
モイ~。
本日も祖師ヶ谷大蔵駅前にあるマイホームサウナ「自問自答」の休憩椅子に横たわりながら、この原稿をスマホでポチポチ書いています。
僕の自問自答サウナルーティンは少しフェチっており、現在「おぉ~アマノの言うこと分かるわぁ」という共感者を探しています。
自問自答のサウナで汗をかいた後、水風呂に入水する前にシャワーを浴びます。僕は、この時「あえて」シャワーの温度を調整せず、僕の前にシャワーを利用した人が設定したシャワー温度で浴びるんです(自問自答のサウナは個室ですが、シャワー、水風呂は共有)。正直、僕の好みの水風呂温度は、”13~15℃”くらいで、まぁまぁ冷水好き。ただ、水風呂前の汗を流すシャワー温度は、”25℃”くらいの、サウナ後に浴びる温度としては高めで体感「お湯」に近いのが僕の好みなんですね。
自問自答以外のサウナ施設を利用した際、水風呂浴槽の縁に置かれている桶で、水風呂の水をすくってカラダにかけている人が多いですが、「あえて」水風呂から少し距離があっても”湯”を桶ですくいに行ってカラダの汗を流してから水風呂に入る人を時々見かけます。僕はそっち派なんですよね。
ではなぜ、自問自答でシャワー温度を自分好みの”25℃”に調整せず、前の人の温度調整のまま浴びるのか。
それは、自分自身で「気持ち良さ」を”コントロール”した時に感じる「幸せ」の量と、”偶然”勝ち取った時の「気持ち良さ」の幸せ量はイコールではないからです。
特にシャワー温度の面白いところは、今のように冬であれば、シャワーから最初に飛び出してくる水の温度は水道管が外気で冷やされているから「冷たい」んですよ。で、正解の設定温度はその3~5秒後に判明するわけです。この待っている間の「3~5秒」がたまらん!!
すごいドキドキするわけではないけど「このまま冷たいままなのかい、それとも温かくなってくるのかい、さぁどっちなんだい!」っていう「なかやまきんに君」状態。
冷たいままなら「そっちかーーー」ってなるし、自分好みの温度ドンピシャに水温があがってくると「こっちきたーーー!」ってなる。自問自答にはシャワーが2つあるからどっちのシャワーを選ぶかでも結果が変わってくるわけです。結局、自分の「タイミング」で幸せを得られる時とそうでない時がある。これを自問自答で繰り返してると自分の”サウナ運気バロメーター”を感じることができるんですね。まっ、自分好みのシャワー温度が連続してサウナ運気バロメーター上波を感じたからと言って、他に良いことが連発するかというとそんなことはないんですけどね。あっ、でもパチンコへ行ってからサウナへ行く時より、サウナ入った後にパチンコへ行く時のほうが勝率は間違いなく良いです。これ科学的に証明できたらサウナの新たな効能としてサウナーギャンブラー爆増しますね(笑)。
僕はなんでも「イベント」にしたがる傾向があり、この「シャワー水温」もしかり。例えば、電車に乗ってて次の停車駅でこの扉から最初に乗ってくるのは「男性、女性、若者、年寄」予想とか、自動改札で自分の前に並んで通ろうとしている人が料金不足とかで「止めてしまう」予想とか。予想通りに「キンコーーン」って自動改札のゲートが自分の前の人で閉まると「よっっしゃあああ~」って心の中で叫びます(笑)。
え~、またしてもくだらない話題でスタートしてしまいましたが、今号も前号のSVリーグ試合視察エリアサウナ探訪の続きで、大寒波が日本を覆う2月上旬、名古屋→金沢→富山の3泊4日出張の合間で堪能したサウナ施設体験記をお届けします。最近、出張が多いんですけど、出張先で訪れたことのないサウナに行けるから出張が苦じゃないんですよね。どちらかというとサウナのために出張してるような(笑)。

王道にして革新的! ついに訪問「ウェルビー栄」
まず、出張初日は、愛知県刈谷市からスタート。刈谷市役所から講演依頼を受け、始めて刈谷駅に降り立ちました。駅前には当然のごとく名古屋発祥のフルサービス型喫茶店「コメダ珈琲」があります。今では、都内もそうだし他の都市にも展開しているコメダ珈琲なので別に物珍しいわけではないんですが、何がすごいって駅前のコメダ珈琲から目と鼻の先、徒歩1分くらいのところにもコメダ珈琲がある!
コンビニ並みの出現率のコメダ珈琲!!
