サウナ好き俳優・黒羽麻璃央さんとサウナ施設をめぐる連載「翔ぶ瞬間」(過去の連載はこちらから)。今回訪れたのは、この9月、東京都新宿区神楽坂にオープンしたばかりの「あかざる 神楽坂SAUNA」。
「焼いてるふたり ~交際0日 結婚から恋をはじめよう~」(読売テレビほか)と「マル秘の密子さん」、(日本テレビ系)の撮影を終えた黒羽さんが、江戸時代の面影と洗練された雰囲気を併せ持つ大人の街で、久しぶりの休日を楽しみました。
ほぼ初、大人の街・神楽坂を訪れました
JRおよび地下鉄東西線の飯田橋駅西口から神楽坂を上って2~3分ほど。江戸から続く老舗の小売り店や飲食店などが立ち並ぶ大通りを右に折れてすぐの小さな路地に「あかざる 神楽坂SAUNA」(以下:「あかざる」)が見えてきます。
古くは花街(かがい)として賑わった街だけに、石畳と黒壁が実にいい趣です。目印は「あかざる」と書かれた行灯。歴史を感じさせる玄関の木戸をくぐると、青いのれんがかかった入口が…。
「最初“えっ、ココ!?”ってなりました。パッと見、小料理屋さんみたいな玄関だったので、びっくりしちゃって。神楽坂って“大人の街”ってイメージがありますし、ほぼ初めて来たので、僕みたいな若輩者が入っても大丈夫かな…って(笑)」と思った黒羽さん。
それもそのはず、こちら9月3日にグランドオープンしたばかりの「あかざる」は、もともと料亭だった一軒家をリノベーションしてサウナへと生まれ変わった建物(かつて神楽坂は100軒ほどの料亭が軒を連ねていました)。館内は、料亭の面影を残す和風にこだわった内装で、1階は男女で利用できるプライベート式、2階は男性専用のパブリック式の2種類のサウナが用意されています。
「(恐る恐る)おじゃましまーす。わっ、木の香り。オープンしたばかりだから当たり前ですけど、ロビーからめっちゃキレイ!」(黒羽さん)。
出迎えてくれたのは、「あかざる」スタッフの蓮沼太郎さん。
「サウナ好きのお客さまはもちろん、神楽坂という場所柄、地元のお客さまや近隣の飲食店を訪れた流れでのれんをくぐられるお客さまが多くいらっしゃいます。一見、入りにくそうな店構えではありますが、至ってアットホームなサウナ施設です。お気軽にのぞいてみてください」。
高級、だけど落ち着くプライベートサウナ
その蓮沼さんの案内でさっそく向かったのは、プライベートサウナ。受付の奥にあるこちらは最大6名まで利用できて、広さは47㎡(広めの1LDKくらい)。
「広っ! そしてラグジュアリ~。これって、もう高級旅館じゃないですか?」(黒羽さん)。
畳敷きのリビングスペースには、屋号の「あかざる」をイメージした朱色のソファーも置かれ、壁際に冷蔵庫と小さなキッチンも。木や畳を基調とした“和”の雰囲気と、リビングとサウナスペースを仕切る漆黒のサッシが、より一層、高級感を演出します。
また、窓の外には料亭時代を忍ばせる坪庭が。カコンという、ししおどしの音が聞こえてきそうなスタイリッシュかつ情緒あふれるリビングで、黒羽さんもまったり。
「この感じ、雰囲気。さすがは神楽坂ですね。(深々と腰掛けて)ソファー落ち着く~。床が畳なので、高級感の中にも実家のような安心感があったり。サウナに入る前なのに、すでに満足してます(笑)」(黒羽さん)。
蓮沼さんによれば「プライベートサウナは飲食物の持ち込みも可能です」とのこと。なるほど。キッチンのIHコンロはそのために。
「近々、夜帯にお隣の焼き鳥『鳥秀』さんから串や生ビールを出前できるよう考えています。ご家族・ご友人、カップルなど、いらっしゃる方々にゆっくりとくつろいでいただきたいです」(蓮沼さん)。
「ドラマ・映画のクランクアップした後とか舞台の千秋楽後とか、ご褒美に来るのもいいですね。大型テレビもあるから、友達と来て、野球を見ながらサウナに入るのも最高だろうな~」(黒羽さん)。
「現時点ではDAZNとアマゾンプライム、地デジとBS放送をご覧いただけます。今後、各種サブスクの導入を検討しています。黒羽さんがおっしゃるよう、ご自宅のように過ごしていただければ」(蓮沼さん)。
ほかにもWi-Fiはもとより、パウダールームにはエイジングケアに力を入れる「LULUNAⓇ(ルルーナ)」の化粧水や保湿クリーム、ヘアオイルがズラリ。「ReFa(リファ)」のドライヤーにヘアアイロン、脱水機も完備と、至れり尽くせり。バスローブや各種タオルは常備していますが、サウナハットなど、持ち込みのアイテムを乾かせるのがありがたい限りです。
「いろいろ家からサウナグッズを持ってきたはいいけど、帰りにコンビニの袋しかなくて、ビショビショに濡れたサウナハットをそれに…ということもあるので、脱水機はうれしいですよね」(黒羽さん)。
11℃、サウナあがりの一撃が全身にしみる~
