名古屋の栄エリアに登場し、人気を集めている超狭小サウナ。2023年11月にオープンした「SAUNA.」(サウナドット)があるのは、コンパクトなスペース。それでいて、2つのサウナ室に水風呂2つ、休憩スペースもしっかり確保した工夫あふれる施設です。第1回目となる今回は施設全体をご紹介します。
サウナ小屋のような外観が目を引く路面店
名古屋随一の繁華街として知られる栄エリアにありつつも、にぎわいのど真ん中からは少し離れた白川公園の近くに「SAUNA.」はあります。ログハウスのようなウッディーな外観が目を引く路面店のサウナ施設。まるでビルの1階部分にサウナ小屋が埋め込まれたかのように見えます。
施設に入る扉にはケロ材があしらわれています。中に入るとカウンターがあり、壁一面には白樺の木が。受付を済ませてロッカーのカギを受け取り、ドアを開けて奥に進むと、そこが更衣室。木製のロッカーが並んでいます。
ロッカーは上から下までつながった縦一段で、中には木製のハンガーが4本掛かっていて、小物スペース、S字フックもあります。このハンガーは、日本で唯一の木製ハンガーメーカーである中田工芸の製品だそうで、ハイブランドのアパレルショップなどでも使われているもの。
そして、この更衣室に並ぶロッカーの数が1、2、3……13。そう、施設に入れるのは一度に13人までなのです。なので、一度入られたみなさんは、SAUNA.を気に入ってもみんなに教えてしまうと今度来た時に自分が入れなくなる可能性があるので誰にも教えたくない……というジレンマを抱える方が多いそう。その理由は、さらに奥に進んでみると、より納得できるでしょう。
サウナ室の中に……もう1つのサウナ室が!
サウナに向かう動線そのものが、奥へ奥へと一直線で分かりやすい。浴場入ってすぐの両側にはリクライニングチェアーが置かれています。右手に水風呂が2つ並び、歩を進めると左手にシャワースペースが2つ。その奥がサウナ室。サウナ室は2つあるはずですが、ドアは1つだけしかありません。なぜでしょうか?
この施設がユニークな点は、サウナ室の中に、もう1つのサウナ室があること。それが「SAUNA.」のサウナ・イン・サウナです。手前にあるのが第1サウナ室の「ヘロヘロ」で、その奥に第2サウナ室の「ケロパッチ」へのドアがあるのです。
Heloのサウナストーブが2基並んだ第1サウナ室「ヘロヘロ」
第1サウナ室「ヘロヘロ」には、フィンランドのブランドであるHeloのサウナストーブが2基設置されています。サウナストーンがぎっしり詰まった円柱形のヒーターが高さを変えて並べられ、毎時00分、30分のオートロウリュでは、交互に水がかけられます。
サウナストーブの正面に2段造りのベンチがあり、真正面から熱気を浴びることができます。加えて、ストーブの並び奥にはロフトが。さらにその上下に1人ずつ潜り込めるようになっています。まるで秘密基地のような空間で、寝そべって、手足を伸ばして、熱気に包まれる。一人気ままなひとときを過ごすことができます。
ケロの古木でパッチワークを施した第2サウナ室「ケロパッチ」
第2サウナ室「ケロパッチ」では、高級サウナ材であるケロの古木が壁にパッチワークのようにあしらわれています。中に入ると、ふんわり甘い香りに包まれて、気持ちが落ち着く気がします。ストーブの前には木製のサウナバケットとラドルが置かれていて、セルフロウリュが楽しめます。
香りに慣れてきた頃合いを見計らって、ロウリュをすると……再び良い香りが。からだの隅々にまでケロのフレーバーがしみ込んでいくような心地よさを味わえます。
Heloストーブ2基の「ヘロヘロ」に、ケロ材のパッチワークが施された「ケロパッチ」と、しゃれたネーミングのサウナ室を出た後に楽しめる水風呂は「名古屋ソルジャー」と「ブルーラグーンレスト」。見た目からして明らかな違いがある2つの水風呂。さて、それぞれどんな特徴があるのでしょうか。