この2店舗、なにか違いあるんですかね? 分かる人いたら教えてください。
講演は夜に行い、講演終了後も聴講者の方々と話をしていたら21:30をまわっていました。僕は今まで何度か名古屋方面への出張はあったものの、いっつも詰め詰めのスケジュールで宿泊することなく東京へとんぼ返りだったため、名古屋と言えば、そうあのサウナの名店「ウェルビー栄」へ行ったことがなかったんですよ。
でもこの日は名古屋宿泊だったため、講演後にウェルビー栄へ行くことを講演が決まったコンマ0秒後には決めていました!
ただ、この日夜飯を食べておらず腹ペコだったので、ウェルビー栄へ行く前に近くにある中華料理「味仙 矢場店」へ。名古屋メシといえば味噌カツとか手羽先、あんかけスパゲッティなどありますけど、今まで一度も食べたことのなかった名古屋名物・味仙の「台湾ラーメン」をチョイス。
店に着いたのはもう22:00を回っていましたけど、店内は新橋にいそうなサラリーマンからカップル、サークル終わりの学生の団体などで満席。中華料理屋さんながら営業時間は深夜0:30までやってるのか。東京じゃなかなかないですよね。味仙のスタッフは、厨房からフロアまでオール中国(台湾?)人。「ここ日本だよね?」と思うくらい中国語が飛び交ってました。新幹線で東京から1時間半くらいの距離なのに全然違うのね。
店内は混雑してましたけど、注文した台湾ラーメンはすぐ出てきました。小ぶりのどんぶりに見るからに辛そうな唐辛子が目視できる。で、実際食べてみるとやっぱり辛い!! 台湾ラーメンって全然味が想像できなったけど、川崎フロンターレ在籍時代、よく食べた川崎のソウルフード「ニュータンタン」に似てる感じ。辛くてニンニク効いてて腹の中から温まりますね。合わせてニンニクチャーハンも注文しましたけど、パラパラチャーハンではなく僕好みのしっとり系でめちゃくちゃ美味! 餃子、杏仁豆腐も追加注文したけど全部美味い! もう腹パンパンまで味仙を堪能したけど、サウナ後にサ飯として食べたかったわ。
味仙を出た時にはもう既に23:00をまわってましたが、この後、それこそ本日の「メインディッシュ」であるウェルビー栄へ!
雑誌やテレビでもう度々見ていたので、なにか初訪問とは思えません。とは言いつつ、ウェルビー童貞を本日卒業できるかと思うと、嬉しくて嬉しくて……ウェルビー栄の外観から写真を撮りまくっちゃいました(笑)。
金曜の夜だったこともあり、深夜でも混み合っていましたね。それも若い人が多い。
浴場内、まずはメインの高温サウナ室へ。室内も既に色々な媒体で確認していましたけど、思った以上にサウナストーブがデカかったです。でも、ものすごく熱い! というとそんなこともなく、3段目の席が僕にはちょうど良かったです。新小岩にあるサウナレインボーの3段目なんて、副支配人のタケさんこと竹内さんがロウリュ担当したら、もう5秒も座ってられないですからね。
自問自答だとだいたい12分くらいサウナ室にいるんですけど、この日はもうちょっと長く15分くらいサウナ室に入ってました。理由は、ウェルビー栄店一番の楽しみにしていた「アイスサウナ」に入るためです。
僕の家の近くの「祖師谷温泉21」っていう銭湯(2023年に閉店)には「冷凍サウナ」が併設されていました。一人用のスタンディングで入る冷凍庫みたいなつくりで、もちろん空気の温度はマイナスで寒いんですけどキンキン水風呂はついてませんでした。
ウェルビー栄は「冷凍サウナ」っていう名称の部屋もあるのに、さらにその上をゆくマイナス25℃、水風呂温度3℃という「アイスサウナ」の部屋があるんですねえー。もうこれをずーーっと体感したくて楽しみにしてたんですよ。なので、いつも以上にしっかり蒸された状態でアイスサウナへ向かいました。
アイスサウナ室のドアを開けて中に入ると、壁も結露が凍結していてもう部屋全体が真っ白! 異国! フィンランド、いや北極南極!
