黒羽麻璃央「翔ぶ瞬間」サ飯編/池尻大橋で奇跡のスープに出会う

俳優として多忙な日々を送りながらも、“サウナ”という空間で自身の心と体を整えてきた黒羽麻璃央さんの連載「翔ぶ瞬間」。(過去の連載はコチラから)。

前回まで東京・池尻大橋にあるプライベートサウナ「サウナ大橋会館」を楽しみましたが、今回はサ飯の回。サウナでしっかり2セット終えたあと、黒羽麻璃央さんと向かったのは、「サウナ大橋会館」から徒歩5分ほどのビーガンレストラン「アラスカ ツヴァイ」。汗を流したあとに体が求めるものとは? 心と体がふわりと緩んだ“サ飯時間”を聞きました。

目次

今日はガッツリ系よりも、やさしい食事を体が求めていた

——サウナを2セット終えてからの食事の時間になりました。どんな気分でしたか?

「汗をしっかりかいて、体も心も“オフ”になった感じでした。だからこそ、がっつり肉を食べたいとか、ラーメン食べたいという気分じゃなくて、自然と“やさしいもの”がいいなと思っていました」

——今回は、池尻大橋で地元民からも人気の「アラスカ ツヴァイ」へ向かいます。

「正直、サウナのあとにビーガン? って一瞬思ったんですけど(笑)、行ってみたら正解でした。店内の雰囲気が落ち着いていて、温もりがあって、サウナの余韻にぴったりでした」

サウナ後のカラダに、スープがスッと入る

——「アラスカツヴァイ」はオーガニック素材を中心に、動物性食材を使わないビーガンメニューを提供しています。スープやカレー、サンドイッチなどのプレートランチが人気ですが、黒羽さんが注文されたのは「スープセット」でしたね。

「そうです。スープとサラダ、それにパンと副菜がプレートにのっていて。見た目もすごくきれいで、『丁寧につくっている』のが伝わってきました。スープをひと口飲んだ瞬間に『うわ!これはすごいぞ!』って。体にスッと入っていくのがわかりました。味も香りも、どれもやさしいんですよ」

——サウナのあとの体に、ちょうどよかった?

「ちょうどよかったです。油分が強くないから、汗をかいた体に無理なく入ってくる。そして、野菜の自然の甘みがおいしい……スープって体にやさしいですよね。体の中から癒されている感じでした。『あ、これはサウナのあとに食べるべき料理!』って思いました(笑)」

——体にいいものを『入れる』という感覚ですか?

「まさにそれです。サウナで汗をかいて、いらないものを全部出したあとに、いいものをゆっくり入れる。足し算じゃなくて、引き算したあとの一皿。だからこそ、よりおいしく感じられたんだと思います」

“サ飯”って、空腹を満たすだけじゃない

──いわゆる“サ飯”のイメージって、ボリューム重視だったり、“こってり”のイメージもありますよね。

「ありますね(笑)。がっつり肉とか、揚げ物とか。でも、ボクはサウナに入ったあとの自分の状態によって、“食べたいもの”って変わってくると思っていて。今日は2セット目までしっかり入って、心も体も“ゆるんだ状態”だったから、自然とやさしいごはんに惹かれました」

──なるほど。その時の自分の感覚に合わせて選ぶ。

「そうなんです。今日は“ととのった”というより“ほどけた”感じでした。だから、ぎゅっと力が入るようなものじゃなくて、ふわっと包んでくれるようなごはんが合っていたと思います。食事って、単にお腹を満たすためだけのものじゃなくて、自分の今の状態に寄り添うものだなって、改めて思いました」

——“サ飯”という言葉も一般的になりましたが、黒羽さんにとってはどういう時間ですか?

「単に“食べる”じゃなくて、サウナの体験の一部にもなると思ってます。サウナって、心と体をゼロに戻す時間でもある。そのあとに食べるごはんは、いわば“再スタートの一口目”みたいなもの。だから、なにを食べるかもですが、“どう食べるか”も大事だなと」

——どう食べるか、ですか。

「急がない。味わう。ゆっくり噛む。それだけで、全然違うと思うんです。このスープセットも、食べながら『今これ自分の体が喜んでる』って感じました。エネルギーを詰め込むっていうより、必要な栄養を染み込ませていく感じ。“心地いい満足感”でしたね」

こういう時間を、日常の“ご褒美”にしたい

──サウナ+やさしいサ飯。理想的な流れですね。

「最高でした(笑)。サウナで汗をかいて、心も体も余白ができて、そこにやさしいごはんを流し込む。こんな時間が日常にあると、それだけでリセットできますよね。撮影があったり、舞台の稽古とか公演中とか、忙しいと“手軽に食べられるもの”などにしがちですが、だからこそこういう時間がご褒美になる。

出し切ったあとに、どう補ってあげるか。今日はまさに、体にしみるスープをゆっくり頂いて、”こういう時間”があるから、また舞台にもちゃんと向き合える気がします」


「サウナで余分なものを出して、“体にいいものを入れる”──それだけのことなのに、すごく満たされた気持ちになりました」
取材の最後にそう語った黒羽麻璃央さん。
サウナとサ飯。そのふたつの時間が、俳優としての彼を“ほどいて”、また新しい舞台へと送り出しているようでした。

次回は今年、代々木上原に誕生した「Sauna&Drink YOQ」へ伺います。

黒羽麻璃央(くろば・まりお)
1993年7月6日生まれ。宮城県出身。
2010年に第23回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストにて準グランプリ受賞。テレビドラマ「焼いてるふたり ~交際0日 結婚から恋をはじめよう~」(主演/読売テレビほか)、「マル秘の密子さん」(日本テレビ系)、(ともに2024年)に出演。2025年は日米合同制作の映画『ゴーストキラー』(園村健介監督)など話題作に出演。ミュージカル『刀剣乱舞』目出度歌誉花舞 十周年祝賀祭に三日月宗近役で出演。現在、10月10日から公演のミュージカル『エリザベート』にルイジ・ルキーニ役で出演している。

アラスカ ツヴァイ(ALASKA zwei)
■住所:東京都目黒区東山2-5-7
■営業時間:日~金=9:00~18:00、土=9:00~21:00
モーニング/ 9:00–11:30
ランチ/11:30–18:00(L.O. 17:00)
ディナー(土曜)/ 17:00–21:00(L.O. 20:00)

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