北海道の人気観光地としても有名な釧路に、昔から地域の人々に愛され続けている「大喜湯」があります。広々としたフロント、源泉100%の天然温泉、男女それぞれ2種類のサウナ、外気浴、露天風呂……まるでスーパー銭湯のような魅力が詰まった銭湯サウナ「大喜湯 昭和店」。そんな「大喜湯 昭和店」を3回に分けてご紹介します。 前回紹介した女性側浴室に続き、釧路らしいユニークなサウナがある男性浴室をピックアップ!
「海上コンテナ」を改造したF式サウナ
「大喜湯 昭和店」の男性浴場にも2種類のサウナがあります。女性浴場と同じ構造でサウナ室は露天風呂エリアに完備。ただ、女性側にはなかった変わり種のサウナがありました。
それが、2021年にできた「海上コンテナサウナ」。港町としても知られる釧路ですが、釧路港には多くの海上コンテナが並んでいます。そんな、海上コンテナをサウナに活かそうと考えた大喜湯の社長のひと声で実現。
イチからデザインしたというサウナ室には、ガラス張りになっていて開放感も抜群。外装から内装までふんだんに木材を取り入れていて、海上コンテナから本格的なフィンランド式サウナ(大喜湯ではフィンランド式をサウナ”F式サウナ”と呼んでいます)に華麗な変身ぶりです。
中央に設置されたフィンランド製「HARVIA」のサウナストーブを囲うように設計された、2段式の座面は定員6名。
海上コンテナサウナは季節によって設定温度を調整。この日は90℃前後になっていました。さらに、15分毎にセルフロウリュができて、程よく湿度も感じられます。毎週木曜日にはアロマロウリュイベントも開催されています。
海上コンテナサウナには大きな窓が設置されているので、外の景色を眺めながらたのしめます。490円の銭湯価格でここまで本格的なサウナを堪能できるなんて、太っ腹すぎます!
広々としたガス遠赤外線サウナも完備
続いては、「ガス遠赤外線サウナ」へ。白樺の木もデザインされたサウナ室は、まるで本場フィンランドに来たかのような雰囲気。2018年にリニューアルされた「大喜湯 昭和店」ですが、ストーブやストーブ周りは新しくしたもののサウナ室自体はそのまま。
やわらかい温かみを感じる雰囲気。座面が3段もあり、20名ほど入れる広々とした空間です。広いサウナ室を温めるためのガスストーブの大きさも圧巻。
サウナ室内の温度は約80℃で、海上コンテナサウナと比較するとドライめのサウナ。テレビを見るもよし、窓から外を眺めるのもよし。
しっかりと温まった後には、水風呂へ。サウナ室を出て1メートルもしないところに位置する水風呂……動線もバッチリです。
こちらも女性側同様、地下水を使用した水風呂で、温度は約15℃。広さもあるので混雑することはほとんどなさそうです。
水風呂の後は露天風呂スペースへ。外気浴用の椅子が設置されているのに加えて、増築した縁側式の休憩スペースが充実しています。
四季ごとの風景が楽しめる露天風呂スペース。冬は雪見風呂ならぬ雪見外気浴を堪能できる。
さらにパワーアップ! 2024年4月新サウナエリアがオープン予定
ユニークなサウナから外気浴まで、銭湯とは思えない満足度が高い「大喜湯 昭和店」ですが、新たなサウナエリアを増築中とのこと。2024年4月にオープンは2024年4月。工事中の現場を見学させていただき、一足早く構想を聞いてきました!
新しくできるサウナエリアは、男性の大浴場からダイレクトに続く2階スペースを改装。通常料金490円に加え、追加料金を払えば利用可能なシステムにするそう。
サウナ室は新たに2種類増築し、そのうちの一つは、なんと薪サウナが楽しめるようになるようになるとか。「大喜湯の進化、恐るべし」と思うほどのアップデートが期待されます。
さらに、屋上を改装した外気浴スペースも構想中。遮るものがない空が広がる外気浴スペースは、露天風呂とはまた違った癒し体験になりそうです。オープンが待ち遠しいですね。
次回の記事では「大喜湯 昭和店」支配人の工藤貴大さんのインタビューをお届け! 大喜湯の誕生から、今後の展開までお話を伺いました。
大喜湯 昭和店
■住所:釧路市昭和中央5-11-8
■営業時間:年中無休/[平日]後0:00〜11:00、[土・日・祝日]前6:00〜深0:00
■料金:大人(12歳以上)=490円、中人(6~12歳未満)=150円、小人(6歳未満)=80円
※そのほか詳細は公式HPをご確認ください。
撮影/佐藤佑一
取材・文/對馬杏衣