急激に体温が下がっていくのを感じたので急いで水風呂に入ろうと足の指先から入水……を試みるも水風呂表面が凍っていて入れない!! いや、厳密にいえば入ろうと思えば入れるけど氷の膜が足に刺さって流血しそう! 水温3℃って聞いていたけど、長い時間だれもアイスサウナ室を利用していなかったためかマジで凍ってました(笑)。
結局、アイスサウナ水風呂に浸かることなくそのまま退散して17℃の水風呂に入りました(温かく感じましたわ)。
その後、セルフロウリュができるサウナや高温サウナ室での足湯やストレッチしながらのロウリュサービスなどを受け、気が付けば深夜1:00までウェルビー栄を大満喫。名残惜しさもあり帰りも写真撮りまくりました(笑)。
ウェルビー栄はサウナ界では超有名だし、老舗だし、心安らぐ安定の、王道のサウナ施設ではありますけど、アイスサウナしかりストレッチしながらのロウリュサービスやまるでフィンランドにいるかと錯覚するような休憩室だったり、今まで体験したことのない尖がった部分もあったりとても革新的かつ先進的。例えるなら、演歌の大御所、北島三郎が「まつり」をリオのカーニバルでサンバ隊と共に披露しているようなチャレンジングな姿勢……。違うか(笑)。







心の角を削ってくれる大垣サウナ
ウェルビー栄を超堪能した翌日の出張2日目、実は名古屋から金沢に移動する前に少し寄り道する形で、電車に30分くらい揺られ「大垣サウナ」へ行ってきました。アマノ、大垣サウナも初訪問です。
大垣サウナもメディアで多く特集が組まれる有名店のため初訪問ながら動画静止画で色々情報をインプットしていました。最新サウナ施設とかサウナ室が多種多様とかそんなことはないんですけど、昔ながらの「町サウナ」で、その老舗の「味」に惹かれたサウナファンが全国から訪れている施設です。大垣駅から徒歩20分くらいかかるので、他都市から訪れる多くの人はタクシーを利用。僕も大垣駅からタクシーで向かったのですがタクシーの運転手さんが「風光明媚な場所にあるわけでもないし、古い温浴施設だけど大垣サウナへの客は毎週乗せるね。スーパー銭湯へ行っちゃうからオレは行ったことない」って言ってました。
うーーん、物の価値って面白いですよね。近く人にとっては「日常」過ぎて、そのものの価値を見い出しづらいけれど、離れたところから「日常ではない人」がそのものを見て、感じた時に価値を見い出しやすい、と。
僕は、この感覚というか法則を地域スポーツクラブづくりにすごく応用しています。地域には存在するんだけど、地域の多くの人がその価値に気が付いていない、活かし方が分からないものって沢山あると。だから地域の人が価値あるものと思っていないものを少し離れたところから見て、感じて、どう活用すれば価値あるものになるか常に考えてますね。
例えば、現在僕がプロモーション部長として活動している葛飾区からJリーグ入りを目指すサッカークラブ「南葛SC」。先日、知り合いから「ねぇアマノさん、デコトラのパーツやアイテムの製造シェア全国7割を占める『ジェットイノウエ』という会社が葛飾区にあるの知ってます?」と言われました。昨年2月に南葛SCにジョインして葛飾のことは自分でも色々調査していましたけど、全くのお初情報でした。実際に『ジェットイノウエ』の名前をパソコンで検索してみると、僕も大好きなテレビ番組「マツコの知らない世界」で特集されていたり、その会社が運営しているYouTubeチャンネルの登録者数が40万人を超えていたりとなかなか個性と発信力のある会社じゃないですか。しかもしかも、その本社は南葛SCのクラブオフィスから歩いて”15分”という近距離に存在している! 葛飾区在住のクラブスタッフにそのことを告げると「名前は知っていましたけど詳しく何をやっている会社かは知りません」と”知ってはいるけど気に留めていない”存在。葛飾区役所の職員の人にも尋ねてみましたけど「その会社と企画を一緒にしたことはないですねー」とのこと。
僕からしてみると、この「デコトラ」と「葛飾区」の繋がりはめちゃくちゃ「お宝」ですよ。だって、デコトラの世界って「非日常」じゃないですか。その「非日常」を知る、体験するチャンスが葛飾区にはあるってことですから。ジェット/・イノウエ自体はデコトラを販売している会社ではないけど、全国シェア、7割のデコトラパーツを販売しているなら必ずこの世界のスペシャリストで、デコトラ界のことは熟知しているはず。ということはジェットイノウエの皆さんに協力をしてもらえれば「デコトラ」を絡ませた葛飾区地域性MAXの超絶面白楽しい尖ったホームゲームイベントができるかもしれないと。
なので、現在このジェットイノウエさんの協力を得て「デコトラ」イベントが出来ないか鋭意調整中です。カタチになりそうならまた報告しますね。
