日本のプロ野球界きってのサウナ愛好家・千葉ロッテマリーンズの石川歩投手にご登場いただいている当連載。毎月、アスリートならではのサウナの愉しみ方をうかがっています。
2023年シーズンも開幕からはや2カ月。5月末からは、いよいよ前半戦の山場でもあるセパ交流戦に突入します。
さすがマリーンズ! 好調なチームを引っ張るあの若手もサウナ好きだった!!
――今月もよろしくお願いします!
「お願いします!」
――マリーンズ、いいですね。首位快走中です!(5月20日現在)
「そうですね。チーム全体の雰囲気もいいですし、そのあたりも結果に出ていますよね。投打もうまくかみ合ってるし、このいい感じを交流戦でもキープできたらいいですよね」
――たしかに。毎年、交流戦の結果はペナントレースの行方も左右しますよね。
「だと思います。交流戦が終わったあとに、いい位置……順位にいられたら、すごくいいなって思いますね」
――おなじみの主力選手だけじゃなくて、若手の選手もグイグイ台頭されていて。
「うん、頼もしいですよね。ピッチャーも何人か、いい活躍をしていますけど、森(遼太朗)なんか、特にいいなぁって」
――森選手。プロ初勝利も挙げられました。
「(ピッチング)フォームもいいし、前からいい球を放っていましたからね。特に今季はキャンプからずっと良かったんで、もっと早く1軍に行くかなと思ってましたけど、やっぱり、上がったら抑えていますし。球もやっぱりいいなって思います」
――野手陣も。
「バッターだったら、池田(来翔)がいいですよね。(1軍に)上がって、何試合か続けていい結果を残してますし。このまま活躍して、ぜひ定着してほしいなと思いますね」
――たしかに。打席に立ったとき、期待感を持って見ちゃいます。
「ハートがけっこう強いですよね。物怖じしないタイプです」
――なるほど。森選手はどんな性格ですか? 石川さんから見て。
「森は……けっこうマイペースですね。あ、森はサウナも好きですよ」
――なるほど(笑)。けっこう交流、ありそうですね。石川さんとも。
「そうですね。最近行ったところの情報とかは教えてくれます。先日も、どこだったかなぁ……新しくできたサウナが良かったって言っていたんで、今度、機会があったら行ってみたいなって思ってるんです」
――いいですね。チーム内の情報網がさらに充実!
「そう思います(笑)。リアルな感想は、めちゃくちゃ参考になるんで」
――サウナ、引き続き調整にもうまく活用していただければ!
快感マシマシ! 今の季節はこんな入り方も……おススメ!?
「(笑)。まぁ、そうですね。体のケアの一環として、僕にとっては絶対に必要なものではありますから」
――なにか「こんな入り方だと調子がいいな」とか、石川さん的に心がけているルーティーンなどはありますか?
「コンディションを整えるために、とかではないですが、この季節などに『より快適だな』って思って、たまにしていることはありますね」
――ほほう。教えてください。
「外気浴が気持ちいい施設とかに行ったときに、やることなんですけど……最初の1セット目では水風呂に入らないで、サウナ室から外気浴に直行したりしますね」
――「水風呂」を、あえて抜く?
「そうです。めちゃくちゃ体をあっためた後に、あえて外気浴での休憩だけにして。体を『あぁ~、水風呂欲しいな』っていう状態にするんです。そうすると次のセットで入る水風呂が、めちゃくちゃ気持ちよくなるんですよ」
――あぁ~。ちょっと自分を追い込むんですね。
「そうそう。ぜんっぜん、違うんですよ」
――分かる気はしますがドMというか、セルフのドSプレイというか(笑)。
「はい(笑)。外気浴が気持ちいいところだとめちゃくちゃ、いじめがいがありますね(笑)。3セットでは終わらなくなります」
――「水風呂を抜く」だけだと、ちょっとハードに聴こえますが、最初のサウナ室は少し短めにして、外気浴を少々長めにとる……みたく、体に無理の来ない感じに自分で調整することもできますね。
「そうですね。僕も最初の外気浴の時間は長めにしてますね」
――今の季節とか、秋とか外気浴が気持ちいい時期は、アリかもです。
「水風呂の気持ちよさがやっぱり違いますし、あとは体が芯から温まったりもします」
――うん。外気浴が気持ちいいところに行けたら、私も試してみようかなと思いました。
「めちゃくちゃ気持ちいいですよ。実は先日、ちょっと用事があって地元(富山・魚津市)に1日だけ帰ったんですが、そのときもやりました」
――うわぁ、それは最高そうですね。
「前に行ったこともある『CNOC』(「SAUNA CNOC」)というサウナなんですが」
――あ、良さそう。外気浴スペースはもちろんのこと、サウナ室からも南アルプスの山が望めるという、あの施設ですよね。以前、この連載でも紹介していただきました。
「はい。前はめちゃくちゃ寒い時期でしたが、今は気候もすごく良いんで。最高でしたね」
――サウナ室も熱いし、水風呂も冷たい。
「はい。サウナ室がまず、広くて熱くて。街の中心部から、ちょっと山の中に入って行ったところにあるので、静かですし。めっちゃ落ち着くんですよね」
――何度見せていただいても、いいサウナ室ですよね。逆光で映ってないけど、窓の外の見晴らしも……。
「すみません、山が見えます(笑)。冬は雪山。夏は青々としていて。気持ちいいですよ」
――外気浴は……これはキモチイイですね、絶対。
「はい。ここで、少し長めに、静かに体をクールダウンします。本当に周囲に何もないので、自然の風の音しかしないんですよね。
で、次のセットで、あらためて入る水風呂は……サイコーです」
「天然の地下水だから、水質がものすごくやわらかい。だいたい今の時期でも13℃とかくらいじゃないですかね。めっちゃくちゃ冷たい。これを、より最大限に楽しむことができます(笑)」
――水質がまろやかでやわらかいから、そのくらい冷たくても「痛い」みたいな感じはあまりないかもしれないですね。
「そうですね。冬はもう少し冷たかったですけど、痛い感じというよりは、ただただ『キモチイイ!』でしたね」
都内にまたも最高なサウナが! 今月の新規開拓施設は?
