千葉ロッテマリーンズ:選手連載㉒種市投手/真夏のアツいサウナトーク

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あの偉大な先輩の「復帰」登板の日は……やっぱり胸アツでした!

――いいですね。種市さんの、文字どおりの「ととのえる」ためのサウナの活用。やっぱり夏場などはコンディショニングにも、より気を遣われますか。

「まぁ、夏に限らずシーズン中はずっとなんですけど。でも、その意味でいえば、確実に毎日行きたいくらいではあるんですけどね、サウナに」

――はい。なるほど。

「前にも言ったと思いますし、さっきも言いましたけど、僕はサウナを『メンテ』というか『治療』だと思っているところがあって。睡眠や疲労の管理みたいな面でも、精神的な面でもめっちゃ効果が……自分には合っていると思うので。いや、『治療』って聞くとちょっと大げさって思われちゃうかもしれないですけど(笑)」

――いやいや、分かりますし、効果があるものだとも思います。あっ、『治療』といえば……ずっとリハビリをされていた石川(歩)投手も、復帰されました!

「そうですね。今のロッテで一番実績のあるピッチャーですし、やっぱりチーム全員で待っていたんで、普通に嬉しいですよね。……いや、普通にじゃないな。めっちゃ嬉しいですよね」

――僕は素人なのでアレなんですけど……もう少し時間がかかるものかと思っていたので、1軍への合流と登板が決まった時は、思わず声が出ました!

「いや、本当にそうですよね。もちろんキャンプなどでもものすごく頑張ってリハビリされている姿を目の前で見ていたので、いつかは戻ってきてくれると思ってましたけど。正直、僕もすごく早いなぁって驚きました。もうあと数カ月〜半年くらいはかかっちゃうのかなって思ってましたから」

――種市さんもかつて大きな手術をされています。それ以降、復帰まで1年以上が……。

「そうですね。僕も当時は結構ツラかったかなぁ……。練習を再開した頃は、手術前のボールとのイメージのギャップが……自分でも結構キツかったですよね。思っているボールがぜんぜん投げられないことに、ちょっと光が見えてこないというか。

気持ちが折れるということはなかったんですけど、ちょっと精神的にはキテたかもしれないですね。めっちゃイライラもしていましたし。あ、その頃のことを今思い出すと……サウナがあって良かったなって思ってはいますね(笑)。

まぁ、冗談はさておき。そんなふうに(自分と)比べるのもおこがましいですけど、でも、そういう経験もあったので、やっぱり石川さんが復帰されたことは本当に嬉しいですし、それにあのピッチングぶりにも、かなり胸アツで……。もうリスペクトしかないですね。『僕も頑張らなくちゃな』って、チーム全員が思ってると思います」

――復帰試合(対オリックス戦)は、中継を僕らも正座して見ていました。あの杉本(裕太郎)選手からの三振とか……やっぱり声が出ました。

「あのウイニングショットのカーブっすよね。僕らも球場で見ていてシビれました。いやぁ、本当に勉強にしかならないです」

――あの日は一緒にどこかの施設に行かれたりとか……?

「いや、そこまではないです(笑)。でも、石川さんも、いつも行かれる施設なんかで心身を休めたんじゃないかなと思いますよ。きっといいサウナを過ごされたんじゃないかなって思います。

うん。サウナって……そういう場所ですからね」

シーズンも、勝負の終盤戦に。あらためて、デッドヒートに向けての決意を!

――さて。いよいよシーズンも後半戦に突入です。8月、9月……とさらに熾烈なゲームが続いていきますが。

「そうですね。これからますます一戦一戦が重要になってくると思います。これまで以上に気合を入れ直して踏ん張っていかないといけないな、と」

――チーム全体としても、石川歩さんのように心強いメンバーが戻ってきてくれたり。

「はい。僕が言うのもなんですが……本当に頼もしいですよね。バッター陣もここぞと言うところで打ってくださいますし。今まで以上にチーム一丸となって、1試合1試合を大切に戦っていきたいですね。

僕個人としては、春先=4月ごろはだいぶ苦しんでしまって。その後はなんとか修正して、最低限の仕事というか、試合をつくることはできたかなと思っていたんですが……ここ数試合はちょっと不甲斐ないピッチングもあったりしてチームに迷惑をかけてしまって。

ただ、ここからまたギアを入れ直していきます。もちろんゼロで抑えるのが一番ですけど、なんとか最少の失点で、とにかく試合に勝てるように。頑張りたいと思います」

――チームの勝利のために。フォア・ザ・チーム。

「そうですね。失点をしないだけでなく、先発した試合では、7回、8回……と、とにかく1イニングでも多く投げたいですし。ブルペン陣にももっといいコンディションで臨んでもらえるとも思いますから」

――はい。

「とはいえ、ピンチとかももちろんあるとは思うんですよ。でも、ここは踏ん張りどころ、みたいなところでしっかりキメられるようにならなくちゃなって。今はそれを考えながら、毎試合に向けていい調整をして臨みたいと思います」

――とにかく、体調は万全に。

「そうですね。まぁ、体調管理については自分としては結構ちゃんと出来てるかなって思ってはいるんですね。睡眠=寝るのもそうですし、あとは、おかげさまでサウナがありますから(笑)。『サウナは治療』って言いましたけど、隙間時間とかを有効に使いながら、治療の回数、きちんと適正に重ねてますから!」

――分かりました! では、その「治療」で、新しい感想や、面白かった経験などあれば、ぜひまたお聞かせください!

「もちろんです。試合でチームに貢献して、いいサウナを過ごしたいですしね。ここから、また気合を入れ直して頑張ります! あ、写真もまたしっかり撮ってきますね!」

――よろしくお願いします! では、次回もまた、アツいお話、期待してます!



種市 篤暉(たねいち・あつき)
1998年9月7日生まれ。青森県出身。八戸工大一高から2016年にドラフト6位で千葉ロッテに入団。2020年にトミー・ジョン手術で肘にメスを入れるも、昨季(2023年)は10勝を挙げて見事に復活。力強いストレート、鋭いフォークを軸に、今季もしなやかに右腕を振る。

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