サウナ好き、風呂好きの理由は郷里にあった!?
――先ほど「種市タイム」なんて言ってしまいましたが……実は最近、青森の三沢市に行く機会があったんです。
「マジすか? 三沢って僕の地元っすよ」
――ですよね。それで……ちょっと驚きました。街の規模や人口規模に対して、サウナ設備のある温浴施設というか銭湯、スーパー銭湯がたくさんあることに。
「そうなんですよ。いろいろあります」
――そして、三沢というか青森には「朝風呂文化」があるみたいですね。
「はい。みんな朝一番でお風呂屋さんに行きますね。近所のおっちゃんもおばちゃんも、家族も……。僕も小学生くらいのときから、友達同士とかも含め、めっちゃ朝から銭湯なんかに行ってました。さすがに当時はサウナには入ってませんでしたけど、今では帰郷する度にサウナに入ってます」
――おまけに、どの施設さんも温泉や水風呂の水質がいい上に……。
「あ、おっしゃりたいこと分かりますよ。利用料もすごくやさしい設定なんですよね」
――そう!
「300円台とかで普通に入れます。もう、なんか……東京をはじめ大都会の人には申し訳なくて、とても言えないっす(笑)」
――いやいや。素晴らしいじゃないですか。でも、そうしたいろんなことを実際に目のあたりにして……種市さんのルーツというか、サウナ好きになった理由だったり。あと、『深夜に行かれなかったら、翌朝一番でも全然いく』っていう言葉の背景を完全に理解できた気がしました(笑)。
「あぁ、たしかに。関係してるかもしれませんね」
――ちなみに私たちも今回、いくつかの施設にお邪魔してきました。「平畑温泉」、「スパハウスかわむら」……。
「おぉ……素晴らしい! 嬉しいっすね。『スパハウスかわむら』には年末年始に行ってきたところです。2回行きました!(笑)」
――あと、「三沢空港温泉」にも。
「あはは。『空港温泉』は、小学校のとき、少年野球の試合前にチームメイトとめっちゃ行ってた施設です。何十回行ったか分からないくらいに。
実は故郷の施設では、皆さんに声をかけてもらったりもするんですよね。『野球がんばれよ』とか『応援してる』なんて。やっぱり恥ずかしいけど、ちょっと嬉しかったりもして(笑)」
――いいなぁ。それは力になりますね。
「そうですね。うん……頑張ろうって思いますね(照)。でも嬉しいなぁ、すごく馴染みのある名前を聞くとは思いませんでした」
――名前といえば……三沢市では「種市」さん、「小比類巻」さん、の2つの姓の方がすごくたくさんいらっしゃるそうですね。それも街の方から聞きました。
「あははは。そうなんですよ。どちらも全国的にはかなり珍しい名前なのに、めっちゃ多いんすよね。こっち(東京)の人に言うと驚かれるんですけどね(笑)」
あらためて……2024年シーズンの思い
――最後に……今月末からは交流戦も始まります。あらためて今季の思いを。
「そうっすね……さっきも言ったとおり、とにかくイニング数も成績ももっともっと伸ばしていきたいです。チームの核になれるよう、頑張ります」
――はい。あらためて目標に定めているもの、とかは?
「そうですね。自分としてベストを尽くして……毎試合、QS(クオリティ・スタート/先発して6回以上を自責点3以内)を目指して。いや、HQS(ハイ・クオリティ・スタート/先発して7回以上を自責点2以内)が達成できるように頑張ります。投げる試合は、すべてゲームをつくっていきたいっすね」
――力強いコメント、ありがとうございます。また次回もたっぷりといろんなお話を聞かせてください。
「はい! いいサウナに入れるよう、引き続き頑張ろうと思います!!」
種市 篤暉(たねいち・あつき)
1998年9月7日生まれ。青森県出身。八戸工大一高から2016年にドラフト6位で千葉ロッテに入団。2020年にトミー・ジョン手術で肘にメスを入れるも、昨季(2023年)は10勝を挙げて見事に復活。力強いストレート、鋭いフォークを軸に、今季もしなやかに右腕を振る。