7/2オープン!Kanzaki Sanga Sauna最速紹介

岐阜県の清流・神崎川の上流に、2025年7月2日にオープンする「Kanzaki Sanga Sauna(カンザキ サンガ サウナ)」。手がけたのは、「大垣サウナ」の元・名支配人として知られる、「トオルちゃん」こと林亨さんです。山と川に囲まれた岐阜県山県市の雄大な自然に包まれながら、空気の循環に徹底的にこだわった2種類のサウナ室を体験できる場所。これまでの“サウナ観”をアップデートする、新たな安らぎのかたちが、”ここ”にあります。

6月30日に発売した、SAUNA BROS.vol.10でもご紹介しましたが、Kanzaki Sanga Saunaの魅力をSAUNA BROS.WEBで深掘りしていきます。

目次

童話のように大自然の中に佇む、小屋型サウナ「コタ」

「Kanzaki Sanga Sauna」の象徴的存在といえるのが、小屋型サウナ「コタ」。自然豊かな神崎川のほとりにひっそりと佇むその姿は、まるで童話に出てくる山小屋のようです。ゴツゴツした木で形作られているその姿は、まさに自然そのもの。節だらけで、趣があってカッコいい見た目はこれから始まるサウナ体験への期待感を高め、視覚的にも訪れるサウナ好きをワクワクさせてくれます。

利用は1枠10名までの予約制で、男女が一緒に利用可能。入場料に別途2,000円で利用が可能です。利用時間は1日3部制となっており、10:30〜13:30、14:00〜17:00、17:30〜20:30と時間帯が区切られています(公式サイトより予約)。利用の際は水着の着用が必須。今後は夜の営業も予定されているというから、楽しみですね。

外側も薪も、「広葉樹」。これぞサウナの“マリアージュ”

「コタ」の最大の特徴は、サウナ室の構造材に針葉樹ではなく、熱効率に優れた広葉樹を採用していること。「だからこんなにゴツゴツした見た目なのか」と、納得です。

一般的にサウナ室には加工のしやすさから針葉樹が使われることが多いですが、より密閉性が高く、燃費がいいのが広葉樹。さらに、100年という単位の耐久性もあるそうです。

広葉樹は加工が難しく、重量もあるため、建材として扱うには高い技術と労力が必要です。スギやヒノキに代表される針葉樹の場合は1立方メートルで300kgに対し、カシやナラ、クリなどの広葉樹はおよそ400kgの重量があるそう。さらに、広葉樹は節が多く、木目も複雑で、木自体もぐにゃぐにゃしているという特徴があります。

そんな、運搬も加工も一筋縄ではいかない“超手間がかかる”広葉樹で、あえてサウナ室を作るという挑戦。「広葉樹で作られたサウナ室はこれまでにないんです」と、トオルちゃんは語ります。

そんな“広葉樹サウナ”が、半年もの歳月をかけて、ついに完成。ゴツゴツとした見た目の趣はもちろん、漂う香りも唯一無二。広葉樹ならではの深くやさしい香りに包まれます。

日本では、サウナにくべる薪には燃費のいい広葉樹が使われることが多い一方で、サウナ室の材料には加工のしやすい針葉樹が使われているのが一般的でした。そんななか、「コタ」では、外壁・内装は・薪すべてが広葉樹。まさに、“広葉樹づくし”のサウナです。

「これぞサウナの“マリアージュ”なんですよ」と、トオルちゃんがうれしそうに微笑む、彼のこだわりと情熱が詰まった自信作です。

“昭和ストロング”から“近未来型フィンランド”へーー

サウナ歴46年というトオルちゃんは、サウナデビューから最近までは完全に“昭和ストロング派”でした。そんな彼の価値観が大きく変わったのは、サウナプロデューサー・こばやしあやなさんとの出会いがきっかけだそう。「こばやしあやなさんに出会い、フィンランドサウナの良さを知り、頭の中がフィンランド化しましてね(笑)」と、トオルちゃんは笑います。

「前職の大垣サウナを退職してすぐフィンランドに『答え合わせ』しに行きました。現地では22カ所のサウナを巡り、“ロウリュのまわり”を学びました。常に室内を“フレッシュエアー”に保ち、苦しくなくサウナを楽しむとフィンランドスタイルにどんどん魅了されました。インフラ整備はかなり大変でしたが、これが今の理想100%。“近未来型サウナ”です」と、トオルちゃんは語ります。

そんなトオルちゃん自慢のサウナ、実際に入ってみるとスゴさがわかります。長く入っていても「苦しさを感じない」のです! これは、トオルちゃんがフィンランドの最古の公衆サウナ・ラヤポルティで学んだという、サウナ室に“フレッシュエアー”を常に送る設計によるもの。「一回ずつ新しい外の空気を吸える状態を作っているんです」と、教えてくれました。

「Kanzaki Sanga Sauna」では、その設計を徹底的に再現。サウナ室には常に新鮮な空気が送り込まれ、二酸化炭素の滞留を防ぎながら、自然な熱がじんわりと体を包み込むようなやわらかさをもたらします。スタッフが実際に体験してみると、「苦しさをまったく感じず、長く入っていられる!」と感動するほど。ドアの低さや、ドア下にわずかな隙間も、すべて空気循環が計算した上での設計。細部までこだわりが詰まっています。

じわじわと熱を感じられるから、ゆっくりと長い間サウナに入っていられます。「十分に温まったら、大自然の川に飛び込める……!」というワクワク感もありつつ、ゆったりとしたサウナ体験。息苦しさがないからこそ、心も体もゆるんでいく。時間を気にせず自分のペースでじっくり温まり、深くリラックスすることができました!

サウナ室の広さは、約10名がゆったりと入れるほど。室内設計にも細かなこだわりがあり、両側のベンチは約10cmの高低差があります。入って右側はフィンランド式に準じた高さで、左側は10cm高くしてあり高温を好む日本式のサウナスタイルに合わせた体感温度となっています。せっかくだからいろいろな場所に腰を下ろしてみて、自分に好みの体感温度を探ってみたいものです!

熱源にはエストニアのHUUM社製ストーブを採用。石の面積が大きいために、低い位置でも輻射熱を体に届けられ、効率的に深部体温を上げることができます。だからこそ下段でも心地よい熱に包まれ、長く入りながらしっかりと汗をかくことができます。開始3分で汗が出て、5分くらいですでに滝汗! 「思いのほか水分が奪われるので、多めに水分補給を意識してください」とのトオルちゃんからのアドバイス通り、サウナ質を出たらゴクゴクと水を飲む瞬間は、なんともいえない至福の時間です。

「僕の理想を100%詰め込んだ、“近未来型サウナ”です」と、サウナ歴46年のトオルちゃんが語る言葉の通り、過去の経験と本場フィンランドの学びが融合した「コタ」。これまで感じたことのない、“新しいサウナ体験”を感じさせてくれました!

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