京都銭湯特集/白山湯 高辻店①格別の水風呂! 水質の良さに秘訣

12月13日SAUNA BROS.vol7の「京都銭湯サウナ特集」で紹介している「白山湯 高辻店」をSAUNA BROS.WEBでクローズアップ。本誌では紹介しきれなかった魅力や裏話をたくさんの写真とともに2回に分けて紹介していきます。

1回目の今回は「白山湯 高辻店」の歴史や、その水質の良い水風呂や、施設の魅力をお伝えします。

京都の繁華街、中京区四条烏丸から10分ほど南西に歩いたところにある「白山湯 高辻店」さん。高辻通から細い一方通行の道を南下すると右手に見えてきます。

細い通りにひっそりと建つ「白山湯 高辻店」

「白山湯 高辻店」の近くは一方通行の道や細道が多く、住宅が立ち並ぶエリア。近くには商店街もあり、町に根付いた銭湯なのがわかりますね。

広い空に伸びる銭湯の煙突風景
「白山湯 高辻店」「白山湯 六条店」を経営する横山重典社長

「白山湯」は下京区に「六条店」もありますが、決して支店・本店という関係ではなく、縁あって横山社長が経営することになった銭湯で、たまたま名前が同じ「白山湯」だったそうです。

「白山湯」という屋号、実は2023年10月までは西陣にも別に1軒あり(横山社長が経営する白山湯ではない銭湯)、最近まで京都市内だけで3軒ありました。京都に「白山湯」という屋号が多かった理由として、京都は江戸時代以降、石川県から働きに出てくる人が多かったことが挙げられるかもしれません。

石川県出身の創業者が、京都の大店の店へ丁稚奉公などで上京し、独立して店を起こす際、故郷を象徴する風景を屋号にしたということが考えられそうです。 石川県出身の方が屋号を出す際は、故郷の代表的風景、霊山である「白山」や信仰者の多かった「白山神社」から名付けたという方が多かったようですね!

目次

水質の良さと秘訣とは

「白山湯」は「高辻店」「六条店」ともに、とにかく水が良い。とくにサウナ後の水風呂はたまりません。

「白山湯 高辻店」の水風呂に入っていると、豪快に潜っている方を見かけますが、横山社長に確認したところ「うちは潜ってもええよ」と公認を頂きました! さらに飲んでも大丈夫と。

それもそのハズ、滝のように注がれる水でどんどん中の水が溢れ出し、加えて水風呂の底でも古い水が抜かれることで、常に新しい水で入れ替わっているんです。

2頭のライオンか轟々と天然の地下水を吐き出す

代表の正式許可(?)も得たので堂々と水風呂に潜ってみると、水面下はライオンから吐き出された大量の水で水泡がかなり湧き起こっています。

水中からぼんやり水面を見上げていると、白い水泡がまるで滝つぼにいるみたいで壮大な気分になってきました。「白山湯 高辻店」の水風呂は、京都を代表する滝のひとつと言えるのかもしれません!

深いところは100cmの水深がある

横山社長にお話を伺うと今の形になるまでにはカナリ試行錯誤されたようです。サウナ好きの社長が、自身で納得の行くように作り上げていったからこそ実現した格別の水風呂だったんですね。

取材中、バックヤードも見せていただきました。裏には地下水の取水口らしき所に小さな鳥居があり、何かを祀っているようでした。「水のお陰で商売させてもろてんねやから、ちゃんとお祀りせなあかん」と当たり前のように仰っていました。こういった水に対しての意識や配慮が、最高のお湯を生み出しているのかもしれません。

写真で紹介! サウナ好きを魅了する「白山湯 高辻店」とは

「白山湯 高辻店」の魅力は水風呂だけではありません。「これぞ京都銭湯!」という施設の特徴を兼ね備えつつ、サウナ好きにとって欠かせない「サウナ」「水風呂」「外気浴」が抜群に魅力的なのです。その特徴を正面入口からご紹介していきましょう。

「天然名水」の文字に期待がふくらむ正面玄関
昔ながらの木札を使った下足ロッカー
京都銭湯では一般的なカゴ  カゴごとロッカーへしまうことができる
浴室との間に2段の段差も京都らしい光景のひとつ
男性浴室 右側奥の小窓の奥がサウナ室
上から覗くとメガネの形に見える内湯。深湯も設けられている
人気の日替わり薬湯湯 この日は「米ぬかオリーブ」
細長い男性サウナ室の扉
男性サウナ室。赤いマットが昔ながらの熱いサウナ室を感じさせる
京都トップクラスの高温サウナ室を作り出すストーブ
サウナ室から水風呂までがゼロ距離 サウナ室を出ると溢れ出した水が足を洗う
広い男性露天風呂エリア 浴室の音が聞こえない静寂の空間 
外気浴エリアは風がうまく吹き抜ける設計になっている
庭園スペースが広く、目に優しい女性露天風呂

上述した以外にも「白山湯 高辻店」へ行くと小さな気づきがたくさんあり、行った人それぞれの楽しみ方があると思います。ちなみに筆者は「白山湯」のライオンのファンで、行く度に心の中で密かに拝んでいます。

いつも大量の水を吐き出してくれる2頭のライオン

このライオン、今ではもう作られていないそうなのです。横山社長と仲の良い銭湯のオーナーさんが「ウチにもライオンを置きたい」と思い立ったものの、なかなか手に入らず、あちこち駆けずり回ってようやくひとつ見つけたというほど、今では希少な存在のライオンです。

こういった視覚的な楽しみもそうですが、何より「白山湯 高辻店」の魅力は直接お湯に浸かって、サウナに入り、水風呂に入らねば体感できないものがあります。

サウナ好きの横山社長が作り出した銭湯サウナと、天然名水の格別水風呂。これが490円でいつでも楽しめるなんて、京都府民が羨ましすぎる!

次回は「白山湯 高辻店」の魅力をさらに深堀り。横山社長のこだわりやお人柄を紹介します。

現在発売中のSAUNA BROS. vol.7では、更に多彩な写真とともに「白山湯 高辻店」の魅力を特集しています。是非そちらも併せてご覧ください!

白山湯 高辻店
■住所:京都府京都市下京区東中筋通松原上ル舟屋町665
■営業日:後3:00~深0:00(日曜は前7:00~深0:00)
■定休日:土曜
■料金:490円(サウナ込み)

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