フィンランドサウナ旅⑨ヘルシンキ・新たなサウナのムーブメント

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数種あるサウナ室も、バルト海の潮風も……とにかくサイコー!

ほかのサウナ室もご紹介しておきましょう。
こちらが貸切で利用できるサウナ室です。木の温かみをめちゃくちゃ感じる空間に、大きな窓からは海からの陽光が差し込んできて、大きなサウナストーブ(ikiストーブ)と、サウナストーンが周囲に巻かれるように積み上げられた煙突のシルエットもとてもキレイで……なんだか無性に落ち着きますね。

ん、煙突? ということは、これは薪ストーブなんですね! 

どこから薪をくべて炎を焚いているんだろう……と思って近寄ってみたら、外に、一生懸命に調整してくれているスタッフさんの姿が見えました。キートス♪


こちらが、誰もが利用できるパブリックのサウナ室ですね。サウナストーブがデカくて無骨! 蓋を開けて、水を投げ入れるスタイルなのもとてもクールです。

言わずもがなですが……ここもめっちゃ気持ち良いですね。


じっくりしっかり汗をかいたら、デッキへと出て、下るとバルト海にダイブできる階段式の桟橋を目指します。

いやぁ、やっぱり冷たいですね、北欧の海は。はしゃぐつもりはまったくないけど、毎度「うひゃぁぁ〜!」「ひょえぇ〜っ」みたいな声が出てしまいます(笑)。

ちなみに5月の段階で水温は7℃でした。なお、厳冬期はこの海も凍る日があり、アヴァントを楽しめるそうです!


火照っていた体を一瞬でクールダウンしたあとは、潮風に身をゆだねての外気浴タイムです。

あちこちに設置されているベンチやチェアでも、

建物の「屋根」(?)上へと連なるステップでも、

はたまたデッキに直接横になっちゃうのもいいかもしれません。
降り注ぐ陽光と青空。そしてカモメの鳴き声と潮の香り。
いつの間にか自分の口角が上がっているのが……自分でもわかっちゃうほどの気持ち良さです。

時代に合わせたチューニングで、今後はどんな心地よい施設が生まれる!?

サウナ室とデッキを行き来する合間には、暖炉の置かれた休憩スペースで、揺らぐ炎を見つめながらのんびり過ごすこともできます。ひとりでぼんやりと見つめている人もいれば、楽しそうに語り合う人も。こうした穏やかな時間は、本当は都市にこそ必要なものかもしれないな、なんて思ってしまいます。


レストランエリアも、ほどよくカジュアルで、ほどよくラグジュアリー 。食事もドリンクも多彩なメニューが揃っているので、さっきまでの多幸感や軽やかになった気分に、引き続き浸っていられます。


「スモークサウナ」と「自然」という、太古から伝承されてきたサウナ本来の素晴らしさを体感できる一方で、男女が一緒に時間と空間を共有できたり、合間や浴後にそのまま食事を楽しめたりと、まさに「伝統」と「革新」が共存している、この「Loÿly(ロウリュ)」。

クールなルックスなのに、館内のどこも光があふれ、開放感いっぱいというのもまた斬新で素晴らしいです。


時代の変化にあわせて絶妙にチューニングしながら「サウナの魂」を今に、そして未来に伝えていくーーそんな現状の最新型施設に入りながらも、「いや、きっとさらなる進化系の施設も生まれてくるんだろうな」なんて、ちょっと幸せな夢想をしてしまった1日でした。


撮影/佐藤佑一、編集部

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