銭湯にケロサウナ。常識を超え続ける「改良湯」の最新アップデート

目次

最高のサウナ室からの軟水水風呂。そして外気浴……「悦楽スパイラル」が完成!

今回のリニューアルには、実はもうひとつ目玉級の“改良”があります。男性浴室同様、女性浴室にも外気を愉しめる休憩エリアが設けられました。

サウナ室からわずか数歩の軟水水風呂は、相変わらず気持ち良くて……。

その水風呂から上がってすぐの扉を開くと、ヒノキのスノコの上にアディロンダックチェアが並ぶ空間が目の前に現れます。

もちろん女性浴室ですからね。外からは見えないように。ただ明るさ、外光はしっかり感じられるように、絶妙な磨り(すり)ガラスで隔てられて、さらに扇風機と換気扇によって、風通しは最高!

‘21年に男性浴室側に誕生した外気浴スペースも、もとは別の用途で使っていた場所を改良されたそうですが、この女性側のエリアも同様です。大和さん曰く「なんとか見つけ出して、こじ開けたスペース」なんだとか。

イスを洗い流すシャワーも便利で……実に抜かりありません。

四季それぞれの、冷たい外気の心地よさ。これを存分に味わうために、またあのサイコーに気持ちいいアツさと香りのサウナ室へと戻っていく。


女性サウナーの皆さん。この悦楽スパイラルは、やっぱり“事件”級だと思いますよ! ぜひ時間をつくってでも訪問して、存分に浸ってみてください。

「お待たせした分、しばらくは女性に存分に喜んでいただきたいです(笑)」

最後に、今回のリニューアルの思いを、代表の大和さんと店長の村本巽さんにうかがっていますので、そのコメントも紹介させていただきましょう。

――今年の初夏でしたが、前号(「SAUNA BROS.」vol.10)の取材でお話をうかがった際に「秋にケロサウナをつくります」とおっしゃっていたのを聞いて、めちゃくちゃワクワクしました。

「数年前にアップデートした男性のサウナ室に比べて、女性側は改装できていないままだったので、少し差があるのがずっと気になっていて。でも、どうしてもあまり大きなスペースは取れない。どうすれば喜んでいただけるかなぁとずっと考えたいたんですけど、あるとき、フッと『ケロサウナ』にするのはどうかな、と思いついたんです」(改良湯代表・大和伸晃さん)

――「銭湯でケロサウナを愉しめるなんて!」という驚きがとにかく大きかったです。

「はい。まぁ、コストもかかりかかってしまうんですが(笑)、本当に気持ちいいので。そうしたほかではあまり味わっていただけない体感を提供できれば、女性のお客さまにも喜んでいただけるのでは? と思ったんですよね」(大和さん)

――そして、女湯は2カ月弱ほどの休止を経て、ついにケロサウナが完成されたわけですが。

「その休止もやっぱり心苦しくはあったんですけど……工事が進むにつれて、あの美しい板でサウナ室が少しずつ仕上がっていくのを見るのが楽しくて。きっと素晴らしいサウナ室になるだろうな、皆さんに喜んでいただけるだろうな、なんてイメージするのも楽しかったですね。
実際に完成して、満足そうな表情で『また来ます』とおっしゃっていただける方も多くて。それが何より、今すごくうれしいです」(店長・村本巽さん)

――ドアを開いた瞬間から感じるしっかりとした熱の圧だったり、どこか森林のような甘くて芳醇な香りがたまらないです。

「今も節の部分などからは樹液も滲み出していますからね。このあと、木が育っていく(=サウナ室の熱に慣れていく)と、熱の柔らかさも香りも、さらに醸成されて良くなっていくと思います。それも楽しみなんですよね」(大和さん)

――よく「男性(のサウナ室)が羨ましい!」なんていう女性サウナーの声を聞くことがありますが、改良湯では逆の現象も起きるかもしれませんね(笑)。

「実際に、“メンズデー”の要望もありますよ、早くも(笑)。でも、当面は考えていないんですよね。お待たせしてしまっていた分、しばらくの間は女性の皆さんに存分に楽しんでもらえたらと(笑)」(大和さん)

「“レディースデー”(=男性浴室も含め、全館を女性に開放)は、これまでと同様、いや、それ以上にしっかりやっていきたいとも思っています」

――リニューアルオープン直後(11月15日)に続き、12月にも一度(12月20日<土>)にも、レディースデーが開催されますね。

「はい。ぜひ存分にお楽しみいただけたら!」(村本さん)

――改良湯さんは、大きなアップデートだけでなく、細かな「改良」も、常にさりげなくやられていらっしゃる印象があります。アディロンダックチェアの導入も他のどんな施設よりも早かったように思いますし。まだ名称も知らなかったので「王様イス」と呼んでました。

「たしかに早かったかもしれませんね。初めて見つけたときにピンときて、最初は脱衣場に置いていましたね。ちょっとデカいなぁと思いながら(笑)」(大和さん)

――他にも……この足拭きマットも、他の銭湯さんとかでは見かけませんが、フッカフカで気持ちいいですよね。

「あぁ、これは、お店で偶然見つけて、すぐに衝動的に買ってきたんですよ。そんなに珍しいものじゃないんですけどね。これ、『ニトリ』で見つけたんだっけ?」(大和さん)

ーーえっ? こういう言い方はアレですが、そんなに普通のものなんですか?

「はい。全然特別なものじゃないです。ただ単純にすごく気持ちが良くていい品物だと思ったので、すぐに取り入れたっていうだけで」(大和さん)

ーーフットワーク、軽いですね。

「そうです(笑)。これからも規模の大小は関係なく、皆さんが気持ちいいと思ってくださることを見つけては、すぐに改良したり、実行していければと思っています」(村本さん)


改良湯 

■住所:東京都渋谷区東2-19-9
■営業時間:後0:00〜11:30(最終入場は後11:00) ■定休日=土曜(※不定休のため、営業する場合あり。SNS等で要確認)
■料金:入浴料=550円+サウナ利用料=550円
※その他の情報は公式Instagram(@kairyouyu)、公式X(@kairyouyu1916)、公式HP等をご確認ください。



撮影/岡本武志、佐藤佑一


「SAUNA BROS.vol.11」
●発売日:2025年12月3日(水)
●定価:1,251円
●発行:東京二ュ―ス通信社
全国の書店、ネット書店(Amazon<https://x.gd/EDQ3J>、セブンネットショッピング<https://7net.omni7.jp/detail/1107664915>、楽天ブックス<https://books.rakuten.co.jp/rb/18459982/?l-id=search-c-item-img-01>、Fujisan.co.jp<https://www.fujisan.co.jp/product/1281703515/b/2784818/>ほか)にてご予約いただけます。
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