快適さを実感できる秘密は、こだわりぬいた動線でした/品川サウナ

東京・品川区の大井町駅から徒歩1分の駅チカに2024年8月3日、リニューアルオープンした「泊まれるサウナ屋さん 品川サウナ」。オープン直後に改修工事で一時休業。そしてこのリニューアルを経て盛況が続いている。こちらがサウナ好きに好評の理由はどこにあるのか……。第2回の記事では、こだわりのポイントを櫻井泰知支配人に聞いた(第1回を未読の方はこちらから!)。

目次

シンプルな外観に印象的な暖簾。その理由とは?

まずは、目に飛び込んでくるのはシンプルな外観。白を基調としたビル壁に、赤いサウナの「サ」の字と温泉マーク「♨」。入り口は、白木の格子戸に透明ガラス。白い暖簾(のれん)には、品川サウナのロゴが染め抜かれた和モダンな外観が印象的だ。

ロゴマークは、品川の「品」をかたどったデザインで、日本庭園様式の「枯山水」をイメージしたものだという。いわゆる一般的な男性専用サウナのイメージとは少し違うことについて、支配人の櫻井さんは、「なるべく敷居を上げないように、多くのお客さまが大衆居酒屋みたいなノリで入ってきてくれるような雰囲気を意識しています」と話す。

ビル1棟まるごと「泊まれるサウナ」で、1階がシューズロッカーとフロント、精算機、カプセルホテル。2階には脱衣所とサウナ浴室。屋上はフロア全てが外気浴スペースとなっている。

ここにいる間は嫌なことを考えない! ストレスフリーの空間へ

店舗のコンセプトは「憂き世離れ」。ここにいる間は嫌なことから離れることができる空間を目指したという。また、内装は「秘密基地」をイメージしている。

2階浴室の入り口扉を開けると、正面には水風呂がドンとあり、ライトアップされた品川サウナのロゴが浮かび上がる。その様子はまさに別世界。「憂き世離れ」の始まりを味わえる瞬間だ。

「鳥獣戯画」と「偉人」で、ゆるい町の銭湯を目指す

「目指しているのは『町の銭湯』です」と話す櫻井さん。店内の注意書きには、平安時代に描かれた絵巻物、「鳥獣戯画」に登場するカエルやうさぎがモチーフとして使われていたり、浴室の棚には番号ではなく、偉人の名前が個別に振られていたりと遊び心を感じる”ゆるい”イメージ。

水風呂のひとつは「リトルマーメイド」と、ネーミングセンスも独特だ。

櫻井さんは、「お客さまの印象に残るようなところを狙っています。鳥獣戯画はよく銭湯などで使われている絵で、気合いが入りすぎてないという点に注目しました。リトルマーメイドも、名前に合わせて浴槽の中に人魚の絵が描いてあって(笑)。棚の偉人の名前も、『今日はこの偉人の気持ちになってサウナを楽しもう!』といったように、肩の力を抜いてもらおうというイメージです」と、狙いを話してくれた。

こだわり抜かれた無駄のない動線

非日常とゆるいイメージのギャップに楽しくなるが、肝心の施設内は設計に細やかな配慮がされ、ユーザーにストレスのない動線が確保されている。

たとえば、2階の脱衣所への階段は、一般客用とカプセルホテル宿泊者用の2つが設置されている。宿泊者は一般客用のフロント前を通ることなく、カプセルベッドから直接、脱衣所にアクセスできる。つまり、回り道して脱衣所に行く必要がないのだ。

「コンパクトな建物なので、どこにどういう面積を割くか、なるべくムダがないよう意識した」と話す櫻井さんだが、カプセルホテル宿泊者の利便性もおろそかにしない強いこだわりが感じられた。

浴室に入口と出口を作ったワケ

浴室内の動線も、人の動きをしっかり計算に入れた設計で、入店から退店まで人がよどむところがない。通常は兼用されることが多い浴室の出入口だが、人が滞留することがないよう、こちらではわざわざ入口と出口を分けて設けていたり、水風呂や屋上外気浴に向かう動線がしっかり確保されていたりと全てにおいて考え抜かれている。休憩する場所がない! なんて人が出ないよう、お客様ファーストが徹底された造りに驚くばかりだ。

コンパクトななかにも、サウナユーザーの目線に立った細やかな配慮が行き届いている「品川サウナ」。”最新版のサウナ施設”という印象を強くした。

泊まれるサウナ屋さん 品川サウナ 
※男性専用施設
■住所:東京都品川区大井1-6-1
■営業時間:サウナ営業時間=前5:30〜翌前2:30(サウナ利用の最終受付は翌前1:00)、カプセルホテル=チェックイン後3:00、チェックアウト翌前10:00
■料金(税込):サウナ利用[平日]60分=980円、90分=1,280円、120分=1,580円、150分=1,880円、180分=2,180円[土日祝]60分=1,280円、90分=1,580円、120分=1,880円、150分=2,180円、180分=2,480円
※180分以降、30分延長ごとに+300円※タオルセット(バスタオル&フェイスタオル)のレンタル180円
※そのほか詳細、カプセルホテルの予約は公式HP(https://www.shinagawa-sauna.com/)をご確認ください

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