スナックから一転、その奥には洞窟が──。2024年10月にオープンし、「スナック」+「サウナ」という新しさや、こだわりのサウナが口コミでも広がり、ジワジワと人気を集めている「サウナスナックかなこ」。現在発売中の「SAUNA BROS.vol.10」でも紹介している「サウナスナックかなこ」の魅力を3回にわたって紹介する2回目です。

スナックの奥にある扉、通称「どこでもドア」を開けると、昭和レトロから一変。まるで別世界の小さな秘密基地に招かれたような感覚に包まれます。どこでもドアをくぐれば、そこはもう木々と岩肌が響き合う洞窟の世界。ヒノキの丸太で囲まれた壁面、映る炎のゆらぎ、オートロウリュが作り出す蒸気のベール……。このすべてが、ただ熱を浴びるだけでない、「癒しの奥地」のへ誘ってくれるのです。今回は、そんなサウナの特徴をお届けします。


東京のヒノキへのこだわり
かなこのサウナ室は東京・多摩産ヒノキの丸太がふんだんに使われており、床から天井に至るまで、節のあるラフな表情を残したヒノキがびっしりと張り詰められています。真っ平ではなく、丸太の凹凸ある壁の表面が、熱や蒸気を不規則に流してくれて、それがとても気持ちよい。ヒノキ特有の香りもいい。「森の中で深呼吸しているみたい」と思わず大きく息を吸い込んでしまいたくなります。

サウナ室をフルフラットにした理由
「サウナスナックかなこ」の想いのなかに、「サウナとスナックの共通点は、上下関係がなくなり自然と自分らしくなれること」というものがあります(詳しくは前回の記事をご覧ください)。段差をつけず、サウナ室内もあえてフルフラットに。サウナの前ではみな平等、という思いが込められているといいます。
デュアルストーブで温度の“たまり”や“偏り”を解消
サウナ室には2つのストーブがあります。2基あるおかげで、室内でも熱の偏りが少ない! サウナ室に入るときに段差をのぼる設計になっており、ストーブの本体は床下にあるため、前方(ストーブの近く)が特に熱い…なんてこともありません。前方、奥、左右といろいろな場所に座って体験した結果、かなこでは場所によっての体感温度のムラはほぼ感じません。また、特注の大理石のストーブガードでストーブを囲ったことで熱を蓄えやすくなったそうです。

「オートロウリュとセルフロウリュ、ふたつのロウリュができる」これでもありがたいのですが、かなこではオートロウリュも自分たち好みにしてもらえるそう。
「オートロウリュの時間もスタッフへ言ってもらえたら調節できます。もちろんオートロウリュをする、しない、も選べます。サウナ初心者の方にもサウナの良さを知ってほしいという気持ちがあるので、やさしくもできるし、熱くもできるようにしています」(店長の西山文崇さん)

空気の流れを計算しつくした給排気
かなこのサウナ室は高温でも息苦しさが少なく、ふーっと深く息を吐き出したくなる爽快感があります。その理由は空気の流れを研究して作られているから。先述していますが、かなこのサウナ室は座面まで段差をのぼる設計になっています。これは、床下から空気を抜き、給気口から循環させて、常にサウナ室内にはフレッシュエアーが入る構造のためです。“熱いのに呼吸がラク”という快感を生み出しているのは、このように細部まで計算して作られているからなのでした!

実際にたばこの煙をくゆらせて、空気の流れを確認したそうです。見えない部分に工夫があり、そうなっているのには理由がある……緻密に計算された「気持ちよくなることが約束されたサウナ室」でした。
次回予告
第3回(最終回)は、掛け流しの地下水水風呂と、洞窟外気浴スペースが織りなす“温冷交代浴”を体験レポート。熱と冷のハーモニーが五感にどんな余韻を残すのか、お楽しみに!
サウナスナックかなこ
■住所:東京都品川区南品川3-1-8
■営業時間:9:00~翌6:00(スナックは24:00まで)
■料金(サウナ120分):1-2名利用16,000円、3名利用20,000円、3名以上1名増えるごとに+4000円※6名以上での利用は要相談 水着、ポンチョレンタル1枚500円
※そのほか詳細は公式HP(https://kanako-japan.com/)でご確認ください
「SAUNA BROS.vol.10」
好評発売中
●定価:1,251円(本体:1,137円)
●発行:東京二ュ―ス通信社
全国の書店、ネット書店(Amazon、楽天ブックス、Fujisan.co.jpほか)にて販売中
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