千葉ロッテマリーンズ選手連載㉓石川歩投手/球場とサウナで絶景を

「絶景で〜〜す!!!」。

おおぉぉぉっ! 久々のそのキメぜりふ。いやいやいやいや、待ってました!!
あの日、そんな歓声をあげたのは、きっと私だけではないはずです!
日本のプロ野球界、いやスポーツチームきってのサウナ愛好家集団(?)、千葉ロッテマリーンズ。その選手たちにご登場いただいている当連載ですが……そもそもは、この方への取材からすべてが始まりました。そう、千葉ロッテマリーンズの背番号12。石川歩投手です。

1軍登板のないままだった昨シーズンの最終盤に右肩の手術を受け、そのリハビリと復調を目指してのトレーニングと調整を続けてきた石川投手でしたが……支配下選手に復帰したのが6月24日。それだけでも胸アツだったのに、1軍復帰登板を果たし、実に669日ぶりの白星をあげ、お立ち台で冒頭のキラーワードを発したのがそのわずか1週間後の6月30日。以降も技アリの痛快な投球術を駆使し、チームに貢献されています。

何はともあれ、お話をうかがいましょう。いやぁ、私たちの取材も400日ぶりくらいになります。楽しみです!
(石川投手、およびマリーンズ選手の過去記事はこちらから。←ぜひ再度、お読みください!)

目次

フワフワするほどの緊張も……めちゃくちゃ嬉しかった復帰マウンド

――お久しぶりです。そして……今月もどうぞよろしくお願いします!!

「お久しぶりです! いやぁ……戻ってきました。こちらこそよろしくお願いします」

――僕たちも石川さんの復帰がとても嬉しくて。まずは「おめでとうございます」と1日も早く言いたかったんですが、その後も淡々と登板を重ねられていて。やっと今日、言えます。「おかえりなさい!」と。

「いやぁ、ありがとうございます。嬉しいですね、ふふふ」

――実は私たちのような素人レベルでは……1軍への合流はもう少し先になるのではないか、なんて思っていたので、支配下復帰から1週間ほどでの1軍登板は少し驚きました。そして、テレビにかじりついて正座して、ドキドキしながら観戦させていただきました。

「あはは、そうなんですか。いや、僕もドキドキしました、あの(復帰の)試合は(笑)。去年の秋以降、ずっとリハビリをしてきて、あんまりつまづいたりすることなく、かなり順調にここまでは来られたかなと思っているんですけど、あの試合は本当に久々に……かなり緊張というかフワフワしてました。正直、不安しかなかったですよね。

だから、なんとか抑えられて、復帰戦から勝ち星までついて本当によかったです。ただ、まだまだ万全ではないかなっていう……。いや、万全ではないというか……もうちょっと調子をあげられるかな、あげたいなと思いながらやっているところはあります」

――なるほど。ご自身的に、完全復調はまだまだ先だと感じながら……というところなんですね。

「そうですね。やっぱり(ストレートの)スピードなんかは自分のイメージというか、思ったよりは出ていないので。もっと出てくれるかな、いや、出したいなと思いながら投げています。球の強さみたいなものには手応えを感じる試合も出てきたので、引き続き調整しながら、って感じですね」

――直球にはもちろん伸びしろがある、と! ただ、復帰戦も以降のゲームも変化球などを絶妙に使った緩急をつけた投球術に……思わず時折、声が出ます。

「ありがとうございます。そうですね、シンカーやカーブを使って、なんとか……って感じですけど。あとはマリン(ZOZOマリンスタジアム)の風に助けられてっていう感じですかね(笑)」

――よく野球好きが言うところの「ピッチャーらしいピッチャー」という感じのマウンドさばきというか。

「そんなふうに言ってもらえると、ちょっと嬉しいですね(笑)。でも、ストレートなんかは本当にもっともっと良くしていきたいんで。引き続きがんばります」

キメぜりふ「絶景で〜す」連発の理由がエモい!

――お立ち台でのキメ文句「絶景で〜す」も、以前は、ちょっと言わされている感もありましたが(笑)、あの日は……インタビュアーの質問に、もう食い気味で、「絶景」連発でした!

「(笑)。実は荻さん(荻野貴司選手)にずっと言われてたんです。今年のキャンプとかの時から『「絶景です」をまたお立ち台で言ってよ、早く聞かせてくれよ』って」

――さりげないけど、めっちゃアツくてエモいエピソードですね。やっぱりリハビリは苦しかったですか?

「リハビリとか練習じたいは苦しいっていう感じはなかったですね。むしろ……去年の今ぐらいかな、あの頃の方が気持ち的には嫌な感じでしたね」

――たしかに。去年の最後の取材あたり……浦和での練習合間にお話をうかがっていた時なんかは、相当もどかしいんだろうな、という印象もありました。

「そうですね。投げていてもぜんぜん力が入らないというか、ぜんぜん投げられないな、みたいな。その理由がわからない状態だったので、本当にしんどかったです。精神的にかなりキてましたよね。だから原因が判明して秋に治療してからは、もちろんキツいこともありましたけど、前向きに迷いなくまっすぐ取り組めた感じです」

――この会話の流れから、スミマセン…………。トレーニングや野球の話なども聞きたいことはたくさんあるんですが、またサウナの話題にいってもいいですか? 

「そうですよね。SAUNA BROS.ですからね。僕もサウナの話、したいです(笑)。前回の取材から1年ぶり、いや、もっと経ってますから」

――では、溜め込んできた(?)アツいサウナトークをよろしくお願いします!!

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