい(笑)。でも、お話を聞けば聞くほど、石川選手にとっては、サウナへ行ける行けないというのは非常に重要ですもんね。早くコロナが収束しないと!
「その通りなんですよね……。まぁ、本当に、状況を見ながらうまく付き合いながら、出来る範囲、行ける範囲で楽しみたいと思います」
◆チーム内、球界の「サ友」の話(!?)
――ちょっとしょんぼりな感じになっちゃいましたが……。「vol.3」の取材で佐々木千隼選手、岡選手とお話しさせていただいたとき、チーム内での石川選手の「サウナリーダー」っぽい感じをすごく感じたんですが。
「いやいや、そんなことないですよ(笑)」
――いや、「サウナのことなら石川さんに聞け!」みたいな雰囲気でしたよ。
「いやいや(笑)。たしかに、よく聞かれますけどね(笑)」
――サウナの魅力って、聞かれたらどう伝えてるんですか?
「う~ん、口ではうまく伝えられないっすね。『とりあえず、一緒に入りに行こうや』っていう(笑)」
――カッコいい! 「一緒に入りに行こうや!」。
「まぁ、そんな感じですね。行かれなくても、どこどこがいいよ、とかを教えたりしてはいます。でも、前にもお話ししましたけど、チームに他にも結構なサウナ好きはいるんで。同じピッチャーが多いですけど、東條(大樹)とか、田中(靖洋)さんとか。僕だけじゃなくて、みんなに聞いてるんじゃないかな。実際に僕もみんなと情報共有はしてますし。『あそこが良かったよ』とか(笑)」
――やっぱりそうなんですね! そうやって輪が広がってるんだ。
「そうですね。あと、さっきテントサウナを有吉と一緒にやったって言いましたけど……有吉がベイスターズでもサウナを広めたっぽいみたいな話は聞きました(笑)」
――マジすか。
「はい。大貫(晋一)選手とかはサウナ―になったらしいです(笑)」
――すごいな、ロッテ、そしてロッテ出身のガチ勢(笑)。「マリーンズサウナ部」とか、もっと言うと「プロ野球選手会サウナ部」とか、本当にできちゃうんじゃないですか?
「いいですね、それ。作りたいなぁ。どれだけいるかは分からないですけど」
――メリット、多いですよね?
「そう思います。情報共有して。どこの施設がいい、とか、各ホーム、フランチャイズのそばの施設を紹介しあったり」
――それこそ、「こういう効果に俺は使ってる」とかも。あとは、ドラゴンズやホークスの選手だったら、それぞれウェルビーの最新情報(注=名古屋に3店舗、福岡に1店舗あります)とか。
「ですよね。でも、施設の情報共有はマジでいいですよね」
――たぶん、読者も各地方の施設のことを知りたいという人は多いと思うんですよね。この連載でも、次回以降、各地を転戦されてきた石川選手の思う全国の施設の情報も含め、いろいろとサウナのお話をうかがいたいと思います。
「分かりました! 僕もネタをいろいろ考えたり思い出したりするようにしますね」
――ありがとうございます(笑)。ちなみに第1回の今回ですが、マリーンズの本拠地そばで石川選手がお好きなところを教えてください!
「あぁ~、難しいなぁ。選べないんですよね、なかなか。あ、でも気になっている施設としては、錦糸町の『ニューウイング』ですね。これまでそれぞれ特徴のある2つのサウナ室があったんですけど、最近、3つ目の新しいサウナ室ができたらしくて気になってます。水風呂も広いし、冷たいのと少し優しめのと2つあるし。あぁ、そうですね……ニューウイングが、いま気になっています(笑)」
【石川 歩(いしかわ・あゆむ)】
1988年4月11日生まれ。富山県出身。右投右打。滑川高から中部大、東京ガスを経て、2013年ドラフト1位で千葉ロッテに入団。2014年に新人王。2016年に最優秀防御率のタイトルを獲得。ストレート、シンカー、カーブ、スライダー、フォーク等多彩な球種と精緻な制球力を武器に活躍。
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