キャンプ・サウナ・クラフトビールを楽しめる施設「ist – Sado」が、2024年春にオープンする。この施設は新潟県・佐渡市にある「関岬オートキャンプ場」をリニューアルしたもの。
全国でホステルやキャンプ場などの企画・運営を手がける「株式会社Backpackers’ Japan」、新潟県佐渡市でホステル及びサウナ施設「HOSTEL perch」を企画・運営する「株式会社perch)、佐渡市のクラフトビールブルワリー「t0ki brewery」を手がける「株式会社ビアパイント」の3社による、共同のプロジェクト。
日本海を眺めながら大自然を肌で感じられるサウナ
「ist – Sado」は、佐渡の自然を肌身で感じられるキャンプサイトや宿泊棟、高台からのオーシャンビューを楽しむサウナ、クラフトビールをはじめ佐渡のものを中心にセレクトした飲食ラウンジなどが、クロスオーバーする施設。
開業予定地は、島内北西エリアにある「関岬オートキャンプ場」の予定。キャンプ場として、2023年まで運営されてきた土地を引き継ぎ、海景や眺望、多機能な管理棟など、元々ある魅力を生かす形でリニューアルされる。
「関岬オートキャンプ場」は60区画のオートキャンプサイトを有し、各区画には電源と水道が備えられている。場内には、売店やランドリー、シャワー設備、十分に整備されたトイレ棟があり、使いやすく整ったキャンプ場だ。
「ist – Sado」は、そんな「関岬オートキャンプ場」の壮大なロケーションと、元々ある設備を活かした施設づくりが行われる。元のキャンプエリアには宿泊棟を新設し、海と山を肌身で感じられる宿泊エリアに。高台の上に建つ管理棟の一部は、日本海を眺めながら利用できるサウナ施設に。売店機能のあった管理棟施設内はクラフトビールや島内の食材など、佐渡のものを中心にセレクトした飲食スペースにそれぞれ生まれ変わる予定だ。
自然豊かな立地と「関岬オートキャンプ場」の再活用
「ist – Sado」の開業予定地である「関岬オートキャンプ場」は、2019年まで「休暇村 佐渡」の名で、佐渡の自然を感じられる滞在拠点として多くの人々に親しまれてきた場所。2019年に「休暇村 佐渡」の撤退が決まり、その後、現在に至るまでは「関岬オートキャンプ場」として運営されていた。
佐渡島の北西に位置し、海抜100mの高台にあるこの場所は、背後には大佐渡の山並みが迫り、眼前には紺碧の日本海を眺めることができる壮観なスポット。近くには、佐渡牛が放牧される牧場や、「古代杉」で知られる原生林トレッキングの登山口もあり、元来の自然景観を強く感じられる場所だ。
一般的に「キャンプ」といえば、人が自然の中に入り込み、普段の生活と異なる非日常を体験することを想像するだろう。「ist」のキャンプフィールドでは、普段の生活の延長線上にある「日常」が自然とともに営まれることを理想としている。
青々と茂った木々や小鳥がさえずる川辺など、美しい景色を切り取り、窓をあけて澄んだ空気を感じながら迎える朝。青空のもとで家族や友人たちと食卓を囲み、デッキで本を読みながら、穏やかな時間を過ごす午後。場内のLoungeへと足を運び、レコードから流れる音楽とともに、ひと手間加えた料理とお酒を楽しむ夜。これらを一例として、日常生活と自然が調和していく場所を生み出している。
自然とともにある「ist」が目指すフィールドづくり
「佐渡島」(新潟県佐渡市)は、日本海最大の離島であり、深い歴史、多様な文化、雄大な自然など多面的な魅力を持つ。近年は「金を中心とする佐渡鉱山の遺産群」として、世界遺産暫定リストにも登録され、新潟県の観光の要所としてさらに注目を集めているスポット。
さらに、佐渡は、金山や日蓮聖人の流刑地といった歴史的な背景や、能楽や「佐渡おけさ」をはじめとする伝統文化、トキの野生復帰などが有名。訪れてみると、日本の海岸地形すべてがあるとも言われる海岸線や、そこから臨む一面の海、巨大な天然杉など、自然環境による魅力が多い土地であることがわかる。
「島内にアクティビティの拠点となる場所が少ない」、「島内外から子どもを連れて気軽に遊びに来られる場所をつくりたい」という声に応える形で今回のプロジェクトがスタート。「ist – Sado」は、佐渡島全体の魅力を伝える施設として、地方創生の一翼を担うことが期待されている。
施設全体としては、元よりある自然の魅力を切り口に、佐渡に観光に来る旅行客をメインに据えつつ、地元の人々も気軽に訪れることができるような場所へと再生させていく予定だ。2024年春のオープンが楽しみだ。
ist – Sado
■2024年4月 開業予定
■住所:新潟県佐渡市関3番地
※その他の施設情報は公式HP(https://www.instagram.com/ist_sado/)からご確認ください