
サウナを愛するアスリートはたくさんいらっしゃいますが、プロ野球・千葉ロッテマリーンズもガチなサウナ好きが数多く所属するチーム。そんな同球団の“サウナ愛好家”選手たちに、さまざまなお話をうかがっている当連載。
2025年シーズンのマリーンズで輝きを放った選手の中でも、この人のたくましくも豪快な投球フォームは、1年を通じてチームに、そしてファンに活力を与え続けたのではないでしょうか。
開幕当初から、まさにフル回転。さまざまなシチュエーション・役割でマウンドに上がり、最後はセットアップ左腕としてシーズンを終えた高野脩汰投手。
37登板で投球回数は53.2イニング。5勝(3敗)15ホールド、防御率1.84と、ほぼキャリアハイの成績を残し、見事に飛躍を果たしたシーズンとなりました。
そんな高野投手のサウナの活用法とは? 昨オフにインタビューした際も、マウンド上での厳しい眼差しとは打って変わった柔和な表情で気持ち良さを語ってくれた同選手に、またまたお話をうかがってみました!
<高野投手の前回インタビュー(座談会)はこちらから。また、当連載の過去記事はこちらから。未読の方はぜひあわせてお読みください>



フル回転でチームを支えた3年目のシーズン。「飛躍」の陰にサウナあり
――今シーズンはプロ野球界でも唯一無比の、豪快なフォームを本当にたくさん見ることができて! 球威も鋭さも本当にすべて成績や数字に反映されているかなと思います。
「ありがとうございます。投げるボールについては自分自身でも過去2年よりもかなり良くなったと思っていますし、対戦したバッターの反応というか、手応えもこれまでとは全然違っているので、自信を持って試合に臨むことができていた気がします」
――試合中盤からのロングリリーフで、相手に流れを渡さず味方の逆転を呼び込んだり、僅差で競り合うゲーム終盤のイニングも任されたりと、登場する場面も多様。まさに大車輪の奮闘でした。
「学生のときも社会人時代も先発が多かったですし、(昨年までも)リリーフで複数イニングが多かったので、スタミナという点で自信はあります。だからどの試合でも、常に長い回を投げる心づもりはありました。
その一方で、もちろんゲームの結果を大きく左右する終盤ではより一層気合が入りますし……。本当に与えられた場所、声がかかった機会でただ力を尽くすだけ。そう思って毎日を過ごしていました」
――今季は、シーズンを通じてほとんどチームに帯同されて。入団3年目で、初めての経験かと思います。
「そうですね。シーズンの最初の頃に1ヵ月くらいファームでしたが、それ以降はほとんどずっと一軍のゲームに帯同させてもらいました。単純に比較はできませんけど、(一軍は)やっぱりより緊張しますし、抑えたときの喜びも大きいので、本当に毎日が充実していましたね」
――逆に、体を休めるタイミングとか、気が休まる時間とか。そのあたりの調整で大変になったり、苦労されたりなどは?
「たしかに難しいときもありますけど、きちんと休養というか“投げない日”はつくってもらえているので。リフレッシュの時間をサウナで摂ったり、休みの日にしっかり体のメンテナンスにも行ったり。そのあたりを、自分でもうまく調整するように心がけて」
――サウナは、やはりいいリフレッシュですか?
「はい。遠征先でも、ホームや関東でのシリーズでもコンスタントに行っていますし、自分にとってはかなり大切というか、相変わらず必要な時間ですね」
――なるほど。では、そんな毎日の中で、今季、印象的だったサウナってどちらになりますか?
「いろいろ行かせてもらったんですけど、何回か行った『神戸サウナ』(「神戸サウナ&スパ」)は、やはり印象に残っていますね」

サウナ室や水風呂。さまざまなもてなしにも感動した「神戸サウナ&スパ」
――何回か行かれたんですね。高野さんは学生時代を関西で過ごされたと思いますが、当時は「神戸サウナ」へは?
「いや、自分は大学生活の後半……4回生くらいのときに、“やっとサウナの良さに気付いた”みたいな感じなんです。それまでも温泉とか温浴施設自体にはよく行っていたんですけど、サウナについては遅咲きで(笑)。
当時よく行っていた施設というのも、近くのスーパー銭湯とかが多くて。正直、学生のときは(「神戸サウナ」は)存在すらもよく知らなかったというか、ぜんぜん僕の視野になかったんですよね。今思えば、もったいないですけど」
――では、まさに今年の遠征時に初めて訪問されたんですね。いかがでしたか?
「ほんと、普通に最高でした。サウナ室の種類もたくさんあるし、温度も湿度もそれぞれ気持ちいいし。水風呂や休憩スペースも、すごく快適で。
それ以前に、まず建物に入ったときから漂ってくる香りなんかがすごく良くて。“おぉ〜っ、いいなぁ!”って、その時点で思わされる感じでしたね。
ほかにも、お尻の下に敷くサウナマットが、あんなに山積みになって用意されていたりするのもちょっと驚きました。一回使ったら次はまた清潔な新しいのを気持ちよく使わせてもらえるのって、すごく嬉しいじゃないですか」
――いいですよね。ただただうれしいというか、気持ちがほぐれるというか。ロッカーエリアに用意されている館内着なども、見るだけでほっこりしたりして。
「そうなんですよね。浴室までの階段の上がり下りとか、ほんのちょっとの移動だけの間でも、あれに着替えさせてもらえるって……ちょっとぜいたくというか、すごくいいなって。自分もすごく思いました」

――あのブルーやグリーンのかわいいギンガムチェックのウェアを高野さんが着ている姿を想像しただけで、めちゃくちゃ微笑ましいです。
「あはは。そうですか? LLサイズを選んで、それでも僕にはちょっと小さめではありましたけど(笑)、着心地もたしかに良かったですね」
空気のアツさや、熱そのものをパワフルに感じるサウナ室が好み
――おっしゃられたように、「神戸サウナ」には数種のサウナ室がありますが、どこが一番印象に残りましたか?
「皆さんがよく話している、屋外にある『フィンランドサウナ』っていうサウナ小屋にももちろん入ったんですけど、自分的には、いちばん大きくって広い、メイン的なサウナ室がめちゃくちゃストライクでしたね」
――なるほど。「フィンランドサウナ」は、セルフロウリュなどによって生み出される“湿度もあるアツさ”に浸ることができるサウナ室ですが、高野さん的には、そういったタイプの熱よりも、しっかり“空気のアツさ”というか、“熱そのもの”を「カーッ」っと感じるようなサウナ室が好きなんでしょうか。
「そうですね。なんか体全体をパワフルに包んでもらう感じというか。90℃から100℃くらいで、7〜8分でお腹いっぱいになるくらいのサウナ室が自分は好みなんです。なので、そのサウナ室でそれこそ“カーッ”と体をあたためて、あのちょうどいい冷たさの水風呂に行く感じを2セットくらい楽しみました」
――水風呂は、屋外にある方ですか? それとも屋内の、やさしめの水温の方ですか?
「屋外の方です。『フィンランドサウナ』の小屋の前にある」
――あちらは11〜12℃くらいですが、あれがちょうどいいんですね!? かなり冷たい方だと思いますよ。
「そうですね。自分はあの冷たさがすごく好きです。あの〜、もっと冷たいところあるじゃないですか。8℃とかの、シングルとか」
――ありますね。
「あそこまで行くと、ちょっとヤバイなって思うんですけど。『神戸サウナ』のあの外にある水風呂は、あのサウナ室のあとに入るには、ちょうどいいと思いましたね。開放感のある屋外スペースにあるということもあって、気持ち良くて若干長めに入ってしまいますね」








