幾何学的サウナ室の後に富士山&山中湖絶景ビューで浸る/CYCL

忙しい日々の合間に近所のサウナで束の間の休息をして、明日への活力をチャージする私たち。それはそれで充実した毎日なのだけれど。たまにふと、「大自然のなかで、日々のあれこれをぜーんぶ忘れて過ごせたら最高なのに」と思う瞬間があります。とはいえ、サ旅は時間もお金もかかるもの。そんなときに候補に入れたいのが、東京からわずか2時間ほど、富士山のほとりにあるサウナ施設「CYCL(サイクル)」です。

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富士山と、湖と、サウナと。夢のような立地に佇む「CYCL」

新宿駅からバスに揺られ、2時間と少し。富士急行バス「撫岳荘前」のバス停で降り立つと、目の前には山中湖の絶景が広がります。そして河原にぽつんと、グレー×スケルトンのスタイリッシュな建物が一軒見えてきます。これが「CYCL」。この場所でこれから味わうサウナ体験を思うと、2時間バスに揺られた移動疲れなんて、どこかに吹き飛んでしまいそうです。

砂利の小道が入り口へのアプローチとなっているので、迷うことなく進めます。期待に胸をふくらませつつ、ぐるりとまわり、施設入り口へ。派手な装飾はいっさいなく、分かりやすいシンプルな「CYCL」のマークが目印。ミニマルで無機質なグレー壁からは、洗練されたお洒落な施設であることを物語っています。さらに、期待値が爆上がりです。

ドアを開けたとたん、レモングラスやクロモジのいい香りと浮遊感のあるBGMで、異世界に来たような感覚に。ライトグレーの壁は、ベタ塗りではなくぼかしのようなニュアンスで塗られており、シンプルななかにも、やわらかさを感じます。

フロントには、受付用のiPad が1台置いてあるだけ。いたってシンプル。どこもかしこも、ミニマル。写真右の赤いのれんが女性更衣室、左の青いのれんが男性更衣室への入り口となっています。

天井部分が吹き抜けになっている建築デザイン。取材時間は午前中で、見上げるとちょうど朝陽が降り注いでいました。とてもすがすがしく、すでに心地よいです。

ロッカーまでも無駄な移動がなく、すぐにサウナにありつける

男性更衣室へ行くのれんの手前が、シューズロッカーと2階の展望ラウンジへと続く階段となっています。はやる気持ちをおさえて、ロッカーに靴を入れます。2024年4月にオープンしたばかりというだけあって新築の香りが漂い、きれいで気持ちがいい。グレーで統一された世界観には、「洗練」という言葉がぴったりと当てはまります。

ロッカーを選ぶときに37番(=サウナの37)や、自分にちなんだナンバー(=誕生日とか)を探すクセ、いつになってもやめられない……

階段下には、ブーツなどが入れられる大きめのロッカーが。細かい部分にも気持ちよく利用できる配慮が感じられるのが、これまた「CYCL」のいいところ。

ロッカーに靴を入れたら、フロントでタオル、サウナマット、館内着一式が入ったバッグを受け取り、注意事項の説明を受けます。バッグにはシューズロッカーと同じ番号のキーホルダーをつけてもらい、洗い場ではこの番号で自分のバッグを管理します。37をゲットしてよかった、とさりげなくうれしい瞬間です。

館内着は、サウナ後の2階の展望ラウンジでくつろぐときに着用するものです。館内着も、やはりスタイリッシュ!

「CYCL」のサウナ室内はすべて水着着用のため、更衣室に戻って着替えるときに水が床にぽたぽたと滴ってしまいがち。そのためバスタオルを洗い場まで持っていき、しっかりと水分を拭き取ってから、脱衣所へ。バッグ一式をそのまま洗い場にもっていきましょう。

注意事項の最後には「水風呂は頭まで浸かっていただいて大丈夫ですよ。入る前に汗だけ流してくださいね」との一言が。やばい、期待値が高まりまくります!

サウナへの導線は、潔いほどのミニマル&コンパクト

注意事項を理解したら、早速更衣室へ。「CYCL」では、サウナ室のスペースを広くするために、そのほかの部分はコンパクトな設計となっています。更衣室は決して広いとは言えないですが、それも開放的なサウナ室を実現させたからこそ。マナーを守って、さくっと着替えましょう。

更衣室からは、必ず水着を着用すること。ここ、間違えないように! 「水着を忘れてしまった……」という人は、レンタルも可能です。更衣室からつながるシャワー室と水風呂だけは男女別で、中心にあるサウナ室は男女共通となっています。

洗面所はミニマルなつくりですが、アメニティーはしっかりそろっています。ドライヤーは、パナソニックのナノケア。

更衣室で水着に着替え、いざ、シャワールームへ。シャワーを浴びるときは、水着を脱ぎたくなってしまいますが……がまんがまん。アメニティーは「LEAF&BOTANICS」で統一されています。アロマの香りが、心地いい。

シャワーは3つ。それぞれに、可動式シャワーと天井から取り付け式のシャワーがついています。無駄のない導線の中で、さっと浴びて、マナーよく。

シャワーを浴び終わると、ちらりと水風呂が見えました。ジャバジャバと流れるオーバーフロー具合が、気持ちよさそう……! それもそのはず、こちらの水風呂は、毎分 90Lも湧き出る富士山系の天然地下水を、ぜいたくに掛け流しているんです。天然水だからこそ、チラーを使わずとも、年間を通して常に12℃ほどに保たれているそう。これは、垂涎ものです。早く入りたい……と横目に、いそいそとサウナ室へ。

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