――さて、ほかにもお写真をいただいていますね。これは……どこのサウナ室ですか?
「あ、4月に『スパ ラクーア』に新しく貸切個室サウナのフロアがオープンしたんですが、そこへ行ってきました。5~6室くらいの個室があるようなんですけど、たまたまあるとき時間が空いた日に見てみたら、1室、ちょうど空いていて。すぐ予約して行ってみました」
――気になっていました! ええっと、これまでの「スパ ラクーア」(以下、ラクーア)の設備に、純粋に新たなフロアが追加されたんですよね。「サウナラウンジ レントラ」でしたっけ。
「それです。あの建物の最上階に出来た感じですね。同じフロアに『叙々苑』がありました」
――うわっ。なんかそれを聞いただけで、もうかなりいい感じですね(笑)。
「良かったですよ。サウナ室もけっこう広くて、2段式のベンチで。ヘッドレストとかもあって、もう、好きなスタイルで楽しめる感じでした。温度はいくつかあるサウナ室ごとに少しずつ違うみたいで。80℃、90℃、100℃と3つくらいパターンがあるのかな? それで、それぞれセルフロウリュもできるので。僕が予約したサウナ室は90℃台だったんですが、95℃くらいをキープできていて、かなり気持ちよかったです。」
――いやぁ、雰囲気いいですね。ここは自然光も入るんですか?
「そうですね。明かり取りの窓があって、昼間なら光は入りますね。それに加えて、自分で室内のライトの明るさも調整できました」
――なるほど。あ、「レントラ」はフィンランド語で「リラックスする場所」という意味みたいです。
「あぁ……。リラックス、めちゃくちゃできました。ロウリュするアロマ水も3種類の中から自分で選べましたし、サウナ室でも、水風呂やととのいイスがあるスペースでも、Bluetoothで好きな音楽をかけられますし」
――ほほう。ちなみに石川さんは、どんなアロマ水を?
「僕は、割と爽やかなミント系が好きなんですけど、フロントで匂いを試させてもらって、それに近いハーブのものをチョイスしました。音楽は、そういう(自分でかけられる)施設で必ずかけるチル系のアルバムがあるんです。それをずっと流していました」
――水風呂や休憩も、その個室スペースの中にあるんですね?
「そうですね。水風呂はバスタブのタイプで……僕個人の希望をいうと、もう少し大きいとありがたいなとは思いましたが、でも、ぜんぜん十分なサイズではありましたね。水温も17℃くらいなのかな。体をきちんと冷やすことはできましたね」
――石川さん、身長ありますものね。186センチでしたっけ。
「そうですね。だから、全身を伸ばすには、ちょっとふくらはぎから下を外に出す感じとかにはなりましたけど(笑)」
――スタイリッシュですね。ここも明るいし。
「きちんと外からは見えないようにモザイクっぽい加工がされた窓が、やっぱりここにもありましたから。外でジェットコースターが動いているのは、こちら側からはちゃんと見えましたね」
――イスもイイ感じのものが複数。
「そうですね。外気浴というわけにはいかないけど、サーキュレーターでしっかり新鮮な風も回ってくるので、それも気持ちよかったです。イスも、インフィニティチェアっぽいものと、これまであまり見かけたことのない、フットレストが別になったタイプとかもあって。快適でした」
――石川さん的には、かなり満足されたようですね。
「そうですね。時間も100分制っていうのが良かったですね。貸切で90分制っていうところが結構あるんですけど、そうすると微妙だったりすることがあって。サウナに入るだけで90分くらい使えるとありがたいので、この10分は大きいなって思いました。きっちり90分で3セットを愉しんで、余裕をもって出てくることができました。化粧水とかのアメニティも『さすがラクーアだな』っていう感じでしたし。トータル、すごく満足しましたね」
――「ラクーア」のこの新しいフロア、石川さんも行かれたこのスタンダードルームが5室(同性グループで最大2名の利用可)、それに加えてプレミアムルームというのも1室(同性グループで最大4名まで利用可)、あるみたいですね。これは人気が出そうです。
「そう思います。僕もまた、チャンスがあれば行きたいですね」
1988年4月11日生まれ。富山県出身。右投右打。滑川高から中部大、東京ガスを経て、2013年ドラフト1位で千葉ロッテに入団。2014年に新人王。2016年に最優秀防御率のタイトルを獲得。ストレート、シンカー、カーブ、スライダー、フォーク等多彩な球種と精緻な制球力を武器に活躍。