さてさて、着替えを終えてリビングと併設するサウナスペースへ。右手からサウナ室、扉を出たところにシャワー、屋内のととのいスペース、水風呂、坪庭の壺風呂&外気浴スペースという順番。
「サウナを出て、シャワーで汗を流して、水風呂に入ったら木のベンチでととのう…。隙がない。動線もバッチリです」(黒羽さん)。
ベンチと同様、木の扉が高級感を醸し出す扉を開けて、いざサウナ室に入ります。入口の金属プレートには漢字で「桑拿(さうな)」。とことん、“和”にこだわっているんですね~。
「おっ、ブ厚いフカフカのマット、いいですねー。で、なかなかの熱さ。昨日、時代劇(12月にNHK BSプレミアム4K、NHK BSで放送予定の年末時代劇『大富豪同心スペシャル』)の撮影で何時間も正座のシーンがあったので、コリをほぐさないと…」(黒羽さん)。
1セット目がスタートするや、またたく間に滝のような汗が(正座が続いたせいか、膝からも噴き出していました!)。
サウナ室の座面は2段で、定員の6名が入っても十分の大きさ。HARVIA(ハルビア)社製ストーブによって熱せられた100℃の高温の中で、ほうじ茶の香りのアロマロウリュを楽しみます。
「セルフロウリュもできるんですね(と、ラドルを手に水を…)。わ、めっちゃ気持ちいい。ロウリュは、ほうじ茶ですか? んー、香りもいい感じ~。溜まった老廃物が一気に噴き出すのがわかります」(黒羽さん)。
そして蒸されること、おおよそ8分。シャワーで汗を流して水風呂の前に。「11℃か…。最近は16、17、なんなら18℃くらいがちょうどいいので、ちょっと勇気いりますね」と尻込みながら、足先からそろりそろり。
「くーっ、しみる~。“サウナあがりの一撃!”って感じです。冷たい。でも、冷たいけど、ジンジンと気持ちいい!!」(黒羽さん)。
すぐ横にある木製のととのいスペースは、水風呂と同じく2名分。寝転がれる仕様なので、すぐさまゴロンと横になる黒羽さん。
「いや~、もう眠たいです(笑)。100℃のサウナプラス、ロウリュ…昨日の疲れもあって、体の芯からガツーンときました」。
この夏は「焼いてるふたり」と「マル秘の密子さん」、連ドラ2本を掛け持ち。「おやすみのたね。」(日本テレビ系)もスタートするなど大忙し。本当にお疲れさまでした!
「『焼いてるふたり』の撮影は早めに始まったので、撮影が重なることはそんなになかったんですけど、こんなふうにサウナでくつろぐのは久しぶり。ようやく夏休みの思い出ができました(笑)。やっぱ、サウナっていいな~」。
次回は2セット目。取材当日は、あいにく調整中だったパブリックサウナを見学。スタッフの蓮沼さんに黒羽さんがあれこれ聞きたいことを質問します。「最近はプールにハマって」、「キャンプ道具を買い揃えている」という近況も。どうぞお楽しみに!
黒羽麻璃央【くろば・まりお】
‘93年7月6日生まれ。宮城県出身。
2010年に第23回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストにて準グランプリ受賞。2012年にミュージカル「テニスの王子様」で俳優デビュー。2015年から刀ミュこと「ミュージカル『刀剣乱舞』」シリーズに三日月宗近役で出演。ほかミュージカル「エリザベート」にてルイジ・ルキーニ役を演じた。舞台以外にもドラマや映画、バラエティー番組にも出演、幅広いメディアで活躍。7月クールは「焼いてるふたり ~交際0日 結婚から恋をはじめよう~」(読売テレビほか) 、「マル秘の密子さん」、「おやすみのたね。」(ともに日本テレビ系)に出演と大忙し。12月放送予定の年末時代劇「大富豪同心スペシャル」(NHK BSプレミアム4K、NHK BS)に出演
<撮影協力>
あかざる神楽坂SAUNA
■住所:東京都新宿区神楽坂3-3-3クレール神楽坂Ⅳ
■営業時間:後1:00~11:00(最終受付 後10:00)、2階パブリックサウナのみ日曜=後1:00~10:00(最終受付 後9:00)定休=月曜
■料金:2階パブリックサウナ 火~金曜/後1時~5時入場=60分1,500円、90分2,100円、フリー3,000円(再入場可)、後5:00以降入場=60分2,000円、90分2,600円、フリー3,500円(再入場可) 土日祝/オールタイム=60分2,200円、90分2,800円、フリー3,700画(再入場可)1階プライベートサウナ(6名まで利用可・2時間制)後3:00、後6:00、後9:00 会員=月額50,000円(当月1回2時間利用込み)、2回目以降2時間20,000円、ビジター=2時間40,000円 ※入会金100,000円 ※予約制
※詳しくは公式HPをご確認ください
撮影/藤本和典
ヘアメイク/有村美咲
取材・文/橋本達典