「灯台下暗し」とは良く言ったもので、近くにあり過ぎると当たり前すぎて、そのものを「どう活かすか」「どこに価値があるか」が見えづらくなると思います。「地域資源」と言われるものは地域住民じゃない人のほうが見えやすい気がします。
さて、話を大垣サウナを戻します。
大垣サウナのエントランスは独特でしたね。なにが独特って、靴を靴箱にしまいその「鍵」をフロントに渡すっていうのがだいたいどこの温浴施設も普通じゃないですか。大垣サウナは「靴自体」をフロントで渡して「鍵」を受け取るという僕自身お初なシステムでした。これ、洗ってないクッサい靴をフロントに渡すのは恥ずかしいし失礼ですね。まっ、そんなこと一切気にしませーんって感じの明るいオバちゃんが対応してくれましたけど。
年季の入った味のあるロッカールームで着ていた服を脱いだのですが、ロッカーには館内着もタオルも入っていません。浴場へ行くには再びエントランスの横を通らなければいけないので、少し躊躇しましたが「生まれたままの姿」で移動しました(この裸体移動が正しかったのかはわかりませんが、誰も気に留めてなかったです)。
浴場に入る入口にタオルと「サウナパンツ」が山積みになっており、ここでサウナ室内は「サウナパンツ着用型」だと知ります。大阪「ニュージャパン梅田」もこの方式だったので別に驚きはしなかったですが、このサウナパンツ着用型とそうでない境目の都道府県ってあるんですかね? ちなみに餅は岐阜県の関ヶ原を境に東が「四角」西が「丸」。カレーは奈良県を境に東が「豚カレー」、西が「牛カレー」らしいです。
サウナ室は、昭和ストロングスタイルのドライサウナでアチチアチチの115℃!! 肌がピリピリするサウナに入るの久しぶりだったけど、これはこれで気持ちいいなぁ。サウナ室のテレビをボーっと見ているようで見ていないような何を考えるわけでもなく、ただただ居心地の良い空間を楽しむ。最近、湿度がどうとかアロマの香りがどうとかスタイリッシュさとか清潔感とか色々細部にこだわるサウナが出てきて、それはそれで僕は嫌いじゃないですけど、大垣サウナのように僕が小学生の時に親父と行った昭和銭湯の記憶がよみがえってくるサウナは大好きですね。郷愁を誘うってこういうこと言うんだな。
大垣サウナには外気浴もないし冷風機なんて付いてないですけど、地下水かけ流し15℃程度の極上水風呂に入って昇天。サウナ後、2階にあるお食事処で生姜焼き定食を食べて、休憩室で横になった時、精神的に角ばってた部分を大垣サウナという、サウナ室含む全施設の「ヤスリ」で角をまるーーく削ってもらった感じがしましたね。あ~また再訪したいな。
今回、仕事終わり&途中に探訪した名古屋近辺のウェルビー栄、大垣サウナの体験記となりましたが、大垣サウナ後に大寒波が訪れている金沢に移動しました。途中電車が止まってしまい、1時間以上足止めくらったり、ようやく到着した金沢は、あまりの強風で身体がのけぞるほどの悪天候でしたが、そんな時でも心が前向きになれるのは「この後サウナ、この後サウナ」と楽しみがあるからです。次号では寒波の中で探訪した金沢、そして富山のサウナ施設についてお届けします~。それではモイモイ~。









天野春果(あまのはるか)
東京都出身。1993年からワシントン大学でスポーツマネジメントを学ぶ。帰国後は富士通川崎フットボール(現川崎フロンターレ)に就職。以降、”J最強企画屋”としてサポーターに愛されてきた。27年間勤めた川崎フロンターレを退社後、新会社Two Wheel Sports(略してTWS)を設立。代表取締役社長に就任した。
※天野春果連載「企画屋アマノ〜アイデアのととのえ方〜」はこちらから
ウェルビー栄
■住所:愛知県名古屋市中区栄3-13-12
■営業時間:前5:00〜深0:00 ※最終退館は深2:00
サウナシアター開放時間平日=後3:00〜11:00、土日=後0:00〜11:00
※料金やその他詳細は公式HP (https://www.wellbe.co.jp/sakae/)からご確認ください。
大垣サウナ
■住所:岐阜県大垣市三塚町1222
■営業時間:日〜金=前11:00~深0:00、土=前11:00~翌前9:00 ※年中無休
■料金:1,700円、サービスタイム=1,100円(後9:00~)、日曜朝風呂=1,000円(前6:00~9:00)
※その他の情報は公式HP(https://www.ogaki-sauna.com)からご確認ください。
自問自答 祖師ヶ谷大蔵店
■住所:東京都世田谷区祖師谷3丁目32−14 YAMATOYA BLD 1F
■営業時間:24時間営業
※男性専用、会員制のサウナ施設
※その他詳細はこちらから